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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

福岡の追突事故三児死亡事件

 福岡で、追突された自動車に乗っていた子供が三人死亡した事故があった。この裁判が始まり、危険運転致死罪か業務上過失致死罪かで争われている。
 追突した方の自動車を運転していた人は、そのとき酒を飲んでいた。このため、わざとやったも同然ということで罪が重くなる法律を適用すべきだと検察側は主張し、対して弁護側は、同乗者と話すことで脇見運転をしていたために、前方のクルマが急ブレーキをかけたとき回避が間に合わなくて追突したのだから、事故になったのはあくまで過ちによるものだと主張した。
 飲酒運転は悪いに決まっていて、だからそれ自体が犯罪として罰せられる。その点では被告は罪を認めている。しかし、そのとき事故を起こしたために、さらに別の問題が発生した。それは、事故の原因が飲酒によるものだったのか、それとも、そのとき飲酒してはいたけれど事故の原因は別にあるのか、ということだ。それによって、適用される法律が異なるのだから、このことが裁判で問われるのは当たり前である。
 だから裁判では、ぶつかった角度はどうだったか、ぶつけられた方が急ブレーキをかけたのは本当か、痕跡はあるのか、あるならどうなっているのか、などが科学的に検証され、論理的に判断されるものだ。
 つまり、すでに飲酒運転は犯罪として罰せられることが決まっていて、そのうえで事故の原因は何かというさらなる問題になっているわけなのだ。
 なのに、これを理解できず、飲酒運転をしたからすべて終わりと決めつけている人たちがいる。マスコミでもネットでも、あいかわらずである。
 そして、そんな輩の中には、山口光市事件と同様に、法廷で当たり前の仕事をしているにすぎない弁護士に対して無知丸出しの非難を浴びせている。そして女房子供がいる人ならヒステリー状態に迎合して当然だと言って被害者に同情するふりをして実は侮辱してるのである。
 おととい、マスコミで大きく取り上げられた交通事故で亡くなった片山隼君のお父さんと会ったが、彼のように冷静な訴えを地道に続けている遺族も大勢いる。
 そもそも、匿名で喚いている人は何も知らないで勝手なことを言っているものだが、これがマスコミだと影響が大きいから困ったことになる。
 テレビでは、「とくダネ」という番組(これには数年前に録画でインタビューに出たことがあるのだけど)で、タレントの高木美保が「被害者がかわいそうだから事実をウヤムヤにして被告をより悪いことにしてしまえ」と、直接ではないが趣旨としてはそういうコメントをしていたので呆れてしまった。司会の小倉智明は「早く刑期を終えて償いをさせる方が現実的ではないか」と述べていたが。
by ruhiginoue | 2007-06-20 16:47 | 社会