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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

下っ端は拘束されてナンボの現実

 先日、弁当の注文でたびたび職場を抜け出して処分された人のことが報道されると、これは口頭で注意すればいい程度のことで、それなのに減給の処分なんて重過ぎると言っている人たちがいた。これはもっともな感想かもしれない。
 そりゃ褒められたことではないが、何度も職場を抜け出しているのに短い時間だったから気づかれずにいて、たまたま見咎められたら、数分ではあるが息抜になったと言って問題になったということだ。これなら、勝手に休憩するのはやめなさいと言えば済むだろう。

 また、この処分の重さに怒っている人たちは同時に、もっと長い時間と頻度の職場放棄を私用のためにやっている者もいるのにお咎め無しのことがよくある、という現実を指摘する。だから大したことないのに減給処分なんて不当だというわけだ。
 しかし、どんな職場でも、下っ端の給料は職場に拘束される代償だから、そんな理不尽となるのだ。しかも長く拘束されて給料は安い。

 これは、よく労働問題の話題のさいに出ることだが、制服を着用して働く場合、法的には着替える時間も勤務時間でないといけない。業務にとって必要不可欠な準備は労働と定義されているからだ。
 それなのに、出勤時間より早く職場に来て着替えて準備万端の状態でタイムカードを押せと言う上司がいる。これは違法である。自分の経験でもあった。

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 ただ、現実として時間きっかりに職場に来ることはほとんどなく、遅れてはいけないから少々早めに到着するもので、また、たかが制服への着替えに大した時間はかからない。だからタイムカードを押すのが着替える前後どちらであっても仕事を始める時間はほとんど変わらず、タイムカードを押す時間の違いもほんの数分である。それをとやかく言うのは無意味である。
 
 なので、着替えてからタイムカードを押せとうるさく言う職場は、一部の変にこだわる上司が精神論で言っているためにそうなっているだけであるのが現実だ。そして、あくまで心構えを説いているのだから違法ではないと言う。
 しかも、組織の上層部に行くと合理性を重んじるもので、下層部になるほど不合理で、そこから精神論になる。そのココロは「お前ら下っ端は誰でもできる仕事を時間と体力の切り売りでやっているのだから給料も安くて当たり前だ」となる。

 だから弁当の注文に数分だけ職場を抜けても減給処分されるのだろう。下っ端はつらいよ、ということだ。

 

by ruhiginoue | 2018-06-26 17:57 | 社会