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by ruhiginoue

インターネットで国勢調査

 また国勢調査である。
 今度は、インターネットで回答することができるという。用紙を回収する手間が省けるが、情報の管理は大丈夫かと心配だし、もしかすると「マイナンバー」と絡めて徹底管理するつもりではないかと疑いたくもなる。
 もともと、国勢調査には管理主義の心配があった。だから、あくまで統計というなら、正直に回答するにしても、名前は仮名を記入するべきだと、三十年くらい前に本多勝一さんも書いていた。

 このように国勢調査は、今はなおさらだが昔から個人情報の問題が指摘されていた。また、プライバシーを覗き見されて嫌な思いをする場合があり、調査員が記入漏れがないか調べるとか言って、勝手に見てはいけないことを見てしまうなど、苦情があって、国勢調査のたびに新聞などにとりあげられていた。
 それで、記入したら書類に封をして渡すことができる形式にしたのだった。
 
 こうした国勢調査に問題を感じ、拒否する人も昔からいる。
 これはマスコミでも紹介されたことだが、ある若い女性が思うことあって拒否することにしたけれど、住んでいるアパートの大家の老夫妻が親切というかお節介で、よく落語のネタにあるような感じの人だから、住人たちから預かってまとめて調査員に渡してあげると言う。仕事などで出かけているときに回収に来ることもあるから、と。

 こういうとき、インターネットがあれば、それで送ったと言えばすむ。実際には無回答でもいい。その点は便利だ。
 その女性は、当時インターネットはまだなかったが封はできる形式になってはいたので、何も書かずに厳重な糊付けで封して大家に渡した。

 ところが、その後、大家の爺さんが怒鳴り込んで来た。
 「何も書いてないじゃないか」
 「開けて中を見たんですか。そんなことしてはいけなんいですよ、そんなことするのは犯罪ですよ」
 「ちゃんと書かなきゃ駄目じゃないか」
 という具合で、話が通じない。
 そのあと、大家の奥さんの婆さんが電話してきて、優しい調子で言った。
 「難しかったですか。それなら他の人の見ますか」
 唖然呆然とはこのことだが、このように、世の中には無邪気にノゾキを悪いと思っていない人がいるから、困ったものである。
 

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by ruhiginoue | 2015-09-13 06:46 | 社会