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by ruhiginoue

選挙の当落は勝ち負けではない

 新潟県知事選挙は、与党の推す候補と野党の推す候補が僅差の得票で、与党の推す候補が当選する結果となった。
 この選挙は、前知事が辞職したことを受けてのことだったが、その辞職とは私生活が原因だったので、そんなことで辞めなくていいと言われてもいたが、知事自身が辞職の意志を強くしていた。

 この知事は、もともと保守や右派の候補として選挙に立候補して落選した過去があったけれど、新潟にある原子力発電所の問題で再稼働に非常に厳しい姿勢をとることで野党から支持をうけて当選していた。
 そんな知事の辞職を受けての選挙だから、原子力発電の問題は主要な争点であるはずだ。
 しかし、野党系候補は明確に再稼働反対を表明し、与党系候補は慎重姿勢を表明する、というように、一見では少しの違いであった。これは前職が当選した現実を与党側が考慮し、原発問題で決定的な違いを見せないようにしたのだろう。

 だから、与党の候補が当選したからと、ただちに原発再稼働とはならないし、そうでなくても僅差の当選であるから、仮に当選した候補者が原発再稼働を何が何でもやると公約していたとしても、自分が当選したからと強行したのでは、多くの有権者を無視することになり、選挙の意義を否定することにもなってしまう。

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 もともと、議員ではなく首長の選挙だと、落選したけれど相当の得票があった候補者は、当選した候補者に対し、まず礼儀として、また自分に投票してくれた人への責任として、「当選おめでとうございます」と言いに行き、そのうえで「しかし私も〇〇%の得票がありました。私に投票した有権者のことも配慮して政策に当たってください」とお願いし、当選者は「ありがとうございます。それに気を付けながら頑張ります」などと言うものだ。
 こうした礼儀を欠く人が時々いるが、それとは少し違い、選挙を勝ち負けだけで考える人がいて、勝てば何でも好きにしてよく、負けた者を支持した有権者は蔑ろという態度に出る。

 この代表格が大阪の橋下徹もと知事・市長であった。何をしようと自分は選挙で勝ったのだからいいんだとして、文句があれば選挙で落とせと居直っていた。この態度と見識、大学出て弁護士になったのに義務教育の公民すら理解していないと批判されていたが、こうなってしまうのは、社会のために働こうというのではなく、自分の上昇志向のために政治家になるからだ。それで、その生い立ちが原因だと言われてしまうのだ。
 
 このような橋下式の勘違いが、この社会に蔓延している。

 

by ruhiginoue | 2018-06-12 15:50 | 政治