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by ruhiginoue

『突入せよ!あさま山荘事件』のアホらしさ

 佐々淳行が死んだので、そのツッコミどころいっぱいの自慢話を映画化した『突入せよ!あさま山荘事件』について語ろう。

 この「あさま山荘事件」を題材にした映画は他にもあるが、それについて製作動機を訊かれた監督が「ゴジが撮る撮る言って撮らないから俺が撮ることにした」と言ったことがある。もちろん「ゴジ」とは長谷川和彦監督のことである。『太陽を盗んだ男』の後はあさま山荘事件を映画にしたいと語っていたのに、一向に実行しなかったことは語り草である。

 さて、『突入せよ!『あさま山荘事件』は完全に権力の側から描かれているが、それについて公開当時に観た大学生が呆れて言っていた。権力の側から描いてはダメということではない。権力の側から描くとしたら、立て篭もり犯は権力の側にとって何なのかを描いてないと絵空事になる。
 なのに、この映画は、立て篭もっているのは雨宿りでないくらいなら判るが、では何が目的なのかとなるとちゃんと描かれていないから、観客はさっぱり判らない。もちろんプロバガンダとして成り立っていないけれど、ドラマが成立してないから劇映画として失格だと言う。
 
 このように根本的な難点を具体的に指摘した人でなくても、なんとなくつまらない映画だったと言っている人ばかりであった。


『突入せよ!あさま山荘事件』のアホらしさ_f0133526_17543397.jpg


by ruhiginoue | 2018-10-10 18:14 | 映画