自民党の長尾たかし衆議院議員が朝日新聞の記事を改竄して中傷
2018年 03月 15日
自民党の長尾たかし衆議院議員とは、そのTwitterによると次のようなプロフィールである。
そのTwitterにおいて同議員は、財務省の公文書改竄問題についての朝日新聞の記事の見出しを取り上げ、次のように非難した。
この記事が引用しているのは石合力という朝日新聞の記者のアカウントであり、同記者が朝日新聞のアカウントからそのまま引用したものである。したがって石合記者のツイートではなく朝日新聞の記事の見出しである。
それをネトウヨとして有名な「城之内みな」というアカウントが長尾たかし議員と同じく「それは昭恵夫人の言葉ではなく、詐欺師・籠池の発言ですよね」と書いたうえで「いかにも国家転覆を目論む朝日新聞ヨーロッパ総局長らしい悪意ある捏造表現ですね。」と妄想のツイート。この種の発言をする者に対して、よく菅野完氏が「脳を病院で診てもらえ」と言っているが、同感である。「右」であるとかいう以前の問題であるからだ。
そんなネトウヨは論外であり、問題なのは水準が同程度の国会議員の方である。
そもそも、何億円にもなる案件なのだから、籠池氏の言うことがハッタリに過ぎないか実際に後ろ盾があるか、役人は確認しているに決まっているじゃないか、という前提があって、それゆえ大問題になっているのだ。なのに、あくまで籠池氏の証言だと言い張ったところで、それだけでは何の意味もない。
にもかかわらず、続けて長尾たかし議員は、朝日新聞の「記述の不正確性を指摘」したと反復して説明する。
しかし見てのとおり、その朝日新聞の記事の見出しは昭恵氏の部分にカッコ付けしており、籠池氏が「昭恵氏」と言っていた記載を示している。そうでなければ昭恵氏の部分にわざわざカッコを付けはしないものだ。だから続けて【「前に進めて」との言葉」】ではなく【「前に進めて、とのお言葉」】と、他人のことだから丁寧にして付ける「お」が「言葉」の前にあり、その後でカッコを閉じ、籠池氏が昭恵氏からお言葉を頂いたのだということを示している。これが朝日新聞の見出しの形式である。
つまり、もともと籠池氏の発言を指す見出しであり、そうとしか解釈できない文形式なのだ。
これを長尾議員は【「昭恵氏」の記述】を【「昭恵氏の記述」】と改竄してしまい、籠池氏の証言を朝日新聞が客観的であるかのように印象操作したと非難した。ひどい虚偽である。
しかも長尾たかし議員は、それを言うなら【「昭恵氏の記述」ではなく「昭恵氏に関する籠池氏の発言」です】と書かなければならないのに、カッコ閉じる位置を間違えて付け【「昭恵氏の記述ではなく」「昭恵氏に関する籠池氏の発言」です】と書いてしまう御粗末である。
これでは、悪意による改竄と曲解かもしれないけれど、あるいは作文の基礎的な知識を持ち合わせていないだけかもしれない。どちらにしても、朝日新聞の見出しの記述が不正確だと非難する長尾たかし議員の行為は不当であり、扇動的だから不穏当でもある。
この、自民党の長尾たかし議員のツイートは、野党系の議員とか元議員らによって賛同ではなく曝すリツイートをされていた。その意図は批判より呆れているという感じであった。当然だろう。
by ruhiginoue
| 2018-03-15 21:00
| 政治