『ウォール街』の場面を思い出させた山口敬之氏
2019年 12月 26日
かつて話題の『ウォール街』(オリバーストーン監督)という映画で、マイケルダグラスふんする投機家ゲッコーの服装など派手な出で立ちが話題になり、真似する投機家が出現したほどだった。
このゲッコーに主人公(監督とは『プラトーン』で組んだチャーリーシーン)は誑かされて、際どいことをして大金を稼ぐようになるが、インサイダー取引など違法行為にまで及んだため、これはヤバいと思って手を引こうとするものの手遅れになり逮捕される。
この時に主人公は、職場に警官が来て手錠をかけられ連行されながら、自分の無様さが情けなくて泣きべそかく。このチャーリーシーンの演技も話題だった。
その後、主人公は司法取引に応じ、いったん保釈されると録音機を忍ばせてゲッコーに会いに行き、事情を知らないゲッコーにインサイダー取引の話をして、あらいざらい話させるように会話を仕向けてゲッコーの悪事を暴露する。こうすることで自分の刑を軽くしてもらうという結末だった。
この主人公は、いくら金が儲かるにしても危ないし不道徳でもあると思い手を引こうとするけれど逃げ遅れる。その一因は、一緒に暮らしていた恋人の女性だった。
こんなヤバいことしなくても、地道にやればなんとかやっていける収入は得られるから大丈夫だと言う主人公に対し、これまでの贅沢三昧が染み付いている恋人は「なんとかやっていける」生活では満足できないどころか耐えられないと言い放つ。
当たり前のように男性から金でいい思いをさせてもらって、それにより男性が窮地に陥ることなど平気な女性のために、主人公は身の破滅ともいうべき状態になる。
この映画を観たとき、こんな女性もいるなあとは思ったが、作劇のために誇張されているだろうし、実在しても特殊な例外だろうという認識だった。
しかし、ここまで規模が大きくなくても、同じような女性はかなりいるので、この映画を見た当時の自分は甘かったのだ。
そして、このことをまた思い出したのは他でもない、前に書いたことに最近またアクセス急増だからだ。これは、例の山口敬之という人について書いたことだった。
よく巷では、あんなことをして妻子はどう思っているのかと言われているけれど、あの種の人は、権力にすりより金にしたり罪を逃れたりだから、家族のことも金でつなぎとめているもので、だから家族としては金ヅルが鬼畜だとしても平気なはずだ。
ただし気にしていることがあるとしたら、収入が減りはしないか、親のコネを利用できなくなったりしないか、といったことであろう。
この指摘をして、読んだ人たちも「きっと、そんなことだろう」「よくいるから」という反応だった。この件が今話題なので、またアクセス急増ということになったのだろう。
それで映画の場面を久しぶりに思い出したのだった。
by ruhiginoue
| 2019-12-26 10:31
| 映画