井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

<   2013年 03月 ( 11 )   > この月の画像一覧

 江口寿史のマンガ『エイジ』で、久しぶりに吉祥寺を訪れた老人が、駅前のアーケード街「サンロード」の所で「チャラチャラした街になりおって」と言って不快感をあらわにする場面がある。
 あの界隈は、もともと落ち着いた土地で、芸術家や学者など「文化人」が多かった。近くに美術学校があったため、水木しげるも通っていたと言っていたし、今も住んでいる国立音楽大学の先生が言うには、昔学生だった頃はタヌキやイタチをいつも見かけたけど、その当時から楽譜店があって、隣の名曲喫茶からレコードの音が聴こえてくると、聴きながら楽譜の立ち読みをして勉強したと言っていた。
 また、井の頭公園の池は湧き水で、とても美味しく消毒無用だったから、近所に住んでいる人たちは水道を使わなかったという。
 ところが「チャラチャラした街」になり、公園には動物園が出来て池は汚染され飲めなくなった。
 それでも、吉祥寺は盛り場があるにしては安全な街だった。だから、ラブホやテレクラができるという話があると地元は猛反対し、楳図かずおが自宅を紅白の縞模様に塗ると言うだけで、街の落ち着きを損なうと非難された。
 これが、楳図かずおが前に住んでいた高田馬場だったら、質屋の派手な看板と「ポルノ噴水」などがあるくらいだから問題にならなかっただろうし、騒がれている強盗殺人事件も、安全な街として知られる吉祥寺だから驚がれているけど、歌舞伎町か錦糸町だったら報道が取り上げたかどうかもわからない。
 ところで、その強盗殺人事件にルーマニア国籍の少年が関与していたと報じられているが、それよりもっと危ないことをルーマニアから輸入しようとしている人がいる。
 それは自民党の野田総務会長だ。この人の発想は、ルーマニアのチャウセスク大統領と同じだ。同大統領は、中絶を禁止したり避妊用具販売を禁止したりで強引に出生率を上げて、国民を貧困に陥れた。その後、反乱が起きて同大統領は殺害された。
 野田聖子・自民党総務会長は、「年間20万人が妊娠中絶しているとされるが、少子化対策をやるのであればそこからやっていかないと。参院選後に党内の人口減少社会対策特別委員会で検討してもらうつもりだ。堕胎を禁止するだけじゃなくて、禁止する代わりに例えば養子縁組(をあっせんするため)の法律をつくって、生まれた子供を社会で育てていける環境整備をしなきゃいけない。(佐賀県武雄市で記者団に)」と述べたそうだ。
 そもそも、妊娠中絶は経済的事情だけではなく、健康上の理由からのものだってある。そして子供を育てる環境に問題があるから、子供が欲しくても作れないという人が多く、これをまず解決するべきと言われて久しい。なのに、養子にして育てる環境整備と言い出すのだから呆れる。妊娠出来ない人が多いから少子化しているのではない。自分が不妊治療だか人工授精だかして子供を作ったからといって、他の人を一緒にしては駄目だ。
 そのうえ、原発事故の汚染が心配なのに、収束しないだけでなく、汚染されたものを学校給食に出して子供たちに食べさせようと言い出す市長までいるし、学校での虐めや教師の暴力によって自殺に追いやられる子供たちがいる。これでは子供を作る気になる人が、どんどん減って当然だろう。
 それがわかっているから、野田総務会長は強引にやろうと思ったのかもしれない。だが、そうするとルーマニアのようなことになる。自民党は近い将来チャウセスク大統領の二の舞いとなるだろう。


人気ブログランキングへ1日1クリック投票をお願いします
[PR]
by ruhiginoue | 2013-03-03 13:11 | 社会 | Trackback | Comments(2)