権力の側にいる人たちも両極端
2017年 03月 24日
あの籠池氏の証人喚問に先立ち、自民党の国体幹部が「国家に対して喧嘩を売るってことがどれだけ大変なのか分かってないよ」と発言したと報じられている。
これと同じようなことを、防衛医大の医療過誤で国家賠償請求訴訟を起こしたときに言われた。
「国を裁判に訴えるとは天に唾する行為だ」
これは、警察が民事介入してのことだ。医者の側の弁護士が担当警官を唆した。
そして警官は「医者からどんな被害を受けたのか聴きたい」と呼び出しておいて、警察署に行ったら「防衛医大を訴えた政治的背景はなんだ」と質問した。
そんなものは無いと言ったら「とぼけるんじゃねえよアカ野郎、自衛隊に難癖つけるのが目的だろう」と机を叩きながら怒鳴ったのだった。
そのうえで、何度も「国を裁判に訴えるとは天に唾する行為だ」と。
これに原告の弁護士が「警察が介入する事件ではないはずだ」と毅然として通告した。
また、防衛医大の側でも「手術の内容からして裁判沙汰も当然だ」と他の医師たちが指摘し、現職自衛官も「人間がやることなのだから国にも間違いはあり、自衛隊だって例外ではない。被害の救済を求めて裁判を起こすことは国民の正当な権利だ。それに、責任を追及してくれたほうが医官の質向上になり自衛官とその家族と国家のためになる」と喝破した。
このあたりは拙書『防衛医大の場合はドキュメント医療裁判』で詳しく述べている。これはアマゾンに、まあ綺麗なほうで値段が安い古本もあるので、それでもいいから読んでいただきたい。
後に、その問題の医師からは非常に有名な芸能人も被害に遭ったので、これを週刊誌がとりあげ、当方にも取材がきて記事になったこと、さらにNHKまでが取り上げたことは先述した通りだ。
この医療裁判のことは新聞とテレビが取り上げていたが、被告が防衛医大というだけで医師の誰が問題かは追及されなかった。それで医師について知らない人が多く、また問題が起きたということだ。
とにかく、同じく公的な地位にいても、その防衛医大同僚医師や現職自衛官のような立派な人がいる一方で、唆される警官や自民党国対幹部のように驕った人もいる、というこことだ
by ruhiginoue
| 2017-03-24 17:56
| 政治