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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

群馬県の暴走老人と中曾根康弘もと総理

 群馬県で85歳の男性が自動車の暴走運転をして大事故を起こしたことから、高齢者の危険運転がまた問題になっている。
 もともと、高齢者が周囲の忠告を聞かずに運転をして事故を起こしたことは多くあり、その犠牲者のなかにしばしば若い人や子どもがいる。だから、棺桶に片足を突っ込んでいるような年寄りが前途洋々の若い人の命を奪っているとして怒りがまき起こるのだ。

 そして今回の事件でも、もともと加害者の男性は運転すると車体を擦るなどを何度も繰り返しているため、家族から運転をやめるように言われ免許証も返すよう促されていたが聞かず、無職だから通勤するわけでもないのに自動車を運転したがり、家族の目を盗んで自動車で外出し、対向車と擦ったり塀にぶつけたりしたうえで登校中の女子高校生二人を相次いで跳ね飛ばして意識不明の重体にしたうえ、信号待ちの自動車に衝突して運転手に負傷させてやっと停止し、警察に逮捕されると「わからない」とか「気が付いたら事故になっていた」とか、とんでもない話をしていると報じられている。

 この、やめろと言われているのに聞かない群馬県の老人といえば中曾根康弘もと総理大臣である。自民党で終身比例名簿一位はもう終わりにして引退してほしいと言われても頑として拒否し、議員ではなく党の名誉職にと安倍(現総理)に提案されても受けつけず、これに業を煮やした小泉純一郎もと総理が、もう歳なんだから辞めてくれとストレートに言ったものだから中曾根もと総理は激怒した。
 そして記者会見を開き、目を潤ませながら血走らせたうえ唇を震わせて「なんと非礼な」「歳をとっても若い人の何倍も頑張っている人だっている」などと怒りをぶちまけて、自分もそうだと言うことだった。当時84歳だった。
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 このように、やめろと言われてもやめない人がいるのだが、しかし自動車に依存している社会にも問題がある。特に群馬は車社会で、一家族に複数台の自動車保有が普通のことだ。保有率などよく全国一になっている。
 そして高齢者は運転免許を返還すると、公共交通機関が貧弱なので何かと不便になる。

 そんな群馬県から出た中曾根総理は、国鉄分割民営化によって野党を支持する労働運動を潰し、これにより55年体制を終わらせたと誇った。そうした政治的意図とともに、国の財産を切り売りすることにも批判と反対が巻き起こっていたが、この問題に対して多くの群馬県民が「これからはモータリゼーションの時代だ」「もう公共交通機関など無用だ」「われわれは都会の者とは違う」と言っていた。

 そして都市部では違法駐車と交通渋滞が大変なことになり、またイラクなど産油国で戦争になったり、環境破壊が取りざたされたりで、自動車の増えすぎが問題となり、高齢化社会による交通弱者の大発生も深刻だ。

 しかし、さらにリクルート疑獄事件で渦中の人となった中曾根もと総理は、群馬県で「東京のマスコミから悪者にされている」などと強調し、それを聞いたいかにも地元という年配の人たちが同情して涙ぐみ、この見事な泣き落とし作戦によって再選している。
 これと似たようなことは買収とその証拠隠滅でパソコンにドリルで穴をあけた小渕もと総理の娘が、やはり泣き落とし選挙演説すると、いかにも地元の人という感じの人たちが「がんばってね」と励まして、やはり再選である。

 ついに、そんな群馬で老人が暴走し若い人が犠牲になった。
 さらに中曾根もと総理の作戦もあって野党は壊滅し、その悲願である改憲が実現して老人が戦争を起こして若者たちがバンバン死ぬ日本ということである。群馬県だけの因果応報という話ではすまないのだ。




by ruhiginoue | 2018-01-11 08:30 | 政治