真屋順子の死去とドラマの終焉
2018年 01月 12日
女優の真屋順子さんが死去したとの発表により、よく小さいころにテレビドラマで観た記憶が蘇ったが、多くの報道は、真屋さんが1970年代から始まったテレビの人気バラエティー『欽ちゃんのどこまでやるの!?』の母親役が人気だったことを強調している。
この番組は人気があって80年代の半ばまで続いたが、80年代の一時期に少しだけ観たことがあるけれど、それまで全く知らなかった。だから、真屋順子といえばテレビドラマの俳優という印象が強い。
そして、はっきり記憶しているものは時代劇に出ていたことであるが、それより印象が強いのは、なんといっても大映テレビのドラマで山口百恵の主人公をイジメる姑の役であった。
この演技はたいへん評判で、新聞の批評にも「滲み出る中年女性のいやらしさ」という題で、その演技が絶賛されていたことを、小さかったのに読んで記憶している。そしてドラマを見ると、ほんとうに憎たらしいと感じる演技だと思ったのだった。
そして、後に真屋さん自身がテレビでこの役を回想し、現実と区別ができなくなった視聴者から自宅に電話があり、若い女性の声で「鬼婆っ!」と罵倒されたりしたことがあると語っていた。だからこの役のため印象が悪くなると悩んだそうだ。
ところが、後にやはり大映テレビで小泉今日子と対立する役を演じた賀来千香子は、ファンから反感を買うことを覚悟していたが、実際には何もなかったので、七十年代とは違い八十年代になると視聴者は現実と物語を区別するようになったのだろうと述べていた。
そして、最近のテレビドラマで戦争が描かれたとき、艦隊が砲雷撃戦する場面がCGにより記録映像かと思うほどソックリに再現されていたのが評判になっていたので、その録画を見せてもらったところ、ほんとうによくできているのだが、そこで軍艦に乗っている軍人たちが出てきたら顔を知っている俳優たちなので一気に興ざめとなったのだった。
つまり、俳優はあくまで演技しているという事実と、映像表現技術の進歩で現実みたいに見えることが、合わなくなったということだ。
だから、もう劇映画やテレビドラマで俳優が活躍する時代は終わったということだろう。
by ruhiginoue
| 2018-01-12 12:15
| 芸能





