国民に商品券とは生活保護とアル中に同一視

　「ピッタッバッカでっ」
　「ピーター=バラカンです」の口調を真似して、そう言って笑っている人がいた。
　このバラカン氏、今はFM放送で二局の音楽番組をやっているが、かつては『CBSドキュメント』のホスト役もやっていた。この時の自己紹介が、まさに「ピッタッバッカでっ」だった。


　その放送の一つで、こんなのがあった。
　ルパート=マードック社主の影響で極右路線のFOX-TVは、ある放送でキャスターが「生活保護の支給日に儲かるのは酒屋と麻薬の売人」と発言、これをCBSが批判、この翻訳が日本で放送されたさいバラカン氏が、FOXキャスターの発言について「ひどすぎる」と言っていた。

　けれど、日本政府も同じ感覚でいる。
　これが、現金ではなく商品券と言うわけの一つだ。催しが「自粛」させられて糧道を断たれた芸術家などもアル中ヤク中と同列視だ。
　もともと日本でも、生活保護を受けていながらパチンコやっている人が稀にいて、手持ちの金を使い果たしてしまっても保護費は前借りできないからとケースワーカーに注意される人がいるらしいが、そんな人と一緒にされているわけだ。
　ここまで見下されているのは、もちろん「奴隷根性」で怒らない人たちもいるからだろうが、どう見下されているかの意味を理解できない人が少なくないからではないか。それで、子供には現金ではなく図書券か文具券というのと同じことされているのだ。