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by ruhiginoue

目で相槌を打つしかないこと

 金日成が死去した当時、平壌の市民を映すテレビをバイト先で昼休みに見ていた。
 嘆き悲しんだり、後を継ぐ息子の金正日に期待すると言っている市民を見て、職場の同僚らが「あの国は変わっているんだ」「そう思うように国民は教育されてるのよ」とか言う。

 だから「あんな人たちも実際にいるだろうし、そうでない人たちもいるはずだけど、そこから選び出して撮影したものを朝鮮のテレビは放送してるだけでしょう。日本だって昭和天皇が死んだ時にそうだったんだから」と言った。
 そうしたら皆ぽかんとし、そこで一人のパート主婦だけが黙って頷きながら「そうよね」と目で相槌した。

 これは「物言えば唇寒し」ということだからではない。
 どうせテレビをボケーっと見ている人たちには言ってもしょうがない、ということだ。学生バイト小僧でもわかることが、もっと年配の人たちにわからない。角が立つことを避けようということになるほどの意識もないのだ。

 これが田舎なら単純な話で、目で相槌を打つ人すらいなかったかもしれない。
 いたとしても「物言えば唇寒し」とか「出る杭は打たれる」とかで、無言の同意しかできない雰囲気ということであっただろう。
 しかし当時住んでいた東京世田谷区の経堂でのことだった。そして雰囲気の問題ではなく、わからない人はわからないということであった。

 それで平壌でも、やはり田舎と違うから、朝鮮のテレビ局も選んで撮影したのだろう。

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by ruhiginoue | 2019-05-01 09:36 | 社会