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by ruhiginoue

高齢者が起こす交通事故

 このブログも、サイトがエラーしやすいと言われているので他に変えようかと思いつつ、すでに何年も書き続けているが、かつて書いたことのうち、運転免許更新の話があったことを思い出した。
 
 警察の運転免許センターに行って手続きをしてい時、そこにかなり年配の男性が来て、運転をやめるから免許を返しに来たと言う。対応した婦人警官が、免許は更新しなければ失効すると指摘したのだが、その男性はこう言った。
 「免許を持っていると、つい運転してしまいそうだ。歳だから運転に自信がなくなってきた。それでもう自動車はやめようと思ったけど、まだ運転免許があると、少しならいいかと思って運転してしまうかもしれない。そのとき本当に大丈夫かと心配になった。取り返しのつかないことを仕出かしてからでは遅いので、怖いからすぐに免許を無くしたほうがいい」
 それで、婦警が免許を受け取って廃棄処分し、その旨を書面に記載した。手間をかけたと礼を婦警に言うと、その男性は帰って行った。

 この時、その一方では、その男性と外見では同年配という感じの男性が更新に来ていて、視力検査をしていた。あの、円の切れている方向はどちらかというものだが、
 「わかりません」
 「これがわからないと更新できませんよ」
 「じゃあ左」
 「『じゃあ』は、ないでしょう」
 というやりとりになっていた。
 はっきりわからないが、なんとなく判断すればいちおう当たっているというくらいで、なんとか、やっとこさ合格だった。しかし大丈夫だろうかと担当の警官も首かしげて言っていた。この時はなんとかなったが、この年齢では今後さらに視力が悪化することはあっても、改善することはまずないだろうから、先が心配である。

それで、高齢化社会になると年寄りの冷や水による交通事故が激増すると心配されてきたが、こういうことに出くわすのだから、そろそろ危なくなるのではないか、ということを何年か前にブログに書いたものだった。

 これを思い出したのは、先日、八十歳代後半の男性が自動車を運転して他の自動車に突っ込み乗り上げるような形になったうえ、近くにいた小学生の集団を巻き込んで死傷者が出たという事件の報道があったからだ。
 この人は用もないのに真夜中に自動車で走り回り、夜のドライブを楽しむという感じではなく認知症だったのではないかと言われている。そのために免許更新のさいは心配されたが、その時はまだなんとか大丈夫で、その後に悪化したうえ深刻な事故を起こしてしまったのではないかと言われている。
 
 これまで、高齢者の交通事故というと被害者になってしまうことがよく言われていたけれど、それだけでなく運転して加害者になることが問題になっている。この場合、能力が衰えても慎重になっていれば大丈夫なのに、慢心や過信で事故を起こす人がいるという指摘もある。

 それで、高齢化社会になったら心配だといわれてきたことが、現実になってきたということで、そういう高齢者の運転する自動車が怖いと言う人たちがいるとともに、自分の親が心配になる人が増えている。自宅の車がどこかに擦って傷いていて、親の運転が原因で、新車に傷つけやがったと怒るだけならまだいいが、深刻な事故にならないかと不安なのだが、もう運転をよせと言っても聞いてくれないと嘆き心配する人たちの話を聞くことが増えてきている。




by ruhiginoue | 2016-10-30 13:59 | 社会