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by ruhiginoue

偉い人は違法な行為をしないことになっている日本

 2012年11月に神奈川逗子市で、調査会社の男が女性の夫を装い市納税課に電話し、これに対応した市職員は本人確認をせず住所を伝えてしまい、その翌日、調査会社の男から得た情報を基に自宅を訪ねてきた元交際相手の男によって女性が刺殺される事件があった。
 この情報漏洩をしでかした市の責任を問い、殺害された女性の夫が訴訟を起こしている。これに対して、ほんとうは当たり前のことだが、しかし役所にしては珍く、同市は居直らず過失を認めている。あと問題はストーカーともなれば命に関わるので管理責任と賠償額との絡みでどのような司法判断になるかと注目されている。

 この事件について、ある芸能人は、自分も似たような経験をしたから気持ちがわかると述べていた。彼がネットで中傷や脅迫をされた時に、訴えられて逆恨みした加害者達がいたからと東京地検の検事が「送検された人達にあなたの住所と携帯電話の番号を伝えて、謝罪するように言っておきます」と平然と言ったそうだ。つまり私怨を抱く者から守るべきなのはまず個人情報という意識が公的機関に欠落しているということだ。

 かつて個人情報保護法が「官に甘く民に厳しい」と批判されたら、当時の福田官房長官は「公的機関はそういう(違法な)ことをしないことになっている」と会見で発言したので、これをマスコミは厳しく批判していた。
 しかし裁判所は政府に迎合し、官房長官のトンデモ発言に合わせたのだ。それ以前に、この官房長官の発言は当人の明確な意図ではなく、もともと官僚たちが物凄い執念とともに政府にねじ込むように言って法案に反映させたことであった。つまり政府に迎合する以前に裁判官も同じ官僚ということだった。
 そして、プライバシー侵害や個人情報漏洩して、それがどんなにひどくても、公的機関や公的立場の人のしたことなら違法ではないと判決し続けているのだ。そういう判決文の数々を読めば、誰でも呆れたり仰天したりである。

 また、野球選手の妻が「ブス」などとネットで侮辱されたので送信情報の開示が認められ裁判を起こしたと話題だ。

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 もちろん、これは活躍している当人ではなく家族だから問題である。だが悪口の内容自体は他愛ない悪戯である。

 それより、医師や弁護士が個人情報を故意に漏洩したり差別用語を浴びせたりの悪質な行為をしているのに、裁判官が送信元開示請求を頑として認めず潰してばかりいる現実のほうがはるかに大きく深刻な社会問題である。
 こうした実態こそ、マスコミは恐れずに取り上げてほしいと前から言われているのだが、その勇気はどこにも無いようだ。

 やはり、偉い人は違法なことをしないことになっているのだ。それが日本という国である。



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Commented at 2018-02-02 20:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 名無し at 2018-02-03 10:19 x
こうなったら国連に再占領されて「偉い人たち」とやらを
一掃してもらう以外にはありませんね。
たとえ、プーチン大統領主導・習近平主席主導になったとしても
沢村直樹氏のお師匠さんである小室直樹博士による
政治家分析が正論で、安倍総理と目指す方向は「世界革命」の方向で、
大多数のニッポン国民にとりましては「家畜の安寧」と「虚偽の繁栄」と
「たらふく飯が食える政策」ではより上位互換の存在ですから
「ありがたや~ありがたや~」な日常生活と相成るでせう。
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by ruhiginoue | 2018-02-02 12:35 | 社会 | Trackback | Comments(2)