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by ruhiginoue

天皇が退位できたらみな辞める

 天皇が生前退位を希望しているという報道と、そうなると色々な影響や問題があることが騒がれている。
 もともと、歴代天皇の半分くらいは生前に退位しているが、このところずっと無かったということになる。

 ところが、戦後まもなくのころ、日本が新しく出直すという転換の意味で生前退位すると良いとの意見は出ていたのだ。天皇が退位して皇太子に譲れば、新憲法と若い天皇というのがよく合うということだ。
 また、それとは別に、心機一転するということで代替わりしたらよいという主張もあり、のちに総理になる中曽根康弘もその意見だったらしい。

 これは実現しなかったが、この論議について、皇族の中で本音をズバズバ言うことで注目されてきたあの「髭の殿下」が、「天皇が退位できるようにしたら、みんな辞めてしまう」と指摘した。
 
 つまり、皇族の誰もが天皇になりたくないと思っているわけだ。たしかに、色々と大変だからやりたくないというのも当然だろう。大臣や知事や議員や社長や会長などになりたい人ならいても天皇になりたい人はまずないはずだ。現天皇も皇太子時代に学習院の同級生と話しているとき、なんとかして天皇にならない方法はないかと言っていたそうだ。
 
 ただし、特殊な事情から天皇になりたがった人がいる。もちろん熊沢天皇のことで、南北朝時代の南朝側の末裔だと自称し、我こそは正当と主張したうえ姓が熊沢だから熊沢天皇と名乗って地位確認の裁判まで起こした。地位確認訴訟は天皇を含めないと退けられたが、これは天皇になりたいというより自己主張と歴史への問題提起の意味合いが強かった。

 こういうことを誰かやりそうだとしたら竹田恒泰あたりが騒ぎそうだと思うが、しかし実際に天皇になって公務をこなして私生活も制限されることまでちゃんと考えたら、彼だって絶対に言い出さないだろう。



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by ruhiginoue | 2016-07-17 20:49 | 社会