入試の季節で思い出すこと
2018年 01月 17日
今は試験の時期だが、これで思い出すことの一つが自分の母親の常識外れである。
これに近所の同級生の母親が最初は信じられず、そのあと本当だと知ると唖然としたのだった。
よく、熱心あるいは心配性の親が、子供の入試に付いていくものだ。これが小学生ならともかく高校入試や大学入試にまで付き添う親がいて、子供が無用だと言っているのに同伴する親もいる。
その近所の同級生の親も、そういう人だった。だから特に驚いたのだろう。
うちの母親は、子供の入学試験のことなどすっかり忘れて当日は眠り呆けていて、子供が一人で出ていき朝飯も昼飯も抜きで試験を受けて帰ってくると「面白かったか」と尋ね、「なんで試験が面白かったかなんて訊くのか」と質問されると、「試験ってなによ。映画かなんか見に行ったんでしょう」と言った。
こんな話を平然とするので、近所の同級生の親は信じられず、そして冗談で言っているのではないとわかると驚いて言葉を失ったというわけだ。
この一方で、よくうちの母親は家族が寝ているのを叩き起こし「今日は早く出かけるんでしょう」と言い、まだ真っ暗だから時計を見たら午前三時、その日は睡眠不足で困ってしまう、ということがあった。
これでは眠り呆けていてくれたほうが、はるかにましである。
つまり、うちの母親はよく寝ぼけるのだ。子供のころにはよくあるけれど大人になるとだいたい治るもので、それが大人になっても治らないなら治療しないといけない場合もあるといわれている。
しかし放置だったのは、その被害者はもっぱら子供だったからだろう。
by ruhiginoue
| 2018-01-17 16:13
| 雑感