井上靜の気楽ゆえ率直な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも同様にe-mail:ruhig@outlook.jpまで


by ruhiginoue

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 従軍慰安婦の問題で、朝日新聞が取り上げたものの信憑性なしと取り消したのは、全体の中の一部の、さらにその中の一部についてだが、これをもってすべてを否定する「一点突破全面展開論法」が一部で行われていて滑稽だ。それよりもっと滑稽なのは、同じことを昔から書いていた『読売』と『産経』が『朝日』を非難していることだ。
 それによると、どうやら『読売』や『産経』はちっとも影響が無かったけど、『朝日』が書いたら影響力があったという僻み根性のようだ。それが歪んだ形となり『朝日』を非難しているというわけだ。他に解釈のしようがない。

 それにしても、『産経』は、もともと新聞じゃないと言われてきて、実際にフジサンケイグループの中でお荷物いされてきたし、記事も素人臭いから、そんなのに影響力などあるわけないというのも理解できるのだが、これと『読売』は違うような気がする。

 ところが、出版業界では、新聞の書評に取り上げられることは売り上げにつながるから歓迎するけれど、ただし、これは『朝日』でないと意味がないと言う人がいる。どこであっても取り上げてくれないよりはマシではあるが、しかし、ほんとうに影響力があるのは『朝日』だけだという。

 なぜなら、『毎日』などは部数が少なく、影響力が乏しいからだ。
 では『読売』は『朝日』より部数が多いけど、なぜ駄目なのか。それは、『読売』の読者は書評を読んで本を買うことがないからだ。これは同紙の特徴を象徴的に示している。
 実際、欧米の大学などのメディア研究でも、充実した一流紙というと、アメリカのニューヨークタイムズとロサンゼルスタイムズ、イギリスのタイムズとガーディアン、フランスのルモンド、ドイツのフランクフルターアルゲマイネツァイトゥンク、日本の朝日新聞、が挙げられ、そのさい日本の新聞でもっとも部数が多い『読売』は、娯楽的な要素が強く、低レベルな庶民が読者に多いからだと指摘されている。

 つまり『読売』は、一般紙の体裁をとっているけれど、実際はスポーツ新聞なのだ。そうとは知らず、記者上がりのチーママ社長であるナベツネこと渡部恒雄氏は、日本最大の発行部数の新聞で独裁体制を敷いたので日本国を好き勝手にできると錯覚し、改憲草案まで発表してみたが「笛吹けど踊らず」だった。

 このナベツネ氏は、東大生の時にマルクスボーイで日本共産党に正式入党もしたが、後に転向したことはよく知られていることだ。しかし、よく高齢の共産党員には「『赤旗』の部数が増えれば日本が変わる」と言う人がいるけれど、これと同じで、ナベツネ氏も党員だった当時の癖というか願望というかが、抜けていなかったのだろう。
 そんな、新聞ごときで国が変わるなんて、政党機関紙ですらありえないのに、スポーツ新聞ではなおさらである。なのに映画『市民ケーン』のような思い込みをする人でも社長になれてしまったうえワンマンと呼ばれるようにまでなるのだから、『読売』がその程度だったということである。
 
 だから、『朝日』の中身にはいろいろと難があるけれど、それでもいちおう一般的に真面目な報道をする唯一の新聞である。はっきり言うと日本で新聞は『朝日』だけということだ。『朝日』がよいのではなく、他がダメというのでもなく、『朝日』だけが新聞で、ほかは新聞ではない新聞モドキということだろう。
 それをみんな知っているのか、駅の売店でもコンビニでも、最も早く売り切れるのは『朝日』である、との現実がある。特に読む時間が限られていると、『朝日』の記事は斜め読みでも理解できる構成力と表現力があり、これは他紙を圧倒している。 

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by ruhiginoue | 2014-08-31 21:19 | 社会 | Trackback | Comments(20)
 「おい、小池!」というキャッチコピー入りの手配ポスターで知られる事件は、その犯人とされる小池という人が死亡していたことで幕となった。警察が探していたものの見つからないでいるうちに病死していたわけだが、風貌がすっかり変わっていて、ポスターの写真とは大違いだったという。
 しかし、せっかく印象的なポスターを作ったのに、という言い方もされているけれど、これが良くなかったと考えることもできる。なぜなら、そのポスターはコピーばかり心象に残って、事件や被疑者の顔が記憶にないという人が少なくないからだ。中には、志村けんのギャグ「コイケ!」を連想してしまった人もいる。これではダメだろう。
 
 この「コイケ!」という志村けんのギャグは無意味さが可笑しいものだが、実は意味があって、そのギャグをやっているテレビ番組で働いている人の姓だった。後で放送中に紹介され姿が出たこともあるこの人は新米であるためこき使われて、スタジオ内に「小池!」と呼びつけられる声がしょっちゅぅ響いていたことをからかったものだった。
 しかし、この影響で同じ姓の子供が学校でからかわれたりイジメられたりしたこともあったそうで、新聞のテレビ欄の投書に小池という人からの、「同じ姓の人の迷惑も考えて欲しい」という抗議が掲載されたこともあった。

 これと同様に、指名手配のほうも、同じ姓の人が「おい、小池!」とからかわれたり、子供なら学校でイジメられたりしたことだろう。しかし、TV局とちがって警察が相手では抗議も難しい。新聞に投書しても、なかなか掲載してもらえないはずだ。

 もともと指名手配は、ただ探しているというだけではなく、いかにも凶悪そうに印象づけるポスターとなっているため、不適切ではないかと疑問を呈する人が昔からいたのだ。
 ところが、そうしたポスターの掲示を警官に依頼されたら断わりにくい。自宅の塀とか店頭に貼るよう言われ「裁判で有罪になっていないのに犯人と決めけつけるポスターを貼ることはできない」と、ごく当たり前のことを説明して掲示を断ったら、そのあと警官から「警察に協力しない者だ」と嫌がらせをされたという人もいた。

 だから、「おい小池!」も、それ以外も、指名手配のポスターは問題だらけなのだ。   

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by ruhiginoue | 2014-08-30 23:42 | 司法 | Trackback | Comments(1)
 先日ここで述べたように、下劣な政治家とメデイアを批判する意味で朝日新聞を買って読んだら、その従軍慰安婦問題がらみで狂信的に非難する連中のデタラメに冷静に反論する、記事と作家の高橋源一郎氏の論説が掲載されていた。
 また、週刊文春の広告掲載を拒否したことも告知していたが、この問題に限らず、週刊文春や週刊新潮の、権力に媚びて弱い者イジメや差別する広告には不快感を覚える人が多く、新聞広告よりむしろ電車の吊り広告のほうが公共の場であるため有害だから止めるべきだという声が高まっている。

 ところで、今日の朝日新聞で一面二段目の記事は、アマゾンの横暴に出版業界が怒っているという内容だった。出版物の流通を握っている立場を利用して、自社の言いなりにならないと商品の販売を不利にしているアマゾンのやりかたに大手の出版社が反発し、文芸春秋社は「優越的地位の乱用などの疑惑を招くのでは」などと抗議したそうだ。

 こうしたアマゾンのやりかたに出版業界では怒っている人達が少なくないけれど、しかし文芸春秋社には批判する資格がない。

 かつて雑誌記者らが、文芸春秋社の極右体質と文学衰退責任を、当時の田中健五社長らに原因ありと告発した「キミはこんな社長がいる文学春秋社を信じることができるか」という本にして小さい出版社から発行し話題になったら、文芸春秋社は大手として取り次ぎ問屋に圧力をかけ妨害した。
 これはまさに、アマゾンを文芸春秋社が批判して言ったのと同じか、もっと悪質な、流通で有利な立場を悪用しての弾圧であり、言論の自由に関わるとして問題になった。

 なのに、あいかわらずの下品な広告を掲載拒否されたからと朝日新聞社に対し言論の自由ウンヌンと非難する文芸春秋社は、盗っ人猛々しいという表現がちょうどいい。



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by ruhiginoue | 2014-08-28 17:57 | 社会 | Trackback | Comments(3)

朝日新聞を取ってやろう

  朝日新聞、不満で購読をやめて久しいが、また取ってやるか。
  内容が良くなったからではない。今回、従軍慰安婦の検証記述に絡んで読売新聞や産経新聞や夕刊フジや週刊新潮にインチキな中傷をされていることへ対抗や、自民党や維新の一部の政治家たちのデタラメへの批判、という意思表示の意味で。
 ついでに、面白い記事や役に立つ情報も一部得られる。
 これなら料金も無駄ではなく、一票投じる意義にもなる。

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by ruhiginoue | 2014-08-27 20:03 | 雑感 | Trackback | Comments(5)
 インターネット上で嫌がらせを受け、その内容が悪質すぎるので送信元を割り出したら、その犯人は「重い精神病を患っているため働けない」として生活保護を受けていた。そして安いパソコンと接続料によるネットで暇に任せて嫌がらせ、という次第だった。
 
 こうした被害について、色々な被害者から話を聞いている。前に、自分がそういう被害に遭っていると言ったところ、同じような被害に遭っているという人から話をよく聞かされたからだ。
 また、その犯人は自分のちょっとした知り合いか、知り合いの知り合いという程度の関係の人だった、という場合が、よくある。その場合、前にちょっとした親切をしてやったとか、困っていた時に援助してやった、という人から恩を仇で返された形になった例もある。
 
 このような人たちの嫌がらせとは、事実無根の中傷誹謗であるうえ、その内容とは、自分のことをソックリ他人事にしてしまう、という特徴がある。例えば、「あいつは身体が悪いような芝居をして生活保護を不正受給している」と匿名で掲示板に書くが、それは実は自らが生活保護の申請をしたさい、精神病は芝居することもできると疑いをかけられた経験のことである。
 このようにするのは、自分の惨めさを紛らわそうとして他人に転嫁して一時的な思い込みをするためだ。そして、自分で自分への迫害を煽っているのが実態なのに、他人に向けさせたから自分は大丈夫だと錯覚する。まったくネトウヨといわれる連中と同じだ。

 しかも、常に権力のほうへ擦り寄っていれば安泰という心理が働いているようだが、実質は、訴えられても生活保護だから賠償金は取れないということで開き直っているだけである。警察は、爆破とか殺害の予告か違法薬物の売買でも無い限り、民事で解決しろと言うことがほとんどである。

 もっとも、そういう人はそのうち安全な範囲を逸脱するのが相場で、ネットだけでは飽きたらず嫌がらせを行動に移したため大変なことになった人の話も聞いている。

 これで思い出すのが、国賠ネットワークとか人権と報道連絡会によく姿をみせる障害者の男性だ。自称昭和30年生まれで、顔つきは子供っぽいが皮膚はシワシワで、暇に任せて裁判の傍聴をしているけれど、人権問題に関心があるようでいて実は他人を見下したいだけだった。彼は嫌がらせをするさい、不自由な全身をくねらせるようにしながら付け回し、不自由な口から絞りだすように嫌らしい言葉を吐きかける。こういうことを繰り返していたら、そのうち、相手が見るからに重度の障害者でも手が出てしまう人がいるだろう。

 このような「可哀想な愚か者」たちは、可哀想さと愚かさが甚だしいほど憎たらしくなるものである。


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by ruhiginoue | 2014-08-24 14:11 | 社会 | Trackback | Comments(7)
 シリアで拘束された人が、あの田母神サンとツーショット写真を撮ってフェイスブックに掲載し、選挙で応援したなどと記述していたため、マスコミが談話を求めると、田母神サンは素っ気なく、記念写真を撮った大勢のうちの一人だから記憶になく、何も言えないとのこと。

 しかし、本当は親しいらしいとか、親しいほどではなくてもそれなりの知り合いらしいとか思われるネタが色々あり、不味いことになりそうだから後から無関係を装いだしたのではないかと言われ、普段は愛国者ぶって国家と国民のためにと説いているのに、あれはカッコつけでしかなかったと批判もされている。

 それにしても、冷たい人だと思われてしまったら自分が損なので、会った大勢のうちの一人だが無事を祈っているとか、自分にも何かできることがないか考えてみるとか、当たり障りない程度でリップサービスしたほうがいいのに、そういう芸当を彼は持ち合わせてないのだから、政治家には向いてない。

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by ruhiginoue | 2014-08-23 19:26 | 政治 | Trackback | Comments(0)
 ウタリの代表をしていた萱野茂氏が、アイヌも混血が進んで髭や胸毛が薄くなったと著書「アイヌの里 二風谷に生きて」(北海道新聞社刊)で述べていたが、これは人種的特徴のことであって、文化が滅びたのではない。
 これは世界中の人種と民族について言えることなのだが、人種と民族の違いを知らない政治家が不謹慎な発言をしたようだ。ただ、人種と民族を混同させるのはナチスの手口だから、もしかすると故意にやったのではないかという指摘もある。
 
 札幌市議会の最大会派「自民党・市民会議」に所属する金子快之(やすゆき)議員(43)が「ツイッター」に「アイヌ民族なんて、いまはもういない」などと書き、アイヌ民族でつくる団体からは「不見識だ」と批判の声が上がっている。
 この金子市議は他にも色々な問題発言をしているようだが、このたびは「せいぜいアイヌ系日本人が良いところ」「利権を行使しまくっているこの不合理。納税者に説明できません」「同じ日本人に無理やり色を付けて、不透明な特権を与えることが一番の問題ではないか」と書き問題になると新聞の取材に対して「同じ日本人を区別し出自によって公的補助をするやり方は間違っていると批判したかった」と説明したそうだ。

 これでは、不勉強なだけでなくナチスの手口を故意にやったと疑うこともできる。
 しかし、こうした政治家が日本に居て喜ぶのはロシアの自民党だ。そのジリノフスキー党首は、かつて極右政党と呼ばれて中道政党だと反発していたが、同党はプーチン大統領が率いる統一ロシアや旧ソ連から続く共産党には及ばないが根強い支持があり、強硬外交姿勢では歩調を合わせている。
 そのジリノフスキー党首は領土問題について、最近もロシアが軍事演習をして日本政府が抗議した北方四島(ロシアからすると南クリル諸島)はもちろん北海道までロシアの領土と主張し、その根拠として、政府を持たない先住民アイヌと古くから普通に交流があった主権国はロシアだけで、アイヌと日本との接点は侵略だったと指摘。
 
 しかしアイヌを代表し先の萱野茂氏が旧社会党から国会議員となったことで、野党だが代表者を送った。このことから、北海道までロシア領というジリノフスキー党首の主張は致命的な打撃を受けた。
 さらに2007年の国連による「先住民族の権利宣言」を受けて、国会が08年6月にアイヌを先住民族とする決議を全会一致で採択。
 「日本が近代化する過程でアイヌの人々が差別され、貧窮を余儀なくされた」
として、アイヌの人々を先住民族と認め、総合的な施策を取るよう政府に求めた。
 今年6月には、政府がアイヌ文化の復興を促進するため北海道白老町に整備する「民族共生の象徴となる空間」の運営の基本方針を閣議決定。また札幌市には、アイヌ民族を対象に低金利で住宅新築資金を貸し付ける制度がある。

 これらを、政権与党である自民党の会派に所属する北海道市議が否定する発言を行ったのだ。そうなれば喜ぶのはロシアの強硬派である。だから同議員の発言は、もちろん無知とか差別とかで問題だが、日本国内だけではすまない、国益を損うことにもつながる暴言である。


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by ruhiginoue | 2014-08-20 11:36 | 政治 | Trackback | Comments(3)
 これは田山輝明という有名な民法学者(早稲田大学法学部教授)が著書で述べていたことだが、日本は欧米ほど個人の自由が確立されていないので、公共の福祉を唱えて私権の制限をすることには慎重さが求められるという指摘をしていた。
 その観点からすると、今のヘイトスピーチや児童ポルノの規制については危惧しなければならない。これについて欧米ではすでにやっているから日本もやって当然だと言う人がいる。けれども、欧米では個人の自由の尊重や私的な権利への認識が確立したうえで、その乱用を戒めている。
 だから日本とは背景が異なるのだ。あいからわず日本では、社会的な自由や権利を、我儘とか無秩序などと解釈しがちである。そうした社会において、自由と権利の尊重を前提とした社会と同様の規制をしてしまえば、行き過ぎの部分だけが取り締まりの対象では済まなくなる。
 とても危険なことであり、考えなおして規制ではない別の対応を検討するべきだ。

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by ruhiginoue | 2014-08-19 22:48 | 社会 | Trackback | Comments(7)
 靖国神社に政府の関係者が参拝することが問題になるのは、まず、憲法で規定された政教分離に違反するからで、実際に宗教へ肩入れしている政治家は宗教団体の組織的な集票など個人的に利益を得ているから、癒着は公益を損なう。
 また、戦犯まで合祀したため、国内だけでなく戦争の相手だった外国からも抗議された。昭和天皇が靖国参拝をしなくなったのは戦犯合祀が不愉快だったからで、そう述べていたことを宮内庁長官が書き残しており、周辺の事実と一致するため、この発言はほんとうだろうと、右派と呼ばれる人たちでも結論づけている。

 それでも靖国神社にこだわって参拝する政治家がいるのはなぜか。ウケ狙いでやっている人がいて、例えば石原慎太郎など、そうとしか見えないパフォーマンスをしているけれど、そうではなく本気で熱心に参拝している人たちの様子には不可解な感じがする。
 そもそも、詳しく分析すれば不利だとの指摘が当時からあったのに、それでも日本は必ず勝つと言って開戦を強行したのだ。日本は、神が人の姿となった天皇を中心にした神の国だから、戦争をすれば必ず勝ち、戦死した者も靖国神社に祀られ神になる、ということだった。
 それは嘘だったことを、敗戦の現実が証明した。この現実を自認したということを、玉音放送によって政府と天皇が発表した。その記念日に、その嘘の犠牲者たちを、国に命を捧げた英雄だから神だといって祀る神社に、大臣や政権与党の議員らが参拝するというのは、過去に政府がしてきたことと整合性がない。
 
 もちろん、靖国神社に参拝する人たちのなかには、単に現実をうけいれず妄想に囚われているだけの人もいるだろう。しかし、日本古来の伝統だからどうしても、という人たちも少なくないし、実際にそうした信仰がある。
 日本人の精神風土のドロドロした部分を題材とした横溝正史の小説で、特に人気がある『八つ墓村』は、騙し討で惨殺した落武者らの祟りを恐れた村人たちが、村の守り神と祀りなだめた、というところから始まる話だが、このように、自分で殺しておいて、あとから祟りを恐れ神と祀る信仰が日本にある。
 実は靖国神社も元は同じ発想だった。戦争で死に追いやっておいて、祟らないように祀り英雄とおだてた。だから、無謀な戦争によって敗北したら兵は犬死にであり、勝ってもいないのに英雄だと持ち上げるのでは辻褄が合わないようだが、しかし日本古来の特異な信仰によれば、犬死にさせてしまったから、祟らないで欲しくて英雄だと持ち上げるというのは、不可解ではない。
 
 これを神社庁が隠蔽しようと國學院大学神道学科に圧力をかけたことがある。80年代の半ばに、靖国神社の成り立ちを指摘したうえで政治的な利用は英霊への冒涜ではないかと批判した神道学者に対し、国家護持運動の妨げになるとクレームをつけたため、不当な介入として問題になったのだった。

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by ruhiginoue | 2014-08-17 14:15 | 政治 | Trackback | Comments(8)
 まんだらけが、顔写真を公開されたくなければ万引きした商品を返せと公示したことで、物議となった。
 結局、公開は見送ったところ、これにタレントの中川翔子が、犯人を甘やかすことないと反発し、賛同する人がいて、呆れた。見送ったのは、警察から捜査の妨げになると言われたからで、甘やかすのとは逆だ。きっと彼女らは、報道の見出しだけ見て記事の本文を読んでないか、読んでもわからなかったのだろう。なぜか、という話が苦手な人はけっこう多い。だから困るのだが。

 また、防犯カメラの映像も、見方と解釈から錯誤があり得るので、それだけでは確かと言えず、だから裏づけが要る。晒し者にされた犯人が逃亡や証拠隠滅をはかれば警察も迷惑する。逆ギレで店に火をつけるなど暴力的な報復となれば、その店だけの問題ではなくなる。
 そういうことを、店の人は考えていなかった。そして、返さないなら顔を曝すと脅かしておいて、犯人の良心に訴えて自主的に返してくれるよう期待していたと言い訳した。
 なにより情けないのは、返すなら匿名で送るはずなのに、マスコミが取材に来たから犯人が返しに来にくかったのではないかと言ったことだ。そもそも警察に不信感があったから際どいことをしたのに、それで警察から文句を言われたら、権力に楯突く覇気はないのでマスコミに責任転嫁と八つ当たり、というのが気にいらない。


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by ruhiginoue | 2014-08-15 13:17 | 社会 | Trackback | Comments(2)