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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

心を病む人は治っても人間の屑は治らない

 児童らを無差別殺傷したうえで自殺した男について、そんなことをするのは人間の不良品であるとか屑だとか言う人、およびその発言を支持する人たちがいるけれど、これは言葉の意味からして間違っている。
 こんなこと本来は説明するまでもないはずだが、人間について不良とか屑とか言うのは、利己的な者を指して言うことだ。強盗や怨恨でもないのに暴力をふるったうえで自害するのは(原因は色々だろうが)大雑把に言うと「心を病む人」であり、まったく当てはまらない。
 逆に、この事件の犯人を不良品呼ばわりしたお笑い芸人のように、自分が得するために弱い者いじめして権力には媚び売っている者を指す言葉だ。

 そして「心を病む人」なら治ることもあるのに対し、不良や屑はまず治らない。
 ただし、ここで難しいのは、「心を病む人」だと思ったら実は不良や屑だったり、その逆に屑や不良だと思ったら「心を病む人」だったりすることだ。これで判断を間違うこともある。
 しかし、世渡り上手な奴の場合は、だいたい不良か屑であるものだ。

 それで「自殺したければ独りで死ね」と言ってはいけないのだ。
 もともと「心を病む人」が、死にたいと思っているとは限らないし、他人を道連れにすることは極めて稀である。なのに、その事件を起こして自殺した人がいたからと「自分だけ死ぬならいい」という意味になる発言をしたら、悩んではいるけれど死ぬつもりではなかった人を、そそのかすことになる。なかには立ち直れたかもしれない人もいるはずなのに。

 しかも「タバコの吸い過ぎで肺癌になって死ぬのは自己責任だが他人を巻き込むな」と言われると、わざと禁煙の場所で吸ったり、他人に煙を吹きかけたり、などの奇行に出る人たちがいて、これは「心を病む人」だから、これと同じ心理を刃物で発揮する人もいる。

 このように色々な意味で危ないのであり、これを指摘することは事件の犯人に同情するのとは違うのだ。


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by ruhiginoue | 2019-06-06 06:36 | 社会