学校の制服と時代の変化
2018年 03月 28日
先日の朝日新聞東京版に「制服 男女区別なく選ぼう 世田谷区 区立中の標準服で検討 区教委「自由に選択できる」示したい」「区立中でスラックスやスカートなどを性別に関係なく選べるよう検討。健康面や宗教にも対応。」という記事が掲載された。
これは女性議員の議会質問に関してのものだが、このような話題がマスメディアを賑わせるということに時代の変化を感じる。
かつて2001年に放送された人気ドラマ『3年B組金八先生』には、女子の制服を嫌がる女生徒がいて、実は性同一性障害のためだという話があった。
そうとは知らない校長が、長いスカートで足を隠しているのを叱ったため、まず金八先生が担任の指導権を侵害していると抗議し、それでも校則違反は不良化につながるから深刻だと校長が言い張るので、これに対して教頭(シリーズ最初の方から出ていた女性の教師が昇格していて、相変わらず口やかましいが言うことは正しい)が、「校長先生の認識は20年前のものです。やれ前髪が何センチとかスカートの丈が何センチとか、そんなことしても子供が良くなるわけではないことは、とっくの昔に証明されています」と指摘する。
この長いスカートが不良というのは、79年に放送された最初のシリーズで三原じゅん子が扮していた女生徒のような服装である。集団リンチで「顔はやばいよ、ボディやんな」の怖いセリフが有名で、それが今では永田町センセイになって「八紘一宇」と怖いことを言っているが、なぜか受動喫煙問題では自民党の古い体質に反逆しているから、これも時代の変化なのだろうか。
また、80年のスピンオフ作品『1年B組新八先生』では、スカート嫌いの女生徒が、それならばと男子の制服を着て登校して校則違反ではないと主張するが、それを先生から「女子は女子らしく」と説得され、結末は素直に女子の制服着て登校しメデタシで、そこへシンガーソングライターのイルカが歌う代表作「♪いま~春が来て~君は~綺麗になった~去年よりずっと綺麗に~」が空々しく流れたのだった。
なんのひねりもないつまらないオチで、このシリーズはいつもそうだが、学園ドラマはどれもそうで、だから日本のテレビドラマはだいたい面白くないのだ。
というように、ドラマにも反映しているとおり時代の変化である。
by ruhiginoue
| 2018-03-28 12:29
| 社会