井上靜の気楽ゆえ率直な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも同様にe-mail:ruhig@outlook.jpまで


by ruhiginoue

カテゴリ:司法( 541 )

 ウーマンラッシュアワー村本というお笑い芸人から批判された放送作家・百田尚樹が、名誉毀損で訴えようかと思っていると発言した。これは、自分がデマを流しておいて被害者面し、法的措置をとると恫喝しているという指摘がある。
 もともと百田尚樹という人は、小説は露骨な剽窃だと指摘され、ノンフィクションは裁判沙汰となり嘘が判明し、あとは政治的に権力に媚びて差別的な発言ばかり。つまりパクリとガセとヘイトのベストセラー作家というわけだ。

 そして、村本という芸人の発言に対し、安倍総理が幹事長時代に起こした名誉毀損裁判で月刊誌『噂の真相』を廃刊に追い込んだほどの辣腕弁護士から「これは名誉毀損でやれます」と言われたとのことだ。
 ところが、その名誉毀損裁判はあったが、その前から同誌は発行を止めると公言していた。つまり別の事情であり、これを前から発表していたのだから、「百田は嘘をついてコケ脅し」という指摘がされているのだ。

 しかし、そんなことは他で騒げばいい。ここで問題にしたいのは弁護士の問題だ。

 かつて、その『噂の真相』を、森総理が名誉毀損で訴えたことがあった。総理大臣在職中である。なので、公人中の公人であるから、事実であるかどうかだけが問題である。この同誌の記事とは、森総理が早稲田大学在学中に買春で検挙されたというもので、これは事実無根だという訴えだった。
 ならば警察が記録しているから、裁判所から警察に調査嘱託という問い合わせをすればはっきりする。これは主張ではなく調査だから、原告被告双方の同意があれば行うものだが、森総理の側が同意しなかった。なので「自ら訴えておいて唯一確実に明らかになる方法に同意しないとは不可解」と判決で指摘されてしまった。やはり事実だったということになる。
 
 この判決は、愛人について書かれたという枝葉の部分で森総理の側が勝訴している。だが、肝心の最も恥ずかしい部分では森総理にとって藪蛇になった。
 しかし弁護士にとっては、いちおう賠償金を払えという判決だから儲かっているし、勝訴は勝訴だから記録も単に一件としてカウントされキャリアにはなっている。
 このようなことは、他にも色々と存在する。

 ようするに、弁護士が訴訟を薦めるのは自分にとって商売になりそうだからで、そのさいの依頼人への色々な影響までは考慮しないということだ。
 よく、勝てもしないのに引き受けて着手金を取り、どうせ勝てないからと手抜きする売れない弁護士もいるが、逆に優秀な弁護士が相当の見込みがあると判断したから訴訟を勧めた場合でも、勝訴して得られるのはあくまで弁護士の報酬と実績だけで、依頼人が得られたものは無いとか、逆に失ったものの方が大きかったとか、そういうことが少なくない。

 その現実を弁護士抜きで熟考してから、訴訟の決断と弁護士への依頼をするべきなのだ。

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by ruhiginoue | 2018-10-19 12:41 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 昨日、インターネット上の名誉毀損など違法行為に対して、犯人の発信情報開示を請求しても、裁判官から悪意によって拒絶されてしまう現実を指摘したが、これは犯人を隠匿するだけでなく、犯人ではない人に濡れ衣を着せるためでもある。
 つまり、裁判の誤りではなく、故意に冤罪を作り出すのだ。この実態について今日は述べる。

 そもそも、どんな裁判でも結果はやってみなければ判らないのだから、それは別問題としたうえで、裁判にして維持できそうな違法性は明らかということであるなら、その場合はインターネットの情報開示を認めるものだ。
 それを悪意のある裁判官は、裁判に訴える前から判決と同じ程度でなければならないなどとデタラメを言い出す。これはインターネットのことだけでなく他のことでも前からよくあることなのだ。例えば証拠保全とか差し押さえとかで申立を却下するなど、片方に依怙贔屓するため、前段階で妨害するのだ。
 こういう実態であるから、インターネットの発信情報開示についても不公正は当然である。

 そして、情報開示をすれば犯人が明らかになるのに拒絶することは、犯人の隠匿だけでなく、犯人でないと解っている人を犯人にしてしまうにも好都合である。物理的に明確となるのにこれをせず、また、他の証拠からあり得ないことなのに、「あるはずだ」「いかにもやりそうだ」「他にやりそうな者はいない」など到底裁判の判決とは言えない文言と「優に推認できる」という決まり文句により冤罪を仕立て上げる。

 これによって、身に覚えのない罪を着せられた人が、今まで何人も出ている。何か不正を追及しているフリーのジャーナリストが「やられた」と言っていることもあるが、これもひどいけれど何故か解るだけまだマシで、中にはカフカの小説のように、ある日突然、自宅や勤務先に裁判所から訴状が届けられて、わけがわからないまま、いくら否認しても、発信情報開示をすれば判ると抗弁しても、すべて拒絶されたうえで「やってないわけがない」「不合理な言い訳に終始しており反省しない」などの決まり文句で高額な賠償金を払えという判決である。

 これは具体的に政治的な背景があって行われていることでもあるし、人々を不安にさせることで社会に疑心暗鬼と恐怖をもたらすことは昔から支配の手段でもある。
 こうした故意による不正だけでなく、もともと裁判がいいかげんに行われることもよくあるのだ。これは昔から弁護士たちが指摘してきた。
 それに「ロシアンルーレット」みたいな感じで当たってしまうことが、誰にだってあるということだ。まさか自分が...という思い込みは甘いのだ。


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by ruhiginoue | 2018-10-16 18:02 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 Twitterでの発言で何かと話題の人である岡口基一判事やタレント・マイリーキクチが、Twitterで現実と乖離した話をしていて、見過ごせないので指摘しておく。

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 Twitterや掲示板など匿名で利用できるインターネット上のウエッブサイトといわれる場で違法行為をすると、そこでは匿名でも、接続するために情報を供給するプロバイダーと呼ばれる業者とは実名で契約しているから、その送信記録から情報開示されて判ってしまうことがあり、注意すべきだとか変なことは書くなとか、そういうことをTwitterでつぶやくだけでなく講演までしているそうだ。

 ところが、これはあくまで建前であり、実態はまるで違う。
 まず、殺害や爆破の予告とか麻薬の取引など物騒さが甚だしくて刑事案件になることは、警察が予算を使って技術者を雇い調査する。そうでなければ、名誉毀損や営業妨害などの違法性があってもだいたい個人的な範疇に収まる問題なので、警察に訴えても民事にするよう言われるものだ。
 すると、次は個人で調査しないといけない。でも捜査権が無いから、接続業者に対して教えるよう求めて同意してもらうことが必要だ。
 しかし、業者は契約者の個人情報を保護する責任がある。それで、違法性が明らかである場合に限って認められている例外を求める。だから、これを規定した法律を「プロバイダー責任制限法」と呼ぶ。

 そして、業者は基本的に契約者を守る。そのうえ個人情報を開示してよいのは違法性が明白であることが条件とされていて、これについて業者は顧問弁護士と相談するかというと必ずしもそうではない。そこまで対応できる専門性をもった顧問弁護士とは限らないからだ。
 そうなると、違法性が明白であるか否かより、契約者の社会的地位によって対応を決める。社会的地位が高い相手だと、その影響力が業者としては当然ながら気になるし、そもそも名誉毀損や業務妨害は社会的地位のある者のために作られた法律だから、逆に地位ある者が違法行為をした場合は司法が常に甘い。
 このため、もともと刑事で対応してもらえない軽微な違法行為ということで、だいたいは業者から情報開示を拒絶される。

 そうなると、業者を裁判に訴えないといけない。これは関係する会社の登記簿謄本を取り寄せたり訴訟費用の印紙を買ったりするし、違法性の証明などで弁護士を雇わないと難しいこともあるから、何かと金がかかる。
 そうまでしても、期待してはいけない。もともとプロバイダーが発信情報開示に難色を示したなら社会的地位のある契約者だと裁判官も考えるから、やはり開示請求を認めないのだ。名誉毀損などは特にそうだが、法廷に持ち込まれても、ほとんどの裁判官は上ばかり見る「ヒラメ判事」だから、「法の下の平等」など無視して、地位ある者たちにえこひいきしたり忖度したりである。それ以前の情報開示など認めるわけがない。地位が無い相手でも、それがネトウヨだったら、政権に好都合な者であるとして味方する裁判官が当然いる。

 これが実態だから、むなしい建前を語る人たちの話など、真に受けては危険である。



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by ruhiginoue | 2018-10-15 17:24 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 この写真は、米山隆一新潟県知がTwitterなどに使用していた選挙演説中の写真である。

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 同氏は、辞職してからTwitterをやめていたが、驚いたことがあるので、その報告のために再開したとtweetしていた。
 それは、松井大阪府知事に名誉毀損で訴えられていたところ一審で敗訴したことだ。それで判決に不服どころか驚き、控訴すると述べた。
 
 その訴訟とは、髪の毛の色が生まれつき真っ黒でなかった女の子が毛染めを学校から強制されるという、まさに本末転倒の事態となって騒がれたことについて、大阪の学校で起こったことだから松井府知事に責任があると考えた米山もと知事は、それをSNSで批判したところ、松井府知事から名誉毀損で訴えられた、という件だ。
 この訴えに対して米山元知事は、公人に対してその立場に関係する事実に基づいて論評したのだから名誉毀損になるはずがないと抗弁していた。ところが一審判決は、松井府知事が独裁者であると印象づけるものだから名誉毀損になるということだった。
 これは、弁護士資格を持つ米山もと知事でなくても驚くはずだ。法的見地からありえない。

 ただし、特に名誉毀損の訴訟では、多くの裁判官が、内容で判断するのではなく当事者の地位で勝敗を決めているのが現実である。そのため事実も法律も無視し、屁理屈の水準にすら遥かに及びない判決になる。
 実際に、原発事故への対応について、安倍総理がSNSで嘘を発信して菅もと総理をデマで貶めたため訴訟になったが、荒唐無稽な判決によって安倍総理が勝訴したうえ、勝ったから正しいと嘘の上塗りを安倍総理は発信していた。
 このように、総理大臣でも、現か元かで判決が決まる。これが知事でも同じことが起きたのだ。

 これだから、名誉毀損の訴訟だと法廷で堂々と「政治的配慮をヨロシク」とやっているのが日常茶飯事である。このblogでも過去に紹介したとおり、名誉毀損で訴えた相手にこれといった地位が無いと勝訴しているのに、そうでないと逆になるという体験をしている。
 なかでも特にひどかったのが、防衛医大の代理人をしていた銀座ファースト法律事務所のホームページに虚偽を記載されたため、同事務所長の田中清弁護士(東京弁護士会)を名誉毀損で訴えたさいのことだ。すると同弁護士はまともに抗弁せず、自分が元高裁判事だとか退官後も政府筋の仕事を請け負っていると強調した。すると判決は「訴えられた後からホームページを書き替えているので違法ではない」などという非常識な判決であった。
 そのうえ、匿名掲示板などに「銀座ファースト法律事務所は勝訴した」という「事実」とともに、そこへ嘘と差別を付け加える陰湿な嫌がらせ書き込みが何者かによって実行されるようになった。

 もちろん名誉毀損に限ったことでない。刑事裁判でも、同じ医師がどちらも専門的見地から鑑定したのに、検察側だと採用されて被告人側だと無視されてばかりだ。これに怒っている医師のインタビューがテレビに取り上げられたこともある。
 このように日本の司法は完全に狂っているのだ。





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by ruhiginoue | 2018-10-02 16:09 | 司法 | Trackback | Comments(0)

告訴と告発

 法律用語で、告訴というのは自分が被害者の場合にそれを刑事で訴えることであるが、自分のことではなく人のためとか社会のために訴えるのは告発という。

 ということだから、ハリウッド映画でジョディ・フォスターがアカデミー主演女優賞を受けた『告発の行方』があったけども、性的暴行の被害者が訴え、これを女性の検察官が裁判にする内容であるから、日本だったら『告訴の行方』のほうが正確かもしれない。もちろん外国のことだから法律は違うのだが、 邦題としては、という意味である。なんとなく告発の方が語呂がいいけど。

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 あの、伊藤詩織さんも、彼女が被害を自ら問題にしているから告訴である。
 ただ、政治的な圧力で逮捕状を握り潰されるなどの不正が平然と行われている日本の社会を問題にしたので、山口敬之という加害者個人など、もうどうでも良くなったと言っているから、そういう意味では告発かもしれない。

 しかし彼女が自分の被害について警察に訴えたと言うのであれば、この部分では告訴である。柴葉玲氏の記事では、ここが告訴になっているので不適切であった。






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by ruhiginoue | 2018-08-21 12:00 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 映画監督の想田和弘さんと舞踏家で映画プロデューサーの柏木規与子さんの夫妻が、国を相手取り婚姻関係の確認などを求めて東京地裁に提訴し、弁護団とともに記者会見した。

 これによると、想田さんと柏木さんはアメリカに居た時にマンハッタンにあるニューヨーク市庁舎で結婚の法的手続きをし、このさい夫婦別姓を選んだ。これは正式に現地の法律に基づいて行われているので、日本国内でも婚姻は成立しているとみなされる。
 ところが日本の法律では同姓にしないと夫婦の戸籍が作れないので、法的に正式な結婚をしているのに戸籍になっていないから事実婚と間違えられて面倒なことがあるという。
 しかし、相田さんは結婚当時、法制審議会民法部会が選択的夫婦別姓の導入を答申していたため、「1、2年経てば日本の法律が変わって別姓で届けられるだろうと待っていた」そうで、ところが「20年が経ってしまった」というわけだ。
 そして戸籍以外の公証手段が裁判所による判決しかないため、確認請求を求めると同時に、この法の不備は結婚の自由を定めた憲法24条に違反するとして、慰謝料合計20万円を求めて提訴したのだった。
 また、想田さんと柏木さんは「それぞれの個人の自由が、それ以外の個人の権利を侵さない限り、認めて欲しいと思います。我々が夫婦別姓を選んだとしても、僕ら以外に誰も影響は受けない。他者に不利益を与えない範囲の自由を認めて欲しいと思います。これは、別姓の問題だけでなく、言論の自由や表現の自由、思想信条の自由など、あらゆることに言えます」と述べた。

 この他にも夫婦別姓を求める訴訟が起こされており、今年はソフトウェア企業「サイボウズ」の社長、青野慶久氏ら4人が戸籍法上の問題を指摘して東京地裁に提訴し、戸籍の姓を変える手間の煩雑さや不利益を問題にしている。
 これは今の制度がいかに不合理かという問題だが、そのうえ、だから外国では当たり前の別姓を選択できるようにするべきで、そうしたところで、そうする人以外には無関係で何も影響しないのだから、制度を改正するべきだということなのに、どうして変わらないのか疑問に思うと言う人がいる。

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 しかし、想田監督は「僕らが自由に別姓を選んだとしても他者の不利益にならない」と言うけれど、そうは思わない人が、特に日本は多いのだ。皆が同じになることで安心できるのだから、別のことをする者がいるのは許せないのだ。
 これは実際に自民党の議員が言っていた。自民党の野田聖子議員が選択制夫婦別姓を支持していたけれど、これに対して別の自民党議員は否定的で、そのわけとは、皆と同じだから安心しているのに違うことをする人がいると不安をもたらすということだ。

 この姓の件に限らず、日本人は皆が同じであることでしか安心できないものだ。
 だから、自分が皆と違うと心配になるというだけではなく、誰か皆と違う人かいると、皆に合わせていることで得ている自分の安心感を揺るがされてしまい、人がどうしようと自分には関係ないはずなのに、迷惑だと感じるのだ。
 この影響の一つとして、夫婦別姓はあくまで選択制にするという話なのに、根強い反対があって実現しなかったのだ。
 


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by ruhiginoue | 2018-06-20 18:48 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 ただ働き法ともいわれる「高プロ」が強行採決されたが、もともと残業を命じられて拒否すればクビにしていいのに、さらに残業でもなく働かされるようになるわけだから、今よりもっと死ぬ人が出るだろうと心配されている。

 ところで、残業を拒否したことで解雇して良いというのは日立武蔵工場事件での最高裁判決である。
 このあとクビにされた人が国連人権委員会に訴えたら騒ぎになり、そしたら日立が慌ててしまい裁判より高い和解金を払うと言い出した。日本の司法がいかにダメで、また日本は外圧がないと変わらない、という証明のような象徴的な事件だった。

 しかし日立の工場に就職した同級生は、この裁判がマスコミでも取り上げられて話題だった当時、残業拒否で解雇された同僚を嘲り笑っていた。その人が共産党のシンパで我を張る奴だからザマアと。
 もともとこんな人ではなかったが、次第に変わり、どうせ自分は底辺労働者なんだと卑屈な言動をするようになっていた。勤務しているうちに会社に洗脳されちゃったのだろう。

 そもそも、解雇された人がどんな人であろうと、法的な問題になれは思想信条や人柄とは関係が無い。また、その人が職場の同僚から好感を持たれていなくても、そんな人だから標的にしやすく、それを前例として他の人にも同じ扱いをする突破口となる。
 なので他人事ではないだろうと指摘したが、それでも同級生は、解雇された人が悪いと言ってケッケッケと笑った。

 あの佐高信は、この件で日立の労組に怒っていた。日立の労働組合の人たちと話す機会があり、解雇された人が訴訟するのではなく労働組合が会社に解雇の撤回を求めるべきだったと言ったそうだ。
 また、その人が一言多いタイプなので同僚からあまり好かれていなかったという評判も聞いているが、それとこれとは関係ないという指摘もしたそうだ。
 ところが、日立の労組で書記長をしている人が言うには、その解雇された人が残業を命じられたのは、その日の仕事ぶりが悪かったからで、なのに拒否したのだから、解雇されても当然なのだそうだ。
 なんで労働組合が会社の代弁をするのかと佐高信は言ったが、その書記長は、あくまでも例外だと言い張った。
 これに佐高信は怒ってしまったそうだ。そんなことを組合の役員が言っているから、組合員は裁判にせざるをえなくなり、大企業にへつらう最高裁判事のため敗訴させられてしまい、この判決には批判が巻き起こったけど、判例となって他の裁判にも影響する。要するに裁判の結果が独り歩きするのだ。こんなことも解らないのか、と。

 そうは言っても、その労働問題に力を入れて「高プロ」に猛反対している弁護士たちだって、日立の組合員たちと変わらない。
 この法案に反対したことと関係してるかもしれない陰謀によって懲戒請求されると、弁護士たちは乗せられて請求した人たちを訴えると言い出した。これに対して他の弁護士たちから、法的に問題があるという指摘と、社会的な悪影響があるという批判があったけれど、これに対して耳を貸さず、この件では良いのだと言い続けている。
 そしてこれに便乗して応援する人たちも、騙された者たちをザマアとはしゃぐ。

 しかし、懲らしめたつもりでも、もともとマヌケで騙される者が教訓を得ると期待するのは甘く、そもそもそいつらは社会に対し憤懣があって、そこへ付込まれて煽動されたのだから、その後に全く同じことはしなくなるとしても、相変わらずの憤懣は別の形で過激化しながら社会に八つ当たりとなり、これに同調する人たちが加わる。
 また、懲戒請求は橋下徹弁護士が問題を起こしてあれだけ大きく騒がれたというのに、それでも同じ煽動に乗せられる人が出たのだから、弁護士会と日弁連が今までの怠慢と傲慢を反省したうえで広報と啓発をきちんとするのでなければ、今後もまた同じことがあるだろう。

 さらに、裁判の結果は独り歩きして、今回のマヌケな懲戒請求者たちだけで済まなくなる。当の弁護士も、人違いで事実無根の大量懲戒請求をされたから業務妨害で訴えると最初は言っていたけど、そのあと明確な自分の行為に対して懲戒請求した一名にまで訴訟を考えていると公言するなど既に調子づきエスカレートしている。
 ただでさえ、特に権力にすりよる弁護士が、そこから発生した原因で懲戒請求されると、逆に訴えてやると息巻き、こちとら権力の側だと恫喝しているのに、その流れに棹差している。
 そんなことも解らない、労働問題に力を入れる左派の弁護士たちである。
 
 これだから、大企業にへつらっている限り自民党は安泰なのだ。

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by ruhiginoue | 2018-06-14 18:19 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 地方の報道だが、これは誰にでも起こりうるかもしれないと騒がれていた。

 先月29日、かばんに果物ナイフを入れていた男性に、倉敷簡易裁判所は銃刀法違反で有罪判決を言い渡した。
 この男性は岡山県倉敷市に住む69歳の会社員で、彼は倉敷市の自宅から岡山市の会社まで車で通勤していたが、勤務先を掛け持ちしていてよく車内で食事をとるので、食べ物を切るため半年前に購入した果物ナイフをかばんの中に入れていた。
 そして岡山市中区の市営野球場の駐車場に停車して休憩していたところで警察官に職務質問され、果物ナイフを見咎められて男性は警察に任意同行され取り調べを受けたということだ。

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 そして去年10月10日に、倉敷区検察庁に略式起訴され、男性には罰金10万円の略式命令の通達が届いた。まさか罰金とは思っていなかった男性は弁護士に相談し、略式命令の罰金不服申し立てを行い、刑事裁判で無罪を主張した。
 銃刀法では「業務その他正当な理由による場合を除いては、刃体の長さが6センチを超える刃物を携帯してはならない」と規定されているが、この点で果物ナイフは生活に根付いた正当な理由だと主張した。
 ところが倉敷簡易裁判所の大野裕之裁判官は「果物ナイフをかばんに入れて携帯していて、多くの時間、車の中で過ごしていたとしても、車は移動して第三者に接する場所であり刃物による社会的危険性は大きい」として男性に罰金10万円の有罪判決を言い渡した。
 その男性は「考えられる中で最悪の結果になって非常に残念です。果物ナイフのような生活の道具を携帯してたら、状況によっては銃刀法に触れるということを知っている人は少ないんじゃないかな、私がそうであったようにですね」
 その男性の弁護士は言う。
 「市民の人たちの中にはいろんな生活サイクルの人たちがいるので、過度に法律が個人の生活に踏み込まないようにするのが正しいやり方だと思っています」
 また、イノシシから身を守るためサバイバルナイフを持って山登りをしていた男性が取り調べを受けたが、刑事責任は問われなかったということがあり、この男性は裁判について言った。
 「やりすぎだなと思うし、一般的に私ら常識的に考えたらその場で状況判断したらそこまでしなくてもなぁっていう気はしますけどね」
 つまり、悪意や危険があるかは状況から判断できるのに、それをいちいち咎める警官がいて、そして送検と起訴されたら裁判所は屁理屈でも有罪にする、という相変わらずの日本の司法ということだ。

 かつてオウム真理教の信者がビラ配りをしていたら、ビラを束ねていた紐を切るために持っていた文具のカッターナイフを口実に銃刀法違反で逮捕したことが問題になり、これに民族主義運動団体の鈴木邦男代表(後に顧問)は、そういうのは政治活動しているとよくあることで、自分や仲間がさんざん被害に遭った権力濫用だと指摘したけど、江川紹子は「この件だけは仕方ない」と正当化した。この件だけですまないし、とくに政治的な利用をされるから問題だと指摘されているのに。
 もともと江川紹子は非常識な発言により権力に媚びマスメディアに媚び、商売のためには臆面もない金の亡者だからしょうがないが、またも現実に、しかも生活のため苦労している人が、銃刀法違反で権力の迫害を受けたことをどう思うか。
 そんな社会の弱者には思いやりなど持たない江川紹子だが、しかしオウム信者が例外ではないことが現実に証明されているし、それは発言当時から指摘されていたのだから、江川紹子はテレビで嘘ついた責任とるべきだ。


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by ruhiginoue | 2018-06-10 06:12 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 このあいだ気になったことだが、結婚前の旧姓で仕事に出てはいけないとか、在日外国人の通称はいけないとか、変なことを言う人たちがいるけれど、それはあくまで戸籍名と違うのであって、偽名とは違う。
 これはすでに最高裁が判示していた。あの団藤重光判事らによるもの。戸籍とはあくまで身分関係を公証するもの。つまり親子・兄弟・姉妹・配偶者・姻族などのことだ。
 ようするに遺産相続や財産分与のためである。だから、その他は戸籍と異なる姓名の使用は禁止されていない。

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 この最高裁の判示にしたがって、身分と無関係の場では旧姓や通称を本名としてよいはずだ。このことを何人かの弁護士に話してみたが、欺くための偽名でなければ違法とはならないということで一致している。

 これは現に政治家が、レーニン、スターリンと同じく不破哲三は筆名である。横山ノック、コロンビアトップ、森田健作、などは芸名。三原じゅん子などは旧姓だ。
 これらを通称として仕事している。

 ただ、在日で差別があるから配慮していることがあるけど、そうでないと通称や芸名をなかなか役所が認めない。警察で、運転免許証の名前をこの筆名にしたいと言ってみたが、難色を示されてしまい、家庭裁判所で戸籍名を変えるか、または行政訴訟を起こして運転免許証の氏名変更を認めさせて、判決文をもってくればいい、という回答だった。役所らしい態度だが、どうしたものかと思案している。
 あの丹波哲郎は芸名なのに、警官に運転免許証を見せずに「Gメンの丹波だ」と真顔で言ったらしいが。




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by ruhiginoue | 2018-05-29 18:44 | 司法 | Trackback | Comments(6)
 大量の懲戒請求に対して訴訟にするという弁護士たちに、乗る同業者もいれば批判する同業者もいる。
 その批判する弁護士が法律的な見地から指摘していたので、大意だが紹介する。

 懲戒請求に対して訴訟提起することを否定するつもりはないが、総額300万円程度の請求額が適正金額と考えられるので、それをはるかに超える総額3億円くらいの訴訟提起や、これを前提とする和解提案(特に本件は弁護士が付いていない素人が相手)は問題だ。
 あの橋下徹氏による煽動により、各弁護士に約600件も懲戒請求されたことについて、不法行為が最高裁で否定されたものの控訴審の高裁は不法行為を肯定して損害賠償請求を認めたが、その際に弁護士がそれぞれ受けた精神的苦痛に対する慰謝料として認められたのは80万円だった。
 この不法行為というものは、損害賠償の二重取りを許さないので、複数の行為者による損害が共通していて、それについての賠償を既に受けていれば、それ以上の損害賠償はできないことになる。これは共同不法行為となるかどうか(=関連共同性の有無)とは別の問題だ。
 そして、一部の加害者から全体としての損害額の賠償を受ければ、その後に他の加害者への請求(和解の勧誘も含む)は不当請求となり、すべきでないことになる。法律知識のない素人に対してはなおさらそうだ。
 「和解しなければ訴訟だということのどこが問題か」という人がいるけど、ここで問われるべきなのは、「法律のプロが、先例によれば裁判所が全体で100万円程度と評価するであろう請求について、素人を相手に、総額なら3億の請求が成り立つとして、総額で5000万円を前提とする和解を提案することは如何なものか」だろう。
 にもかかわらず訴訟対応を応援する同業者が多いのは、不当懲戒請求者という弁護士の敵を叩きのめすという構図だからかもしれない。しかし専門家の説明義務が言われる中、プロが素人の無知につけこむのはアンフェアだし、ひいては弁護士に対する信頼を損ねることになると思う。


 以上のとおり、とても明快な指摘であった。

 もともと弁護士会は、自治と開かれた請求制度について広報不足であり、弁護士に懲戒請求しても身内意識で甘く、このため弁護士により被害に遭った人が、弁護士会の責任を追及して訴訟を起こしたことも報道されている。


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 このように弁護士会および日弁連は、自治をいいことに身内の庇い合いばかりして公的責任を果たしていなかった。
 しかし、あの橋下弁護士が大量懲戒請求を煽る発言をテレビ出演したさいにやらかすという問題を起こしたのだから、これを機会に各弁護士会および日弁連は広報に努めるべきであった。
 もし同じことがあってしまった場合には、問題が起きる前に説明や告知をすれば、解決できたことがたくさんあるのに、それすら怠った。
 そうしておいて、そこの会員である弁護士が素人の請求者を追及する。こんなの変だと気付かない方がどうかしている。
 また、判例では、訴訟提起や告訴や懲戒請求について、弁護士なら一般人より法的な知識と能力を多く持つので間違いには厳しくあるべきとされているのだから、逆に言うと弁護士の橋下氏でさえ認められなかった高額な賠償金を素人に請求することは不当である。これを弁護士ならわからないわけがない。

 これに対して、訴えた側の神原元弁護士は、この背景に差別問題があるとし、これを批判する同業者はわかっていないと言っているが、それはあくまで事情である。日本には懲罰的賠償金の制度があるわけでもない。だから何とこじつけようと、過剰な賠償金を請求することで威嚇し、素人相手に和解を迫っていると言わざるを得ない。
 しかも、純粋に法律的な問題を説く専門家に対して、反論するのではなく政治性を持ち込み、それを差別の問題があるからということで正当化しているが、こういうことであの狭山事件は弁護と支援が分裂したのだけど、そこから教訓を得ていないということだろう。

 これについて神原弁護士は、法的な問題について賠償額なら原告を増やせば済むとか言い、そのうえで、本件は単なる弁護士に対する攻撃でなく差別扇動事案であり、このことが問題として大切だと言う。
 それなら、なぜ煽動者を追及するより先ず無知ゆえ煽られた素人を攻撃するのか。しかも、この一般人の無知は、本人だけの責任ではなく弁護士会と日弁連に大きな責任があると指摘されているのだ。
 そのうえ神原弁護士は、こうした法的な指摘に対し、差別問題の認識を欠いたまま自己承認欲求のみに基づく専門家ぶったコメントなどと言い放った。無関係の人格攻撃をすることで中傷したのだ。専門家ともあろう者が専門性を否定しているし、これではまるで同和問題の急進派と同じではないか。

 だいたい、過大な請求であり法的に不適切という他の弁護士からの指摘に対し、なら原告を増やすと言うのは奇策にすぎず、そもそも原告の佐々木亮弁護士らが、相当の損害があったので相当の賠償を法的に請求する権利があると主張していたこととの整合性が無い。神原弁護士の主張はすでに破綻しているのだ。

 そもそも弁護士が法律的に無理なことを奇をてらったやり方で押し通したうえ政治性により正当化するのでは、朝日新聞を訴えた稲田朋美弁護士と同じだ。神原弁護士に限らず、お仲間の弁護士らも、一様に言う。懲戒請求者たちはこんな悪いことを続けている連中にそそのかされて、いろいろと間違っているのだから、と。
 こう言って賛同を呼びかけているが、稲田朋美弁護士も同じだった。こんなことを朝日新聞は書き続けていて、いろいろと間違っていて、煽動された人たちも同罪だと。
 どちらも、いちおう合法ではあるが、報道や言論の自由とか弁護士自治の開かれた制度とか、これらは自由と人権のためにあるのだから、まずはここを尊重すべきなのに、隙を見つけて攻撃したうえ、政治的に正しいという己の主観的な価値観によって正当化している。完全に同じである。政治的な左右が違うだけだ。

 なのに、煽られたり尻馬に乗ったりで一時の熱狂から支持し、冷静になれと指摘する者を攻撃する。そんな人たちは、懲戒請求したネトウヨと一緒なのだが、これに気付かないのが痛々しい。


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by ruhiginoue | 2018-05-22 12:10 | 司法 | Trackback | Comments(0)