「バカは風邪ひかない」「風邪は他人に移すと治る」

　「バカは風邪ひかない」と昔から言うが、ウイルスに感染はしている。むしろバカこそよく感染する。バカは不衛生だから。
　しかしバカは自覚症状が出ても意味が解らない。だから自分が風邪をひいていると思っていない。これが「バカは風邪ひかない」の本質である。

　また、「風邪は他人に移すと治る」という迷信がある。
　これは、うつされた側に症状が現れるころに、うつした側は治るころであるタイミングのせいらしい。
　ただ、世界各地で古文書の記録に、伝染病ではなくても同じだと記述されている。病の原因は悪霊が憑つくからだとされていたので、どんな病気でも他人に移せて、それで自分は治ると思い込むというわけだ。
　これは今でも自称霊能者が言うことだけれど、真に受けてはいけない。

　これが高校の同級生にいた。手は洗わない、ズルズル・ゴホゴホして手で押さえもしないし、月刊誌『ムー』を毎号買って読む、という男である。
　それで風邪をうつされて多くの人が迷惑したけれど、それよりバカをうつされないかと、むしろ心配したものだ。