人気ブログランキング | 話題のタグを見る

井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

性犯罪で被害の「落ち度」とは何か

 元都議(2期)の吉田康一郎=中野区議がTwitterで「炎上」した。
 一般論として、薬を盛られたのでなく自主的に「異性の前で記憶がなくなるまでお酒を飲んだ」人は「落ち度がある」と思うそうだ。
 このような、たくさん飲んで酔いつぶれたどころか、記憶がなくなるまで自分から飲酒することが現実的にあるかと疑問だか、もしもそんなことならまず救急車で病院に搬送である。
 それはともかく、性犯罪の被害者に「落ち度」という発想は、加害者に甘いから出てくると、同議員は非難されたわけだ。
 とにかく、この吉田康一郎氏の前では、女性は酒を飲むさい要注意である。襲われたら女性に落ち度があるとお考えの男性なのだから。

  しかし、これとは比べ物にならない悪質なツイートがあった。他でもない杉田水脈議員である。
 この人は、去年の差別発言に続き、今年は伊藤詩織氏を侮辱したことについて後から言い訳する醜態をさらしている。性犯罪の被害者は同情するべきだが、落ち度があった人は違うと、あたかも伊藤詩織氏は自業自得のように述べていたからだ。
 もともと「総理ベッタリ」(週刊新潮)のTBS支局長だから逮捕状をにぎりつぶしてもらえたと騒がれたほどなので、伊藤詩織氏を侮辱する人たちは「アベトモ」ばかりであるが、それでも三浦瑠麗(教授?)は伊藤詩織氏を勇気があると讃えたうえ、杉田議員に注意していた。
 例えば、ポケットから財布がはみ出していてスリに遭ったとしても窃盗は窃盗なのだから、悪いことをした加害者が問題になっているところで被害者の落ち度を論うのは不適切な行為だということだった。

 たしかに、普段から気を付けようというのならともかく、何か事件があったときにことさら言うのは、意味がないか、被害者を貶めるか加害者を庇うか、である。

 これで思い出したが、70年代に、制服警官が暴行目的でアパートに押し入り女子大生を殺した事件があった。パトロールを装い制服姿で油断させての犯行だった。
 このとき「おまわりさんだからと信用する方が悪い」と言う人もいたが、この場合は、だから被害者に「落ち度」があるとなったら警察の威信が丸つぶれになる。

性犯罪で被害の「落ち度」とは何か_f0133526_09591418.jpg

 つまり性犯罪で被害者の「落ち度」なんて、社会的力関係を基にして責めたり擁護したり、所詮その程度のことなのだ。
 


ブログランキング・にほんブログ村へ 



by ruhiginoue | 2019-12-28 04:49 | 社会