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by ruhiginoue

『風の谷のナウシカ』のDVDで庵野秀明コメントが気になる

 『風の谷のナウシカ』のDVDで、製作に参加していた庵野秀明が語っていたうち、気になることがあった。

 まず、風の谷に墜落した大型機の残骸から、飛行中の窓から見えた少女が瀕死の状態で発見される場面。
 それを介抱しようとしたナウシカが諦めることについて、服をめくったら重症で手の施しようがない傷であったという描写なのに、服に血が染みていないのが作画の手抜かりではないかと話していた。

 しかし、墜落あるいは落馬とか自動車の事故とかで重症を負い死亡する人は、血が出ていないことがよくある。肋骨が折れて内臓を圧迫していたり突き刺さっていたりで、変形していることが外見からも判る。こうなると出血している場合より対処が困難だ。
 そうなのだと映画を観て思っていたのだが、絵を描いて表現する立場の人からすると、一目瞭然というようにしないと解りにくいということなのだろうか。

 また、主人公を引き立たせるために、登場する人たちにナウシカと同世代の人が少なくなっているが、それ以外の人たちは子供と老人ばかりで極端であると言う。
 しかし、この物語で設定された世界は、汚染によって人間は細々と生きているという世界であるから、出生が少ないうえ生存率が低く寿命も短いということではないか。そして、そんな中で大人になるまで生きられた人たちは年齢よりずっと老け込んでいるということではないか。

 この映画が公開された時のプログラムによると、ナウシカが16歳、クシャナ殿下が25歳、その参謀クロトアがあれでまだ27歳、剣士ユパが45歳、ナウシカの父ジルは50歳、ということである。

 というようなことが少々気になった。しかしコメント全体は作画と動画について非常に興味深い話ばかりで面白かった。

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by ruhiginoue | 2016-04-25 17:52 | 映画