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by ruhiginoue

朝日新聞が勝利したので苦言も

 財務省にもブルックナーのような人がいて、公文書にハース版やノヴァーク版のような違いがあるらしい、というのはもちろん冗談だが、ショスタコーヴィッチの公式発言を否定する『証言』が出た当時は途端に「私もそう感じていた」と言い出す人たち(柴田南雄や吉田秀和や海老沢敏やショルティやアシュケナージや…)がいて、後から捏造説が有力になると口をつぐむようになったりと、今の財務省の書き変え問題と同じで右往左往だった。

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 さて、財務省の公文書改竄疑惑は朝日新聞の報道が正しかったことを財務省が認める結果となり、朝日新聞を叩いていた人たちは手のひらを返したり前言撤回したり言訳したり沈黙したりで、こちらは面白いと評判になっている。
 だから、文句は色々あるけれど今回の褒美と支援ということで朝日新聞を定期購読したり最安のネット購読コースなら月額980円(税込)に申し込んだり、という人たちは、責任追求の手を緩めないならば購読を続けることを宣言している。

 これには賛同しているが、そのうえで朝日新聞を応援して買ったけれど駄目な部分には意見させてもらう。

 まず「東浩紀言論カフェ5周年」なんて記事があるからガッカリしてしまう。こんなのは一店舗の宣伝だろう。前に三浦瑠麗を登場させたことで、こんな劣悪な発言ばかりしている奴を起用するなと抗議を受けたことがある朝日新聞だが、くだらない中傷をされたことがある呉智英とか小林よしのりとかも起用しているので、朝日新聞はお人よしということか。とにかく「東浩紀と三浦瑠麗はバカ」という点だけは小林よしのりに賛成だ。

 また、財務省が「書き変え認める」で大見出しの他紙をしり目に先駆者の朝日新聞はあえて沈黙とはやるじゃんと思ったが、その一方で書評欄では東大の御用学者が例の村中璃子なんかの著書をもちあげたうえ批判者へ事実に反した中傷誹謗をしていて、悪い医師の味方なのは相変わらずの朝日新聞でガッカリであった。
 この東大の御用学者は書評に便乗して朝日新聞の報道にもケチをつけ、医師も記者も現場で悲惨な薬害被害者を見て同情して肩入れしたと非難し、そうした生の声より机上の理論こそ大事だと説く。学者バカ丸出しで、スカタンなタレント憲法学者の木村草太と変わらない。こういうことが朝日新聞の内部でも社会部と科学部の対立につながっているのだろう。現実を見ないで理屈こねて正しいと威張るなんて恥ずかしいとすら気付いていないのが痛い。

 この点で共通するのが「東大」だが、『東大一直線』でデビューした小林よしのりが東や三浦について「東大出とは思えないバカ」と言っていたけれど、彼は身の回りに東大出がいないのだろうか。東大出にはデタラメを言う特権があると勘違いしている人が非常に多いと、東大出の人がよく言っているのだが。だから官僚たちもそういう態度なのだろう。

 よく朝日新聞の科学部と社会部が対立している件は、司法記者クラブで他の大手新聞社記者からも聞いたことがある。医療問題弁護団でも、医療で朝日新聞はすっかり業界の御用であり、その点では読売新聞のほうがはるかにマシであると言われている。
 かつて医療裁判の時に弁護士と一緒にインタビューを受けたものが読売新聞に掲載されていて、これを読まれた方もいるだろうが、この時もそうした話は出た。
 あとは、拙書『朝日新聞の逆襲』(第三書書館)で詳しく述べているので、興味があれば参考にしていただきたい。 



by ruhiginoue | 2018-03-13 07:14 | 社会