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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を読んでもらえたら嬉しく存じます。


by ruhiginoue

趣味の問題

 鳩山法相を皮肉った朝日新聞の「素粒子」にいろいろ意見があるが、もともとこれは好き嫌いがあって、かつて「朝日ジャーナル」が「アートバックウォルド逆説の世界」(アメリカの超人気コラムニストの辛辣皮肉小話)の翻訳を載せていた(後に単法本は文芸春秋から出版されて筑紫哲也氏が解説を書いていた)が、これを嫌いな人はだいたい「素粒子」も嫌いなものだ。
 出来が良いかどうかとは別に、好き嫌いがある。それは趣味の問題だ。寸鉄人を刺す言葉は、うまくいけば効果絶大だが、そのかわり難しい。実際、「素粒子」でうまくいった例は極めて少ない。今回もそうだ。
 好き嫌いと、出来不出来は別問題であり、区別が必要だ。
 また、「朝日の素粒子」の出来や好き嫌いと、今回の発端となった死刑連続署名した鳩山氏が法務大臣として適格かも、これまた別問題である。もちろん死刑制度へ賛否どちらであろうかとも別問題である。
 鳩山氏が法務大臣失格であることには変わりない。多くの刑罰の中で、死刑だけが法務大臣の執行署名を必要としている。裁判に間違いはあり、死刑の場合はまったく取り返しがつかないから、さらにチェックするとの制度である。試験で昇進しただけの官僚任せにしてないで、国民から選挙された代表者が関与する制度である。
 だから過去の法務大臣たちは、死刑判決が確定しながら無実を叫ぶ人の家族の陳情を受けると自ら調べたうえで相当だと考えたら、「再審請求してください。私が法務大臣である間は執行署名しません」と言ったものだ。
 ところが、鳩山法務大臣は、これはやめて自動的に執行するよう制度を変えろと言いだした。国民の命にかかわる職責を果たしたくないと言った大臣である。そんな奴が、そう言った舌の根も乾かないうちに次々と署名してから、慎重にやったと言っても弁解臭くて信用できるはずがない。
 総理大臣が鳩山更迭のうえ別の大臣を任命して、それから慎重に吟味したうえでのことだと抗弁するなら、まだわかるが。
 つまり、一大臣の問題ではなく、内閣全体の怠慢である。そして朝日新聞は、素粒子の筆者に、次はもっとうまく書けと注意し、できないなら別の記者に変えるべきであるが、それは前にも書いたが、あくまで鳩山ではなく死神に失礼だからである。

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by ruhiginoue | 2008-06-22 13:00 | 社会