死んだ奥野誠亮が怒らせた人たち
2016年 11月 18日
法相などをしていた自民党の奥野誠亮が103歳で死去したそうだ。保守政治家の最長老だった。
この人は終戦直後に戦犯追及を恐れ公文書を焼却しておいて「侵略の意図はなかった」と発言してきた人として有名だった。これが産経新聞にかかると、歴史認識などで「筋の通った主張」をしてきた、のだそうだ。
今アメリカでは、女性に対して態度が良くなかったと批判されてきたトランプという人が次期大統領になったが、かつて日本にも女性に対して同様だったウノという総理がいて、それをワシントンポスト紙がとりあげたことでアメリカでも話題になった。
この宇野宗助総理は、その前に外務大臣をしていたさいハーモニカを吹くなどのパフォーマンスをして見せたことで知られていたが、このとき国土庁長官をしていた奥野誠亮が、戦争で悪いのは日本ではなく白人だと発言して問題になったので、外相としては困ったことになってしまった。
そこで宇野外務大臣は、外交文書などの資料を提示しながら、日本が戦争で外国に迷惑をかけたことを反省するというのが我が国の正式な方針になっていると説明したうえで、「あんたの歴史認識は間違っとるよ」と指摘したのに、それを奥野国土庁長官が無視して、開戦は偶発的とまで発言をエスカレートさせたため、宇野外相は怒ってしまったそうだ。
また、国土庁長官として取り組まないといけない仕事が山積していたのに個人的な主張を優先させてしまい、閣僚として無責任ではないかという批判も受けた。そして更迭されることになった。
その記者会見で奥野は、マスコミが黙っていればみんな知らないで騒ぎにならずやり過ごせて辞めずに済んだと責任転嫁と開き直りをしたうえ、もっと国益を考えて報道しろと文句を言った。
これに怒った久米宏が、マスコミが国益を考えながら報道するようになったらその国はお終いだとテレビで反論した。
つまり奥野誠亮という人は、身勝手なことをして身内も外部も怒らせてきた人であった。そういう我儘ばかりしてきたおかげで長生きできたのだろうか。
by ruhiginoue
| 2016-11-18 18:05
| 政治