文系は猿回しで理系は猿
2017年 12月 14日
70年代に大好評で何度も映画化されて今も人気がある漫画『エコエコアザラク』に「逆転猿回し」という話がある。
あるとき主人公の黒井ミサは、大ウケしている猿回し芸に出会うが、その直後、猿回し芸人が失踪してしまい、猿だけが残されていた。黒井ミサは代わりに猿回し役をやるよう猿が懇願するような態度なので、やってみたがうまくできない。それで猿が不機嫌そうにする。
そして彼女は猿回しの男を偶然発見するのだが、彼は途方にくれた様子だった。なぜ猿を残し出て行ったのかと訊ねると、猿回しの男は家出したのではなく追い出されたのだと言う。猿回し芸がウケてたくさん稼いだと喜んでいたら、猿が怒りだした。ご機嫌で晩酌していた彼から猿が酒を取り上げて、芸をしているのはこっちなのに、お前はやらせて儲けを独り占めにしていると言いだし、それで猿に自宅から追放されてしまったそうだ。
まさかと信じられない思いの黒井ミサだったが、その猿が電柱に貼り紙をして回っている姿を目撃し、その貼り紙を見たら「猿回し芸人を募集。真面目な人を求む」と書いてあり、彼女は唖然とする。という話だった。
前に、青色発光ダイオードの開発に尽力した人が、その開発をするときにいた会社から支払われた報酬が安すぎると裁判に訴え、その主張はいちおう認められたが大幅に値切られてしまった、という報道に、この『エコエコアザラク』の「逆転猿回し」を連想した。
この人は「日本は文系国家」と不満を言っていたが、この場合、文系は猿回し芸人であり、理系は猿である。つまり猿が人間に向かって文句を言っているわけだ。
もちろん、反乱を起こして『猿の惑星』にするとか、あるいはチャペックの『ロッスムのユニバーサルロボット』や『山椒魚戦争』のようにするなら、それも結構である。
しかし、文系だって文学部を出て作家になれば猿である。これは芸人と同じである。場合によっては、法学部や経済学部や商学部も、猿回しのつもりが猿となるのだから、どこの学部かなんて関係ない。
それが青色発光ダイオードの人にはわかっていなかったということだろう。
by ruhiginoue
| 2017-12-14 15:50
| 雑感






