Twitter社のヘイト放置はアメリカ式の発想
2017年 11月 23日
「朝日新聞は捏造」「石破氏らは犯罪者」などと常軌を逸した発言が目立つ日本維新の会の足立康史議員だが、自らは政治資金でバニーガールが接客する高級クラブの支払いをしていたことなどが問題になっている。
ところで、この足立康史議員はTwitterでの非常識な発言について「炎上商法」だとする。 しかし「炎上商法」とは刺激的な挑発のことであって、虚偽で貶めた後に付け足す言い訳ではない。こんなデタラメをよく言えたものである。しかもテロ教唆も同然の発言は撤回しないと居直っている。
一方、ヘイト発言についての対応が問題になっているTwitterの日本支社は、そういうことをする者が必ずいるから仕方ないと社長が開き直っている。
これは企業としての社会的責任という発想が欠落してるが、よく話を聴くと要するに対策は金がかかりすぎるということのようだ。それでは何かあれば会社の責任も問われるけれど、それでいいのだろうかと疑問を持つ人が多く見受けられる。
しかし、これはアメリカ式の発想だと思えばいい。それならTwitter社の対応は納得である。
例えば人気があったスポーツカータイプの乗用車ムスタングのことだ。これに欠陥が発見され、事故のさい炎上することが判った。こちらはTwitterとは違い喩えではなくほんとうガソリンに引火して車内が炎に包まれる。
だが、全車リコールすると莫大な費用になる。それに比べると、欠陥が原因で事故が起きる率およびその被害に対する賠償金を最大に見積もった額のほうが少ないという試算の結果であった。それでリコールせず致命的欠陥を放置し、事故があったときに金を払ったほうが得だと判断した。
そして事故による悲劇が起きた。アメリカのテレビでも取り上げられたが、その犠牲者の女子高校生は学園祭の女王にも選ばれた美少女だったが、ムスタングに乗っていて衝突されると普通はあり得ない炎上となり体中に大火傷を負った。死にはしなかったが全身の皮膚と毛と人生を失ったと報じられ、そのむごい姿の写真がテレビに映ると視聴者は驚いたり悲鳴を上げたりであった。
これと同じで、ヘイト対策に人を雇うなどする費用より、なにかあってから賠償金を払ったほうが安いということだろう。名誉毀損も深刻なことになるが、差別は暴力にもつながり、特に民族や人種などの少数派や、女性や身障者など弱者が被害に遭いやすい。
それでもムスタングの発想にするというわけだ。
しかし、いくらアメリカ万歳でも、これは真似してはダメだろう。
by ruhiginoue
| 2017-11-23 22:20
| 社会





