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by ruhiginoue

SEALDs脅迫と週刊新潮とモノカキども

 SEALDsの関係者にいやがらせと脅迫があいつぎ、ついに殺害予告まであったそうだ。
 こうなるように煽ってきたマスコミの代表格は週刊新潮だが、この雑誌のゴロツキ同然のやり方は昔からのことで、ベトナム反戦や原発反対でも同じ手口だった。運動に関与している一般人の私生活まで暴露しながらいやがらせをし、権力の迫害を正当化したり無法者の暴力を誘発しようとしたり、という誌面と扇情的な広告の見出しである。

 これを朝日新聞の本多勝一記者が問題にしていた。文芸春秋と大江健三郎の件よりも前からだった。こんな週刊誌を出している出版社と平気でつきあっていられる小説家が、よく戦争反対などと言っていられるものだ。商売が気になって言いたいことも言えないのか、それとも反戦平和なんて口先だけなのか。

 その一人が井上ひさし。彼は新潮社と懇意だった。週刊金曜日を辞めたのは、親しい大江健三郎を批判されたからだという証言があり、これは確認できないことだが、もしもそうなら、井上ひさしは大江健三郎のことで自分もいたたまれなくなったのではないか。

 とにかく、文春と新潮に媚びる反戦作家が多すぎる。
 そして今も、SEALDs脅迫について批判している「リベラル」な物書きのツイートでは、「新潮社は好きだし、週刊新潮にだって知り合いがいて、良い人も」という虚しい言葉が躍っている。商売を気にしていることミエミエだ。

 そんな新潮社と断交したのは、灰谷健次郎くらいだろう。彼は、新潮社の雑誌が少年事件のたびに法を無視して実名報道することに対し、児童文学者として抗議したのだった。これに対し、「灰谷は児童文学者だから子供は純粋で悪いことをしないと思っているのだろう」と中傷する者がいて、灰谷は反論していた。
 「そんなことを言う人は、ぼくの書いたものをまったく読んだことがないのだろう。なぜなら、ぼくの作品では、子供の邪悪さが描かれている。子供は純粋なので、大人から良いものも悪いものも受け入れてしまう。だから、大人は子供に対して大変な責任がある。そういうことが常に主題になっている」
 という趣旨であった。
 
 しかし、ここまで毅然とした対応をできる人は稀だ。

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by ruhiginoue | 2015-09-29 14:47 | 文学