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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

3月11日と菅もと総理が安倍総理を訴えた件

 こんなこと今さら述べなくてもわかり切ったことだが、3月11日ということで蒸し返しておこう。

 あの原発事故で、菅直人総理の指示により海水注入を中止させられたという話を、安倍晋三メールマガジンが流布したが、これは東電の重役が指示したことであり、実際には中止されておらず、だいたいこれを菅総理は知らなったから、嘘を書かれたとして菅もと総理は安倍総理を名誉毀損で訴えた。
 
 ところが、菅総理の指示ではなかったことを安倍総理の側も裁判中で認めていたというのに、他のことで「中断させかねないふるまいが菅総理にあった」として、安倍メルマガは相当の部分が真実であると認定し、菅もと総理の請求を全面的に退け、この判決が確定した。

 この判決については、「客観的事実を主観的しかもあやふやな印象によって否定した」「関係のないことを強引で不自然につなげたアクロバット」などと批判されていた。
 しかしマスコミは「主要な部分で真実である」と裁判が認めたとしか報道しないうえ、ここにつけこんで安倍総理は、自分は正しいことが裁判で明らかになったという趣旨の発信をしていた。

 この裁判について、菅もと総理の弁護士は何をやっているのかという批判があり、実際に下手だったという部分はあっただろうが、それよりも問題なのは、同じように訴訟をしても、菅もと総理が総理であるときに訴えるか、自民党に政権が戻る前に訴えていたら、判決は逆だったはずだ、ということ。
 もともと、どんな内容の裁判でも、権力に近いところにいる者ほど有利であることは常識であり、司法権の独立など絵に描いた餅であるから、不正の牙城を突き崩すことは非常に困難である。
 時には、法廷で公然と馴れ合いや「政治的配慮」を求めることが横行していて、傍聴席から怒りの野次が飛び、警備員がやってきて強制排除ということは、決して珍しくない。
 そして名誉毀損の訴訟では、さらに露骨になる。事実も法律も無視してやると裁判長がヘラヘラしながら嘯いたり、あるいは目を血走らせながら恫喝したり。

 もちろん、こんな裁判官ばかりではないが、政治的な裁判になると、必ず評判の悪い裁判官がくりかえし出てくる。裁判官を決めるさいに裏工作があることは既に告発があるけれど、そうでもないとあり得ない人選であるから、裁判を実際に見ている人たちはとっくにわかっている。

 ただ、こういう問題について、そもそも菅もと総理がよくわかっていない人であるから下手を打った、ということでもある。東京工大卒だから詳しいとか言って原発の外国売り込みに出かけておいて事故になってから脱原発と言い出したがアメリカに圧力かけられてダメだったというようでは、これまで特に原発がからむと司法の場でどれだけ醜いことがあったか、おそらく彼は、ほとんど認識が無かったのではないだろうか。

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by ruhiginoue | 2017-03-11 14:55 | 司法