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by ruhiginoue

図書館が利用者の貸し出し記録を警察に提供する危険と税金浪費

 かつてNHKの連続ドラマで、図書館に勤務している若い男性が、好意をもっている若い女性にお奨め本を何冊か挙げて、そのさい過去の貸し出し記録をもとに傾向を調べたと言う場面があり、問題になった。

 こんなことをしたらストーカーと同じで気持ち悪いはずだが、それを善意として描いてしまう脚本家はどんな発想をしているのか、という疑問がまずある。
 しかし本当に問題になって新聞の記事にも取り上げられたのは、図書館の職員が利用者のプライバシーを侵害しているうえ、覗きだけでなく思想調査までしていることだった。これが権力に利用されたら深刻な人権侵害に発展する。そんな当たり前のこともNHKで番組製作している人たちは気付かなかったのだ。

 そしたら先日、鹿児島の地方紙『南日本新聞』が報じた。鹿児島市内の図書館が、過去三年間に、県警からの照会依頼を受け、うち四図書館が利用者の個人情報を提供していた。
 かつてNHKがドラマとはいえ無神経なことを平気でやらかしたように、こうしたプライバシーや個人情報に対する意識が日本人は低い。だから警察がやらかして当たり前だし、おそらく全国の警察がやっていて、協力している図書館がそれなりにあるのではないか。

 また情報法が専門の大学教授は、「読書経歴の報告に緊急性があるとは考えられず、思想・信条を調べることが目的であることは明らか」と、この報道にコメントしていた。
 このコメントのとおり、他に考えられない。しかし、そんなことを警察はなんでやるのか。必要性が見出せない。
 
 ただ、アメリカの記録映画『華氏911』(マイケル=ムーア監督)に出てきたが、警察は一般市民を監視したり思想調査したりである。
 なぜなら、本当に国の安全に関わるテロリスト集団や外国諜報機関を調査すると大変だし危険も伴うけど、一般市民を怪しいことにして監視なら仕事したふりで給料をもらえて楽だからだ。
 
 これは、どこの国の警察も同じだろう。権力の暴走として危険であるが、それ以前の問題として、まったく税金の無駄である。 
 
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by ruhiginoue | 2019-08-24 05:09 | 社会