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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

文化を迫害する橋下徹のルサンチマン

 伝染病で苦境のオーケストラのため、ドイツでは「伝統を絶やすな」と国を挙げて支援することにした。
 ところが日本では逆だ。もともと災害も何も関係なく、国際的に評価が高い大阪フィルの助成をやめてしまったり、伝統である文楽を下らないからと迫害したりで、これをやったのは橋下徹大阪府知事である。

 先日、ピアノが趣味なうえ上手なことで知られる志位和夫共産党委員長は、ちょっと音楽の話をしただけで「ブルジョア趣味」と言う人がいて、まったく当たっていないと述べていた。
 かつて中国では、そのブルジョア趣味が悪いからと、ピアノやオーケストラの音楽ならソ連の社会主義リアリズムにしろということになり、そのためショスタコーヴィチばかり聴かされたという世代の人たちがいる。そして京劇など様々な芸術が、特権階級の嗜みとかブルジョア趣味とか言われて迫害された。

 そんな昔の中国から時空の歪みを抜けて現代の日本に来たような橋下徹は、教育や芸術の予算を減らすなどの迫害をして、だから何か得られるのでもなく、ただ自分の育ちによるルサンチマンを発露している。
 逆に言うと、そんな人たちが昔の中国に多かったから社会が混乱した。これは近代史の常識だ。

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 ところで、自分の生家は貧乏だったのに子供のころからピアノを弾けたのは、このとき住んでいたのが東京で文化人の多い土地だったからで、大らかに「うちのピアノで練習しなさい」と普通に言ってくれたのだ。
 ところが、事情あって埼玉に引っ越したら「貧乏人には芸術なんて関係ないでしょう」という人ばかり。そうでなければ「その辺の草でも食わせておけ」と言われるような人たち。

 これが橋下徹の出身地になると、もっと凄かったらしいから、それであんなに捻くれてしまったのだろう。




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by ruhiginoue | 2020-05-09 15:21 | 政治