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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

「善きサマリア人の法」と「白い巨塔」

 俳優の田宮二郎は、飛行機に乗っていた時、乗客に急病人が出たため添乗員が「お客様の中にお医者さんはいませんか」と呼びかけたら「医師の財前です」と名乗りをあげたと言われる。
 これは冗談の作り話だろう。こういう話は他の俳優にもあるから。例えば、丹波哲郎が自動車を運転している時に警官から免許証の提示を求められて「その必要はない。私はGメンだ」と言った、など。

 これは中学生の時のことだが、担任の教師(男性・東京理科大学卒・担当は理科)はHRの時「アメリカでは、急病人や負傷者が出ても、後でミスをしたと責任を問われて訴えられたら面倒だから、医師が名乗り出ない」と言っていた。
 これは嘘である。逃げる者もいるだろうが、医師としての責務や矜持で名乗り出る人もいるし、名乗り出なかったことが後で発覚して責められることもある。
 また、緊急事態に医師が気後れしては人命に関わるので、緊急の場合に救護した医師は不可抗力はもちろんミスがあったとしても免責されると法規定されている州がある。これは、通りかかったサマリア人が人命救助した聖書の逸話から喩えて「善きサマリア人の法」と呼ばれている。

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 このように、アメリカは訴訟社会だが、それで社会が混乱しないよう合理的な制度を作り洗練された対応をしているし、そこには宗教などによる伝統的な人道主義の反映もある。

 ところが、この指摘を学校の教師は頑として認めなかった。他の教師も同じだった。現実など、どうでもよかったからだ。とにかく、権利を主張したり責任を追及したりすることは悪いことだと教え込んで、言いなりになる人材を作って社会に送り出すのが学校であると信じているからだ。
 この例だけでなく、何でもそうだ。これが教師の仕事であるとされているから、こうなって当たり前である。このため、価値観の押し付けだけでなく、客観的な事実についても嘘を押し付けている。
 だから教育にも「リテラシー」が必要である。




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by ruhiginoue | 2020-02-04 05:15 | 社会