大橋巨泉氏の死去と医師による不適切
2016年 08月 01日
大橋巨泉氏が亡くなり、彼の家族がマスコミを通じて発表したコメントに、以下の部分がある。
「先生からは『死因は“急性呼吸不全”ですが、その原因には、中咽頭がん以来の手術や放射線などの影響も含まれますが、最後に受けたモルヒネ系の鎮痛剤の過剰投与による影響も大きい』と伺いました。
もし、一つ愚痴をお許しいただければ、最後の在宅介護の痛み止めの誤投与が無ければと許せない気持ちです。」
報道によると、 「大橋さんは度重なるがんの手術と放射線治療などによる衰弱、加えて今年4月に受けた在宅介護の医療機関のモルヒネ系鎮痛剤の誤投与により極端な体力減退に陥り」 と解説されている。
この「誤投与」をした医師とは、あの伊藤嘉恭もと防衛医大皮膚科講師。防衛医大に勤務していた当時、不適切な手術で障害を発生させ、裁判で敗訴したうえ防衛医大が控訴を断念。この事実は『防衛医大の場合は』(サイトの画面左側リンク)に詳しく記述してある。
その手術の結果。撮影は防衛医大の研修医。裁判で伊藤医師は、この手術が最善であると強弁した。これに賛同する医師は皆無で、批判する医師ばかりだったが、それでも伊藤医師は、自分がそうだと言えばそうなると主張。なぜなら自分こそ日本の第一人者だからと明言。そう評価する医師は皆無であったが、それでも伊藤医師は、防衛医大の講師風情でありながら、東大医学部教授が言ったことより自分が正しいと強弁した。これにより防衛医大の上司は関わり合いを恐れて証言拒否した。
当時の彼の年齢とキャリアから、「第一人者」は到底あり得ないと多く医師が指摘しており、常識でも解かることだろう。それでも伊藤医師は、あの当時日本で唯一この分野の研究論文を発表しており、他の専門医が知らないことも知っていると豪語した。ところが後から、その論文とは防衛医大の年下の医師が書いたもので、防衛医大として発表のさい伊藤医師はそこに連名したに過ぎなかった。大学では普通にあることだ。そして法廷で質問された伊藤医師は論文の内容について答えられず、書いたのは他の医師であったとその場で認める御粗末であった。
その後、実際に論文を書いた年下の医師は順天堂大学の教授へと栄転し、伊藤医師は防衛医大を去って美容クリニックを経営しはじめた。上の写真のような結果になる手術をし、しかも見て判るとおり腕が動かなくなる障害まで発生させ、それで平気でいる人が美容クリニックとは驚きであるが、『華麗なる美容外科の恐怖』(同左側リンク参照)でも言及しているとおり、当時は『ビューティーコロシアム』というテレビ番組が放送されるなどして美容外科ブームだった。
さらに商売変えをして、千葉県の中でもかなり田舎だと千葉県庁の役人も言っていた大網というところで、大網在宅診療所なるものを開設。 もともと専門外の分野であるが、その当時は保険で報酬が優遇されており、これを一部の医師がビジネスチャンスと捉えて群ったので問題になったことは、厚労省が対策に乗り出したことからすでに報道されている。
この経緯からすると、伊藤医師はアカデミズムでは落第したので商売に転じたようだ。
そこへ、千葉にゴルフ場付き自宅を建設して転居した大橋巨泉氏が、千葉県内の医療機関で癌の治療を受けていたところ、すでに報道されているとおり激しい苦痛に悩んでいたから、在宅診療で緩和医療を受けることにしたが、近隣で在宅診療をしていた伊藤嘉恭医師が襲来してしまったのだった。
大網在宅診療所 背景から田舎であることが判る。
そして、誤った薬の投与により衰弱がひどくなり、これをかかっていた病院の医師に指摘された遺族は、「許せない気持ち」と声明のなかで述べたということだ。伊藤医師は「巨泉さん、どこで死にたいですか」と無神経な質問をし、大橋巨泉氏は「ぼく、死ぬの」と言って力を落とし、そこから衰弱がひどくなったという夫人の証言も報道されているが、これではまるで手塚治虫の『ブラックジャック』に登場する安楽死専門の元軍医「ドクターキリコ」ではないか。
ご遺族は、伊藤嘉恭医師の防衛医大での「前科」を知り、 これをマスコミも調べていて、このため元患者も週刊誌の記者から防衛医大裁判の原告として取材を受けた。今、『週刊ポスト』の8月1日(月)発売号で1ページの記事になっていて、批判する医師の談話とともに、元患者が話したことも名前入りで載っている。
追記
サイトにも掲載されたので、この記事だけ読めればよければこちら。ただし、これは事実に基づいた読み物なので、それに元患者は協力しただけである。なので、基になった事実が存在する証として名を出しただけだから、このさいの肩書やコメントはこの場合限りのものとして同誌の記者が書いたものであり、厳密ではない。またコメントは医学的に適切とはいいがたい表現がされていて、これは同記者が無神経な書き方をしたためである。
関連項目
防衛医大訴訟について
肝炎訴訟との関係
「先生からは『死因は“急性呼吸不全”ですが、その原因には、中咽頭がん以来の手術や放射線などの影響も含まれますが、最後に受けたモルヒネ系の鎮痛剤の過剰投与による影響も大きい』と伺いました。
もし、一つ愚痴をお許しいただければ、最後の在宅介護の痛み止めの誤投与が無ければと許せない気持ちです。」
報道によると、 「大橋さんは度重なるがんの手術と放射線治療などによる衰弱、加えて今年4月に受けた在宅介護の医療機関のモルヒネ系鎮痛剤の誤投与により極端な体力減退に陥り」 と解説されている。
この「誤投与」をした医師とは、あの伊藤嘉恭もと防衛医大皮膚科講師。防衛医大に勤務していた当時、不適切な手術で障害を発生させ、裁判で敗訴したうえ防衛医大が控訴を断念。この事実は『防衛医大の場合は』(サイトの画面左側リンク)に詳しく記述してある。
その手術の結果。撮影は防衛医大の研修医。裁判で伊藤医師は、この手術が最善であると強弁した。これに賛同する医師は皆無で、批判する医師ばかりだったが、それでも伊藤医師は、自分がそうだと言えばそうなると主張。なぜなら自分こそ日本の第一人者だからと明言。そう評価する医師は皆無であったが、それでも伊藤医師は、防衛医大の講師風情でありながら、東大医学部教授が言ったことより自分が正しいと強弁した。これにより防衛医大の上司は関わり合いを恐れて証言拒否した。
当時の彼の年齢とキャリアから、「第一人者」は到底あり得ないと多く医師が指摘しており、常識でも解かることだろう。それでも伊藤医師は、あの当時日本で唯一この分野の研究論文を発表しており、他の専門医が知らないことも知っていると豪語した。ところが後から、その論文とは防衛医大の年下の医師が書いたもので、防衛医大として発表のさい伊藤医師はそこに連名したに過ぎなかった。大学では普通にあることだ。そして法廷で質問された伊藤医師は論文の内容について答えられず、書いたのは他の医師であったとその場で認める御粗末であった。
その後、実際に論文を書いた年下の医師は順天堂大学の教授へと栄転し、伊藤医師は防衛医大を去って美容クリニックを経営しはじめた。上の写真のような結果になる手術をし、しかも見て判るとおり腕が動かなくなる障害まで発生させ、それで平気でいる人が美容クリニックとは驚きであるが、『華麗なる美容外科の恐怖』(同左側リンク参照)でも言及しているとおり、当時は『ビューティーコロシアム』というテレビ番組が放送されるなどして美容外科ブームだった。
さらに商売変えをして、千葉県の中でもかなり田舎だと千葉県庁の役人も言っていた大網というところで、大網在宅診療所なるものを開設。 もともと専門外の分野であるが、その当時は保険で報酬が優遇されており、これを一部の医師がビジネスチャンスと捉えて群ったので問題になったことは、厚労省が対策に乗り出したことからすでに報道されている。
この経緯からすると、伊藤医師はアカデミズムでは落第したので商売に転じたようだ。
そこへ、千葉にゴルフ場付き自宅を建設して転居した大橋巨泉氏が、千葉県内の医療機関で癌の治療を受けていたところ、すでに報道されているとおり激しい苦痛に悩んでいたから、在宅診療で緩和医療を受けることにしたが、近隣で在宅診療をしていた伊藤嘉恭医師が襲来してしまったのだった。
大網在宅診療所 背景から田舎であることが判る。
そして、誤った薬の投与により衰弱がひどくなり、これをかかっていた病院の医師に指摘された遺族は、「許せない気持ち」と声明のなかで述べたということだ。伊藤医師は「巨泉さん、どこで死にたいですか」と無神経な質問をし、大橋巨泉氏は「ぼく、死ぬの」と言って力を落とし、そこから衰弱がひどくなったという夫人の証言も報道されているが、これではまるで手塚治虫の『ブラックジャック』に登場する安楽死専門の元軍医「ドクターキリコ」ではないか。
ご遺族は、伊藤嘉恭医師の防衛医大での「前科」を知り、 これをマスコミも調べていて、このため元患者も週刊誌の記者から防衛医大裁判の原告として取材を受けた。今、『週刊ポスト』の8月1日(月)発売号で1ページの記事になっていて、批判する医師の談話とともに、元患者が話したことも名前入りで載っている。
追記
サイトにも掲載されたので、この記事だけ読めればよければこちら。ただし、これは事実に基づいた読み物なので、それに元患者は協力しただけである。なので、基になった事実が存在する証として名を出しただけだから、このさいの肩書やコメントはこの場合限りのものとして同誌の記者が書いたものであり、厳密ではない。またコメントは医学的に適切とはいいがたい表現がされていて、これは同記者が無神経な書き方をしたためである。
関連項目
防衛医大訴訟について
肝炎訴訟との関係
by ruhiginoue
| 2016-08-01 06:00
| 社会