井上靜の気楽ゆえ率直な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも同様にe-mail:ruhig@outlook.jpまで


by ruhiginoue

日本でいう「リベラル」とはなにか

 「リベラル」という言葉がトレンドのようになっているが、ここで日本社会の底の浅さが露呈している。リベラルとは左翼的のことだと言っている人がいたり、リベラルとはいい難いものごとについて言っていたりするからだ。

 もともと「リベラル」は「自由」のことだが、自由には個人の自由とか責任を伴った自由とか色々な意味合いがある。そして、枠にはめられていない自由という意味で言われることが多いフリーダムと、既成の枠から解放されるという意味で言われるリバティとの微妙な違いについて、そもそも日本人にはそうした自由についての発想が伝統的に存在しないから、使い分けができないという指摘もある。
 そういう背景があるため、リベラルとは社会の枠組みに従わないものだから左翼だという短絡的な発想も湧いて出るのだろう。

 また、リベラルと言うと理屈っぽいと受け止める人が日本には多い。理路整然と話すだけでリベラルと思われる。もと官房長官の枝野氏はその典型だろう。あの人は非常に保守的で、社民党の議員に言わせると右派だが、日本の保守派にありがちなナアナアで済ませ理屈は要らないと言う田舎臭い発言をしない。それでリベラルだと思われるのだ。

 あと、林家彦六も、よく共産党に判官びいきしてると公言していたが、それはイデオロギーに共感してるからではなく共産党が書生っぽいから好感をもっていると言っていた。彼は若いころから学があって理屈っぽいため、落語家たちの間で「インテリ」と言われていたが、これは褒めていたのではなく皮肉だった。
 それで、理屈は要らないというのを笑いに転化できのだろう。「なぜ餅にカビが生えるのでしょうか」「早く食わねえからだ」と。

 こうした日本では、その内容とは無関係に、学があることは理屈っぽいことにされ、田舎ではアカ呼ばわりされる。だから、昔から日本は田舎政治で、自民党はその象徴と言われたものだ。

 しかし、どんな分野でも、外国語に適切な訳語をあてることで発展してきたもので、「リベラル」の場合も、かつてその努力はされていた。「自由」を、金儲けの自由という意味で捉えると経済活動の規制をしない政策になるが、そういうのとは違う既成の枠や概念から解放されるものという意味での「自由」を「リベラル」とするなら「進歩的」と訳していたものだ。

 だから今の「リベラル」は、小沢一郎の自由党ではなく、かつて80年代、新自由クラブ解党後に自民党へ戻ることを潔しなかった田川誠一代表が作った都市型の保守政党「進歩党」が該当する。
 その進歩党は、自民党と変わらない政策を掲げながら随所に違いを見せて、経済を重視しながら汚職を無くすとか、アメリカとは友好的にするが言いなりになって軍拡しない努力も可能な限りするとか、なにより日本の政党としては初めて脱原発と再生可能エネルギーへの転換を公約にしていた。
 その点で田川氏は早すぎた。今だって理解していない日本人が多いのだから。
 しかし、あれから時代の方が追いつこうともしているので、もしかしたら枝野氏あたりが一定の成果を挙げるかもしれない。

f0133526_16433995.jpg


[PR]
トラックバックURL : https://ruhiginoue.exblog.jp/tb/28190075
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by ケーキイーター at 2017-10-02 21:27 x
私としては、「五重塔」だの(ちょいと違うね)なんだの、新しい政党がぞろぞろ出てくるので、え~い! ややこしい~っ! めんどくさい~っ! と放り投げてしまいたい気分ですが。新しい政党作って、何年も保つのかな? てのは、何となく解るんだけど。
Commented by 名無し at 2017-10-03 01:37 x
インテリの欧米人(肌の色の濃淡を問わず、体型の違いを問わず)
>>>>越えられない壁>>>>フツーの日本人の、日本の伝統文化を正しく判別する
読解力と理解力の差に表れておる理由を、お師匠さんが上手く説明されておられます。

道元禅師や一遍上人が説かれた、超個心理学+自己啓発法+生涯学習法に関して
フツーの日本人よりも欧米人のインテリが遥かに読解力と理解力がある理由ですね。
講義の方法が真っ先に冒頭で結論をドカーンと出して、その後で現実世界に即して
発生する種々の問題への対処法への解り易い説明を果たしているからです。
バカな日本人は、賢者の日本人に対して「屁理屈を並べ立てるなよ、そんな事では世間に
嫌われるぞ」と抜かして精神勝利法でホルホルする連中でいっぱいです。
救援連絡センターの山中幸男氏とそのお仲間連中のパヨク極左とか
最晩年の千代丸健二さんと没後の弟子の小田昭太郎さんも例外ではありません。
Commented by ruhiginoue at 2017-10-03 15:40
「自由」「民主」「社会」「共産」「進歩」「立憲」「改革」「共和」などなど政治的な意味をもつ言葉を党名にするのが当たり前だったのに、「新自由クラブ」から「日本新党」とか「新党さきがけ」へと新しさを売りにして次第に政治的な意味を無くし、さらに政治的な意味がない漠然とした「太陽」だの「希望」だのというようになっているので、これでは長続きしないはずです。
合併した銀行が「さくら」「とまと」「みずほ」などと屋号にするのが流行ったけど、それと混濁してるのではないでしょうか。
Commented by ケーキイーター at 2017-10-04 21:13 x
老舗…てことで、自っちゃんと共ちゃんは長続きしているので、凄いのかもしれない。ある意味で。仲の悪い者同士ではあるが。

民進党はすぐに壊れたミシンであった…。情けない。
名前
URL
削除用パスワード
by ruhiginoue | 2017-10-02 16:49 | 政治 | Trackback | Comments(4)