井上靜の気楽ゆえ率直な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも同様にe-mail:ruhig@outlook.jpまで


by ruhiginoue

カテゴリ:司法( 545 )

 「昔から童話では、王子や王女が正義で、大臣が悪と相場が決まっているからな。だが、童話と同じレベルで政治を判断されたらこまる」
 『銀河英雄伝説4策謀編』田中芳樹著 創元SF文庫133頁 


 ところで、親子も金銭は別とはいえ、親の金銭問題が子の結婚などに影響することは今でもある。一般的な家庭にもあるのだから「やんごとなき」一族では当然あり、それが最近では週刊誌を賑わせている。

 この問題で、秋篠宮家の長が子供の結婚について発言していたけれど、もともと、よく憲法の「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」という規定を引用していたと伝えられる。封建制度では家の都合で親が決めるものだったが、現代に於いては否定されたということを憲法の規定は謳っている。
 そして、自由に結婚相手を決めるべきであり、そこには自覚と責任が大切だと強調し、かつて自らが実績したように(これは当時、兄より先に結婚相手を自ら決めたと大変な話題になっていた)、相応しい相手を自分で判断するように言ってきたのだからと、それを踏まえてあの一連の発言になったということだ。

 また、「聴く耳持たなかった」という表現が印象的で騒動になり、一部では話を聴こうとしない人を「まるで宮内庁長官だ」と皮肉る人もすでに出ているそうだが、それはともかく、その発言の趣旨としては、皇室と政府の両面で問題があるということだ。
 つまり、天皇の国事行為というより皇室の伝統的行為では、あくまで大切なのは格式であり、豪華にすることはなく、だから「身の丈に合った」ものであれば大金を投じる必要はないので、政府から干渉を受けることになっては問題である一方、政府にとっても宗教的色彩のある行事へ公費を支出しては政教分離原則に違反して憲法上の問題になる、という指摘である。

 どちらも、憲法の問題を説いているが、自らの立場と生き方に密接に関連させて語っている。

 このような「見識」を発揮することが前からあるうえ、何より夫婦円満であり、そして跡取り息子がいる、ということで「皇太子殿下ではなく秋篠宮殿下を次の天皇に」と言い出す人たちがいて、あのデヴィ夫人なんか署名活動していた。それはともかく...

 よく、憲法について、条文をありがたがるだけの「護憲」ではなく、その理念を積極的に活用しようということで「活憲」を標榜する人達が出て来たけれど、それでも観念的で具体性が乏しく、なぜなら言及しても政治的な分野がまだまだ多くて「身の丈に合った」ものではないからだろう。
 それに比べると、秋篠宮発言は、その特殊な立場によるからだろうが、より「活憲」の意義が解っているものである。これを自分ならどうかと思いながら、みんな見習うべきだろう。


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by ruhiginoue | 2018-12-08 18:09 | 司法 | Trackback | Comments(1)

テレビにかじりつく老人

 子供の頃に「テレビばかりみるな」とか「テレビを見るとバカになる」とか親から言われた人は少なくないだろうし、よく「テレビではなく本を読め」と言われることもあっただろう。
 ところが、そんな親が、子供が大きくなるころにはテレビばかりになり、本を読まなくなる。それどころか、子供が本を読んでいると、本なんか読んでも役にたたないとか言うようになるものだ。
 それで、逆に子供から親に「面白い番組ならともかく、下らない番組を見るのは無駄だし煩いからやめて」と頼むと親は怒る。それで困ってしまうと言う人は多い。

 これは、自分の親もそうだし、人に訊いてみてもそうなので、たぶんほとんどがそうだろうと思うのだけど、新聞は読むというより大きな見出しを軽く眺めるだけになり、テレビ欄ですら例えば『徹子の部屋』に今日は誰が出るのかというのも子供に訊き、知らないと言っても「誰」と執拗に訊き、「さっき新聞受けから取ってきたから、そこに置いてあるよ」と言うと、仕方なさそうにテレビ欄を見るのだが、読めない。それで眼鏡をかけるけど見えず「また合わなくなった」と言って苛立つ。

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 つまり、老眼になって活字を読めない、または読むのが辛くなってしまったのだ。だから自分ができなくなったことを他人がしていると腐すようになり、かつては本を読めと言っていたのが、読書なんて無意味だと言い出すのだ。
 それでテレビということになるのだが、だから見ているというより聞いていて、しかも耳も悪くなってきたから音を大きくしてしまい、このため家族に煩さがられる。

 こういう時、代わりに新聞を見て教えてやるということをしても老人への思いやりではない。それでは認知症にするようなものである。買ってあげるからと説得して眼鏡屋に連れて行き視力検査(検眼と違い視力検査は眼科でなくてもしていい)してレンズを取替ることだ。変える間が短くなるから、よく宣伝している安い店にするといい。



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by ruhiginoue | 2018-11-28 18:12 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 金融商品取引法違反容疑で逮捕された日産自動車会長カルロス=ゴーン容疑者は、一週間の勾留を認める決定が出て、しばらくは家族との面会もできなくなることをフランスのマスメディアが一斉に報じた。
 そして、家族との面会だけでなく弁護士の同席も許されない日本の刑事手続きに疑問を呈している。

 これは、少なくとも「先進国」であれば当たり前のことが日本では無いということが、またまた再認識されたということだ。
 もともと、弁護士も無く一人で複数の警官に取り囲まれる密室で取られた自白調書が刑事裁判で最大の証拠となり、これによりほとんどが有罪になるという日本の裁判は、あの元警察官僚からタカ派政治家になった亀井静香議員でさえ昔から問題にしていたほどだ。
 
 これはすでに世界各地で驚かれ呆れられていることだが、日本国内でも、とうに問題になっている。しかし「警察を信じなさい」「お上を信じないのは許さない」と司法関係者たちはのたまう。あるときは強面で、あるときは薄ら笑いを浮かべて。
 こんなのフランスなんか超びっくりかもしれないけど、日本の刑事司法では普通のことである。だから、日本はたいへん特殊な国であると認識している外国人も少なくない。

 もともとゴーン容疑者は「人権の国」フランスでは不当労働行為になるようなことを、こうしたおかしな日本だからできるとやりたい放題だったのだから、因果応報というべきではないか。
 このまま密室で拷問を受けて自白させられるか、調書にサインしなければ警官たちが数人がかりで押さえつけて拇印を捺させるという常套手段により起訴される。
 その不当を裁判で訴えても、「自白調書には高度の信用性がある」という判決文のひな型となっている言葉で有罪判決を受けて豚箱行き。

 そのように彼がなってくれたら、今までの悪行の報いだから「ざまあみろ」だし、同時に日本の司法の異常さを世界にまた知らしめるということになり、大変結構ではないか。

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by ruhiginoue | 2018-11-24 12:48 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 元朝日記者の植村という人が、櫻井という日テレ元アナウンサーからデタラメを書かれて言いふらすようにされたので、名誉毀損で裁判に訴えたが、敗訴した。

 ここでネトウヨたちが大喜びしている。櫻井という人はテレビ局の仕事を辞めた後はジャーナリストと名乗っているが実質は極右の扇動者を商売にしており、安倍内閣や日本会議の応援にも関与しているからだ。
 そして、櫻井が正しかったことが裁判で証明されたと言っている。もちろん嘘だ。
 すでに裁判の途中で、櫻井が間違っていたことは明らかになっていて、これは櫻井自身もある程度まで認めていた。

 なのに櫻井が勝訴したのは、結果として間違っていたが、信じられる資料などに基づいていたので、故意ではないということだ。
 だから、櫻井が正しかったというのは嘘である。
 
 ちなみに、それでは、櫻井は正しくないけれど、嘘をついたのでもなかったのだろうか。
 これについて、櫻井は故意に嘘を言いふらすという告発があり、慶応大学の小林もと教授も実体験から証言している。
 また、薬害事件の時にも、損害賠償請求は否定されたが、櫻井が書いたことが嘘であることが訴訟の中で判明していることを、あの弘中弁護士が詳しく述べていた。

 しかし問題は裁判のことである。間違いが故意だったか結果的なのかを、常に公正に裁判が判断しているのか。そうであればいいが、裁判官たちは常に、原告と被告の社会的立場によって理屈の使い分けをしている。
 だから、持てる権力の大小と、権力への距離で、判決が正反対になる。
 これについては、過日、安倍総理が菅元総理に訴えられた件や、米山もと知事が松井知事に訴えられた件から、現職と元でも裁判官の態度が違い、滑稽なほど異常な判決になっている司法の実態を指摘している。




 さらに、櫻井の批判というより罵倒は常軌を逸していて公益性を図ったものとは到底言えないという訴えに対して、判決では公益性があるから許されるとしている。
 これが逆に権力を追及する側からの批判であると、批判した事実の問題では正しくても公益性が無いという判決になる。
 ただし、公務員とか公人とかいう人であれば、よほどプライバシーである場合を除けば無条件で公益性があることになるが、すると今度は、客観的には公益性があっても、批判した当人の内心では公益を図ったものではないはずだと勝手な想像で決めつけ、だから違法だという判決になる。

 まったく、無茶苦茶な屁理屈であるだけでなく、それを社会的地位によって正反対に当てはめることをしている。すべては権力の所持あるいは権力への距離なのだ。
 それで、権力に媚びる仕事をしている櫻井が勝たせてもらったのだ。今回の問題は、朝日新聞が当時の木村社長の背任行為のため政治的圧力に屈し、そこで問題になった記事を書いた当時の記者は、すでに退職しているのに迫害を受けてしまったため反撃しようとして、元記者の立場から訴訟をした。
 これでは勝てるわけがない。不当ではあるが。

 そもそも、この日本で、政治的な迫害を受けたことに対して後から法的救済を求めても、そんなことを司法に期待できるわけがない。
 そんなことも植村という人はわからなかったのかと不可解だが、これは敗訴の結果をうけて「ほらみたことか」と言っているのではなく、当方はすでに拙書『朝日新聞の逆襲』の中で一項をもうけて述べているので、読んだ方々にはお解りだろう。
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by ruhiginoue | 2018-11-10 12:01 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 ウーマンラッシュアワー村本というお笑い芸人から批判された放送作家・百田尚樹が、名誉毀損で訴えようかと思っていると発言した。これは、自分がデマを流しておいて被害者面し、法的措置をとると恫喝しているという指摘がある。
 もともと百田尚樹という人は、小説は露骨な剽窃だと指摘され、ノンフィクションは裁判沙汰となり嘘が判明し、あとは政治的に権力に媚びて差別的な発言ばかり。つまりパクリとガセとヘイトのベストセラー作家というわけだ。

 そして、村本という芸人の発言に対し、安倍総理が幹事長時代に起こした名誉毀損裁判で月刊誌『噂の真相』を廃刊に追い込んだほどの辣腕弁護士から「これは名誉毀損でやれます」と言われたとのことだ。
 ところが、その名誉毀損裁判はあったが、その前から同誌は発行を止めると公言していた。つまり別の事情であり、これを前から発表していたのだから、「百田は嘘をついてコケ脅し」という指摘がされているのだ。

 しかし、そんなことは他で騒げばいい。ここで問題にしたいのは弁護士の問題だ。

 かつて、その『噂の真相』を、森総理が名誉毀損で訴えたことがあった。総理大臣在職中である。なので、公人中の公人であるから、事実であるかどうかだけが問題である。この同誌の記事とは、森総理が早稲田大学在学中に買春で検挙されたというもので、これは事実無根だという訴えだった。
 ならば警察が記録しているから、裁判所から警察に調査嘱託という問い合わせをすればはっきりする。これは主張ではなく調査だから、原告被告双方の同意があれば行うものだが、森総理の側が同意しなかった。なので「自ら訴えておいて唯一確実に明らかになる方法に同意しないとは不可解」と判決で指摘されてしまった。やはり事実だったということになる。
 
 この判決は、愛人について書かれたという枝葉の部分で森総理の側が勝訴している。だが、肝心の最も恥ずかしい部分では森総理にとって藪蛇になった。
 しかし弁護士にとっては、いちおう賠償金を払えという判決だから儲かっているし、勝訴は勝訴だから記録も単に一件としてカウントされキャリアにはなっている。
 このようなことは、他にも色々と存在する。

 ようするに、弁護士が訴訟を薦めるのは自分にとって商売になりそうだからで、そのさいの依頼人への色々な影響までは考慮しないということだ。
 よく、勝てもしないのに引き受けて着手金を取り、どうせ勝てないからと手抜きする売れない弁護士もいるが、逆に優秀な弁護士が相当の見込みがあると判断したから訴訟を勧めた場合でも、勝訴して得られるのはあくまで弁護士の報酬と実績だけで、依頼人が得られたものは無いとか、逆に失ったものの方が大きかったとか、そういうことが少なくない。

 その現実を弁護士抜きで熟考してから、訴訟の決断と弁護士への依頼をするべきなのだ。

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by ruhiginoue | 2018-10-19 12:41 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 昨日、インターネット上の名誉毀損など違法行為に対して、犯人の発信情報開示を請求しても、裁判官から悪意によって拒絶されてしまう現実を指摘したが、これは犯人を隠匿するだけでなく、犯人ではない人に濡れ衣を着せるためでもある。
 つまり、裁判の誤りではなく、故意に冤罪を作り出すのだ。この実態について今日は述べる。

 そもそも、どんな裁判でも結果はやってみなければ判らないのだから、それは別問題としたうえで、裁判にして維持できそうな違法性は明らかということであるなら、その場合はインターネットの情報開示を認めるものだ。
 それを悪意のある裁判官は、裁判に訴える前から判決と同じ程度でなければならないなどとデタラメを言い出す。これはインターネットのことだけでなく他のことでも前からよくあることなのだ。例えば証拠保全とか差し押さえとかで申立を却下するなど、片方に依怙贔屓するため、前段階で妨害するのだ。
 こういう実態であるから、インターネットの発信情報開示についても不公正は当然である。

 そして、情報開示をすれば犯人が明らかになるのに拒絶することは、犯人の隠匿だけでなく、犯人でないと解っている人を犯人にしてしまうにも好都合である。物理的に明確となるのにこれをせず、また、他の証拠からあり得ないことなのに、「あるはずだ」「いかにもやりそうだ」「他にやりそうな者はいない」など到底裁判の判決とは言えない文言と「優に推認できる」という決まり文句により冤罪を仕立て上げる。

 これによって、身に覚えのない罪を着せられた人が、今まで何人も出ている。何か不正を追及しているフリーのジャーナリストが「やられた」と言っていることもあるが、これもひどいけれど何故か解るだけまだマシで、中にはカフカの小説のように、ある日突然、自宅や勤務先に裁判所から訴状が届けられて、わけがわからないまま、いくら否認しても、発信情報開示をすれば判ると抗弁しても、すべて拒絶されたうえで「やってないわけがない」「不合理な言い訳に終始しており反省しない」などの決まり文句で高額な賠償金を払えという判決である。

 これは具体的に政治的な背景があって行われていることでもあるし、人々を不安にさせることで社会に疑心暗鬼と恐怖をもたらすことは昔から支配の手段でもある。
 こうした故意による不正だけでなく、もともと裁判がいいかげんに行われることもよくあるのだ。これは昔から弁護士たちが指摘してきた。
 それに「ロシアンルーレット」みたいな感じで当たってしまうことが、誰にだってあるということだ。まさか自分が...という思い込みは甘いのだ。


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by ruhiginoue | 2018-10-16 18:02 | 司法 | Trackback | Comments(2)
 Twitterでの発言で何かと話題の人である岡口基一判事やタレント・マイリーキクチが、Twitterで現実と乖離した話をしていて、見過ごせないので指摘しておく。

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 Twitterや掲示板など匿名で利用できるインターネット上のウエッブサイトといわれる場で違法行為をすると、そこでは匿名でも、接続するために情報を供給するプロバイダーと呼ばれる業者とは実名で契約しているから、その送信記録から情報開示されて判ってしまうことがあり、注意すべきだとか変なことは書くなとか、そういうことをTwitterでつぶやくだけでなく講演までしているそうだ。

 ところが、これはあくまで建前であり、実態はまるで違う。
 まず、殺害や爆破の予告とか麻薬の取引など物騒さが甚だしくて刑事案件になることは、警察が予算を使って技術者を雇い調査する。そうでなければ、名誉毀損や営業妨害などの違法性があってもだいたい個人的な範疇に収まる問題なので、警察に訴えても民事にするよう言われるものだ。
 すると、次は個人で調査しないといけない。でも捜査権が無いから、接続業者に対して教えるよう求めて同意してもらうことが必要だ。
 しかし、業者は契約者の個人情報を保護する責任がある。それで、違法性が明らかである場合に限って認められている例外を求める。だから、これを規定した法律を「プロバイダー責任制限法」と呼ぶ。

 そして、業者は基本的に契約者を守る。そのうえ個人情報を開示してよいのは違法性が明白であることが条件とされていて、これについて業者は顧問弁護士と相談するかというと必ずしもそうではない。そこまで対応できる専門性をもった顧問弁護士とは限らないからだ。
 そうなると、違法性が明白であるか否かより、契約者の社会的地位によって対応を決める。社会的地位が高い相手だと、その影響力が業者としては当然ながら気になるし、そもそも名誉毀損や業務妨害は社会的地位のある者のために作られた法律だから、逆に地位ある者が違法行為をした場合は司法が常に甘い。
 このため、もともと刑事で対応してもらえない軽微な違法行為ということで、だいたいは業者から情報開示を拒絶される。

 そうなると、業者を裁判に訴えないといけない。これは関係する会社の登記簿謄本を取り寄せたり訴訟費用の印紙を買ったりするし、違法性の証明などで弁護士を雇わないと難しいこともあるから、何かと金がかかる。
 そうまでしても、期待してはいけない。もともとプロバイダーが発信情報開示に難色を示したなら社会的地位のある契約者だと裁判官も考えるから、やはり開示請求を認めないのだ。名誉毀損などは特にそうだが、法廷に持ち込まれても、ほとんどの裁判官は上ばかり見る「ヒラメ判事」だから、「法の下の平等」など無視して、地位ある者たちにえこひいきしたり忖度したりである。それ以前の情報開示など認めるわけがない。地位が無い相手でも、それがネトウヨだったら、政権に好都合な者であるとして味方する裁判官が当然いる。

 これが実態だから、むなしい建前を語る人たちの話など、真に受けては危険である。



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by ruhiginoue | 2018-10-15 17:24 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 この写真は、米山隆一新潟県知がTwitterなどに使用していた選挙演説中の写真である。

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 同氏は、辞職してからTwitterをやめていたが、驚いたことがあるので、その報告のために再開したとtweetしていた。
 それは、松井大阪府知事に名誉毀損で訴えられていたところ一審で敗訴したことだ。それで判決に不服どころか驚き、控訴すると述べた。
 
 その訴訟とは、髪の毛の色が生まれつき真っ黒でなかった女の子が毛染めを学校から強制されるという、まさに本末転倒の事態となって騒がれたことについて、大阪の学校で起こったことだから松井府知事に責任があると考えた米山もと知事は、それをSNSで批判したところ、松井府知事から名誉毀損で訴えられた、という件だ。
 この訴えに対して米山元知事は、公人に対してその立場に関係する事実に基づいて論評したのだから名誉毀損になるはずがないと抗弁していた。ところが一審判決は、松井府知事が独裁者であると印象づけるものだから名誉毀損になるということだった。
 これは、弁護士資格を持つ米山もと知事でなくても驚くはずだ。法的見地からありえない。

 ただし、特に名誉毀損の訴訟では、多くの裁判官が、内容で判断するのではなく当事者の地位で勝敗を決めているのが現実である。そのため事実も法律も無視し、屁理屈の水準にすら遥かに及びない判決になる。
 実際に、原発事故への対応について、安倍総理がSNSで嘘を発信して菅もと総理をデマで貶めたため訴訟になったが、荒唐無稽な判決によって安倍総理が勝訴したうえ、勝ったから正しいと嘘の上塗りを安倍総理は発信していた。
 このように、総理大臣でも、現か元かで判決が決まる。これが知事でも同じことが起きたのだ。

 これだから、名誉毀損の訴訟だと法廷で堂々と「政治的配慮をヨロシク」とやっているのが日常茶飯事である。このblogでも過去に紹介したとおり、名誉毀損で訴えた相手にこれといった地位が無いと勝訴しているのに、そうでないと逆になるという体験をしている。
 なかでも特にひどかったのが、防衛医大の代理人をしていた銀座ファースト法律事務所のホームページに虚偽を記載されたため、同事務所長の田中清弁護士(東京弁護士会)を名誉毀損で訴えたさいのことだ。すると同弁護士はまともに抗弁せず、自分が元高裁判事だとか退官後も政府筋の仕事を請け負っていると強調した。すると判決は「訴えられた後からホームページを書き替えているので違法ではない」などという非常識な判決であった。
 そのうえ、匿名掲示板などに「銀座ファースト法律事務所は勝訴した」という「事実」とともに、そこへ嘘と差別を付け加える陰湿な嫌がらせ書き込みが何者かによって実行されるようになった。

 もちろん名誉毀損に限ったことでない。刑事裁判でも、同じ医師がどちらも専門的見地から鑑定したのに、検察側だと採用されて被告人側だと無視されてばかりだ。これに怒っている医師のインタビューがテレビに取り上げられたこともある。
 このように日本の司法は完全に狂っているのだ。





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by ruhiginoue | 2018-10-02 16:09 | 司法 | Trackback | Comments(0)

告訴と告発

 法律用語で、告訴というのは自分が被害者の場合にそれを刑事で訴えることであるが、自分のことではなく人のためとか社会のために訴えるのは告発という。

 ということだから、ハリウッド映画でジョディ・フォスターがアカデミー主演女優賞を受けた『告発の行方』があったけども、性的暴行の被害者が訴え、これを女性の検察官が裁判にする内容であるから、日本だったら『告訴の行方』のほうが正確かもしれない。もちろん外国のことだから法律は違うのだが、 邦題としては、という意味である。なんとなく告発の方が語呂がいいけど。

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 あの、伊藤詩織さんも、彼女が被害を自ら問題にしているから告訴である。
 ただ、政治的な圧力で逮捕状を握り潰されるなどの不正が平然と行われている日本の社会を問題にしたので、山口敬之という加害者個人など、もうどうでも良くなったと言っているから、そういう意味では告発かもしれない。

 しかし彼女が自分の被害について警察に訴えたと言うのであれば、この部分では告訴である。柴葉玲氏の記事では、ここが告訴になっているので不適切であった。






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by ruhiginoue | 2018-08-21 12:00 | 司法 | Trackback | Comments(0)
 映画監督の想田和弘さんと舞踏家で映画プロデューサーの柏木規与子さんの夫妻が、国を相手取り婚姻関係の確認などを求めて東京地裁に提訴し、弁護団とともに記者会見した。

 これによると、想田さんと柏木さんはアメリカに居た時にマンハッタンにあるニューヨーク市庁舎で結婚の法的手続きをし、このさい夫婦別姓を選んだ。これは正式に現地の法律に基づいて行われているので、日本国内でも婚姻は成立しているとみなされる。
 ところが日本の法律では同姓にしないと夫婦の戸籍が作れないので、法的に正式な結婚をしているのに戸籍になっていないから事実婚と間違えられて面倒なことがあるという。
 しかし、相田さんは結婚当時、法制審議会民法部会が選択的夫婦別姓の導入を答申していたため、「1、2年経てば日本の法律が変わって別姓で届けられるだろうと待っていた」そうで、ところが「20年が経ってしまった」というわけだ。
 そして戸籍以外の公証手段が裁判所による判決しかないため、確認請求を求めると同時に、この法の不備は結婚の自由を定めた憲法24条に違反するとして、慰謝料合計20万円を求めて提訴したのだった。
 また、想田さんと柏木さんは「それぞれの個人の自由が、それ以外の個人の権利を侵さない限り、認めて欲しいと思います。我々が夫婦別姓を選んだとしても、僕ら以外に誰も影響は受けない。他者に不利益を与えない範囲の自由を認めて欲しいと思います。これは、別姓の問題だけでなく、言論の自由や表現の自由、思想信条の自由など、あらゆることに言えます」と述べた。

 この他にも夫婦別姓を求める訴訟が起こされており、今年はソフトウェア企業「サイボウズ」の社長、青野慶久氏ら4人が戸籍法上の問題を指摘して東京地裁に提訴し、戸籍の姓を変える手間の煩雑さや不利益を問題にしている。
 これは今の制度がいかに不合理かという問題だが、そのうえ、だから外国では当たり前の別姓を選択できるようにするべきで、そうしたところで、そうする人以外には無関係で何も影響しないのだから、制度を改正するべきだということなのに、どうして変わらないのか疑問に思うと言う人がいる。

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 しかし、想田監督は「僕らが自由に別姓を選んだとしても他者の不利益にならない」と言うけれど、そうは思わない人が、特に日本は多いのだ。皆が同じになることで安心できるのだから、別のことをする者がいるのは許せないのだ。
 これは実際に自民党の議員が言っていた。自民党の野田聖子議員が選択制夫婦別姓を支持していたけれど、これに対して別の自民党議員は否定的で、そのわけとは、皆と同じだから安心しているのに違うことをする人がいると不安をもたらすということだ。

 この姓の件に限らず、日本人は皆が同じであることでしか安心できないものだ。
 だから、自分が皆と違うと心配になるというだけではなく、誰か皆と違う人かいると、皆に合わせていることで得ている自分の安心感を揺るがされてしまい、人がどうしようと自分には関係ないはずなのに、迷惑だと感じるのだ。
 この影響の一つとして、夫婦別姓はあくまで選択制にするという話なのに、根強い反対があって実現しなかったのだ。
 


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by ruhiginoue | 2018-06-20 18:48 | 司法 | Trackback | Comments(2)