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井上靜のblog(網誌)です。下記の著書を購入して支援を頂けたら助かります。下記の他は別人や海賊版なので買わないでください。アマゾンのコメント欄に嘘の書評が書いてあるのは過日倒産した出版社の宣伝です。この種の輩に対抗する意味でも何卒よろしくお願いいたします。品切れのさいはご容赦ください。


by ruhiginoue

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 あるネトウヨがツイッターで、「政治不信なんて嘘」と呟いていた。
 これはどういうことか。選挙の投票に行かない人が多いことを「政治不信」とマスコミが言っているけれど、もしも政治不信なら皆が投票に行くはずで、しかし今の政治に大きな問題がないから、今のままでいいと思って投票に行かない、ということだ。

 これは直視すべき現実だ。
 もちろん、投票に行かない人が多いと得票数の相対的な影響があることを考慮していないなど、単純すぎる。しかし、この単純さを強制されることがある。
 このネトウヨは、自らを平凡な一介のサラリーマンだと言っていた。本当なのか不明だが、政治に満足していると言う人が平凡なサラリーマンだと言う部分にはリアリティがある。

 しかし、政治に満足する奴の気が知れないと言う人もいる。
 これは逆に今の政治が大問題だと考えている人だ。消費税が8%から10さらに15~20~30%と上げられたり、年金が80歳さらに100歳から、ということになっても良いのか。
 すると、政治に不満がないと言っていた人は「政治に興味がないからなあ」と言いだすから、バカじゃなかろうか、と。


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 ところが、そうなりなさいと公立学校で指導することがある。
 とにかく政治や経済に関心を持つな。どんな理不尽に高くても税金を支払う。戦争があったら勇んで志願する。そういう素直な人になりなさいと。そんなバカなと一言でも口に出したら教師からめちゃくちゃ殴られる。
 そして、選挙の投票に行くのは政治に対する不満の表明だからケシカランことになるのだ。こう教え込まれて染まった人もいれば、恐怖のため委縮している人もいる。それで選挙に行かない。今の政治は良いのだと本気で信じているから投票に行かない人もいるし、政治に不満であってはいけないらしいから投票に行かない人もいる。
 
 これは土地柄が影響している。
 けれど、都市化や民度とは比例しないから、地方社会の保守性だけに原因を求められない。これは「どうせサラリーマン」などという見下し方と見下され方が日常的な場所の特徴である。そこでは、よく、親を見たらバカっぼいと教師が思ったので「どうせ子供だって」ということになっている。
 そして実際に、そのバカっぽさは親子で再生産されることになる。





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by ruhiginoue | 2019-05-31 15:55 | 政治 | Trackback | Comments(1)
 店内禁煙にした経営者が言っていた。
 タバコを吸わない常連客が店に来るのを避けるようになり、隣で客が吸い始めると食事の途中で帰ってしまう人も見られるようになったからだそうだ。ひどい客になると、隣に子どもがいても吸うのをやめず、隣の人が食事中でも煙を吐きかけるなどマナーが悪いどころでは済まない悪質さだった。

 これには大いに共感する。
 しかし凄いヘヴィースモーカーでも大体の人はマナーを守って他人に気を使う。
 例えば、先日『青い山脈』のヒロイン役が亡くなったさい一緒にここで話題に取り上げた同映画の今井正監督は、「人間蒸気機関車」と皮肉られた市川崑監督と共にヘヴィースモーカーとして有名だったが、いつも周囲に気を使い「もし吸わないでくださいと言われたら我慢できますか」などと皮肉られて照れていたそうだ。
 こういう人なら、タバコが大嫌いでも我慢してあげる人が多い。

 それで漫才師の横山やすしも、大のタバコ嫌いだったが気を使う人には「どうぞ」と言っていた。
 すると久米宏は、自分が司会をしている番組に出演している横山にわざと煙を吹きかける嫌がらせをした。この最低の行為に激怒した横山は、久米でなかったら殴っていたぞと言ったそうだ。殴ればよかったのに。

 よく、ヘヴィースモーカーというほどではない程度でも、わざと迷惑をかける嫌がらせのような吸い方をしたり、そうした迷惑行為を問題にされると「禁煙ファシズム」と喚いたりの人たちがいるものだ。
 これはニコチン依存症ではなく自己承認欲求不満だから、がん検診よりカウンセリングを受けるべきだ。

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 また、ある知人は言った。
 「辛辣に安倍内閣を批判する一方で女性に性的な暴行加えたので驚かれた男がいるけれど、こんな男が一部でもてはやされてきたことの方が驚きだ。その男はタバコをふかす自分の姿をツイッターのアイコンにしているではないか。しかも小さい娘に撮らせたそうで、受動喫煙させている自覚がない」

 あるいは、以前ここで児童虐待に関わる発言を肯定的に取り上げた人について、コメント欄でケチがついた。
 「彼のその発言に限っては正しいが、他の発言は間違っているし、そもそも彼は信用できない。なぜなら自分がタバコふかす姿の写真をSNSの表紙画面にしているからだ」
 それは根拠になるのだろうか。なるということであり、なぜなら子供の虐待を問題にし、本を発行したり講演したりでいながら、子供こそタバコの被害者だとわかってないのだから、あんなのは商売のネタだ、と。
 『そんな彼なら捨てちゃえば』というハリウッド映画に、タバコがやめられなくてジェニファーコネリーに捨てられる男が描かれていたが、それより子供のほうが問題だ。そんなことも解らないくせに何が「毒親」批判だ。ということだ。

 これらは結局、弱者への思い遣りが無いことがタバコの写真に表れているというわけだ。
 なるほど、いちおう解る。
 その程度だったが、そうしたら具体的に、こいつは非常識で陰険な奴だという事実に出くわした。
 その行為と人物を非難するつもりは今のところ無くて、ここではSNSとタバコの関係が問題だから実名などは出さなでおくが、とにかくタバコをふかす自分の姿をことさら見せつけている人は信用してはならないという確信に至ったので、かつて指摘をした知人たちがやはり正しかったと認めることにする。




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by ruhiginoue | 2019-05-31 05:14 | 社会 | Trackback | Comments(3)
 先日、川崎市で小学生ら19人が襲われ、2人が殺害された事件があった。
 警察の発表によると、同市に住む51歳の男の行為だった。午前7時40分ごろ、川崎市の登戸駅前でスクールバスを待っていた小学生ら19人が包丁で次々と切り付けられ、小学6年生(11)と外務省の職員(39)が死亡、3人が重傷を負った。その男は現場で自らの首を刺し死亡した。
 この件について警察は、殺人などの疑いで容疑者死亡のまま書類送検するとしている。

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 この川崎市にある登戸駅は、小田急線と南武線の乗り換えで大勢の乗り降りがある。
 そこで通勤通学でごった返している時間帯に、犯行に及んだということだ。よく自分でも利用している駅である。羽田空港に行ったり、反対方向の立川へ裁判所に行ったり。そこで京王線に乗り換えたりもする。最近では、藤子不二雄ミュージアムが出来たことで、駅の発着チャイム音が藤子不二雄作『パーマン』のアニメ主題歌メロディーとなっている。
 そこで、この事件である。

 このような事件があると、集団登下校でも安心できない。
 かつては、誘拐や交通事故を心配して集団登下校をしていたものだった。このことで、嫌な想い出がある。安心のために集団登下校しているのに、担任教師から「おまえだけ独りで誰とも一緒じゃなく登下校しろ」と命令された。仲間外れのうえ危険もある。それを嫌がらせで強いたのだ。
 この教師は時々異常性を発揮する女性だった。それで、一部の贔屓にする児童を除いて、次々と難癖をつけて迫害していた。当時、年齢は二十代で既婚者だったが、後に教師を辞したうえ離婚もしたそうだ。夫の不倫が原因だと聞いたが、あの異常な性格に夫は耐えられなくなったからではないかと想像している。

 それはともかく、ここで問題なのは、集団登下校では防犯にならない場合があることだ。
 犯人がその場で自死したからと、「死にたいなら一人で死ね」と言う声が出ている。しかし、これを安易に言うなと注意を促す人もいて、犯人をかばっているわけではなく、不安定な感情を抱えた人々を変に刺激することを憂慮したのだ。
 たしかに、心の問題を抱えた人には配慮が要る。
 「死にたいなら一人で死ね」と同じ意味で、煙草のマナーが悪い人に「自分の健康を損なうのは勝手だが、他人の健康に害を及ぼすのは論外」なんて当たり前のことが言われているだけなのに「禁煙ファシズム」と言って癇癪を起こす人たちがいるくらいだから。
 
 いろいろと心を病んでる人たちがいるということだ。



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by ruhiginoue | 2019-05-30 05:03 | 社会 | Trackback | Comments(0)
 大相撲が退屈そうだったトランプ大統領。
 もともと大相撲は日本の爺さん婆さんしか見ないものだから、つまらないと感じる人の方が多いはず。

 しかし、大統領が来たのは裏で密約をするためだった。だから相撲にもお付き合い。これをNHKなどが美化して国民を欺いている。日本のためになっていない。
 そういう指摘や批判がある一方で、一部の右翼団体が街宣車に星条旗を揚げて米大統領来日歓迎と英語の横断幕うえ米国歌までスピーカーで流していた。いったい何を考えているのかと呆れる人も多かったようで、そうした非難が目立った。

 この団体の「総裁」だった故赤尾敏も草葉の陰で泣いているだろうと言う人たちがいる。
 しかし赤尾敏は生前、戦後に一貫して日米友好を主張し、このためイスラエルを支持してパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長を「ソ連のスパイ」などと誹謗までしていた。
 そして、よく日の丸と星条旗を一緒に揚げて演説していたから、右からも左からも批判された。
 ただし、当時は冷戦下だったから反共とさえ言っていれば右翼が務まったし、彼は戦前から対米戦争に反対して東条英機らと対立していたから、その点では一貫性があった。

 また、彼は政治腐敗を嘆いて貧者の代弁者を自称していたが、銀座で辻説法してばかりで下町ではやらなかったから、これにも疑問を呈されていた。友達の笹川良一は金持ちだけど自分は貧乏だとしていたが、活動資金は一円玉の製造をしている親戚の赤尾メタルだったと、親族が語っていた。
 あと、彼は著書で生長の家の谷口雅春教祖を批判していたが、その後、生長の家は息子が跡をついでから反共主義や戦前回帰といったこれまでの主な主張を過去のものとして放棄を宣言している。

 これらについて、赤尾敏の死後に団体を継いだ人たちは、どこまで考えているのだろうか。今回の行動からすると、よく言われるように惰性に見えてしまうが。


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by ruhiginoue | 2019-05-29 05:07 | 国際 | Trackback | Comments(1)
 月刊Hanadaの寄稿文「97歳、日本共産党は認知症だ」
 この見出しに多くの人たちが呆れている。どんな内容であれ「認知症」を揶揄に使っているからだ。それでだろう。新聞に掲載された広告の多くは伏字になっている。反共を売りにする産経新聞でさえ伏字にしているのに、読売新聞はそのままだから批判されていて、つまりこれは政治的なスタンスの問題ではなく、常識の問題だ。

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 これはいまさら言うまでもないことだが、例えば「丸山ほだか議員はアルコール依存症ではないか」のように、本当に病気またはその疑いなら、公人の言動に関わることなので言っていいけれど、皮肉や揶揄で病気の喩えはいけない。からかわれた対象が不快なだけでなく、それ以上に病気で苦しんでいる人と家族らを傷つけることだから。
 そんなこともわからないのか、花田紀凱と読売新聞は。

 これで思い出すのが、今は亡き中川昭一財務大臣だ。
 彼は、東大出の国会議員で、酒を飲んだら問題を起こした、ということが丸山ほだか議員と共通する。いくら学校で勉強ばっかりだったとしても、いくら酒に弱いとしても、こんな非常識がよくできるものだと呆れられることがあった。

 その中川昭一問題の代表格は、自分にとって政治的に気に入らない人たちをバカにするつもりで「クロイツフェルト・ヤコブ病に感染して脳がスポンジ状になっている」と暴言を吐いたことだ。
 これも、実際に存在する病気である。脳がスポンジ状になって死に至る恐ろしい症状だ。だから、感染して苦しんでいる人たちや死んだ人たち、その家族など苦悩と悲嘆をしている周囲の人たち、それらを傷つけた。この指摘により後から気づいて中川昭一は謝罪した。
 よく「脳がウニになっている」と言うが、これは現実に有り得ないことだから冗談ですみ、しかし実際にある病気では冗談ではすまない。そういうことが解らないとは情けない。

 これと花田紀凱は同じことだ。
 もちろん国会議員と雑誌の発行者とでは社会的責任の重さが違うけれど、当たり前の常識すら持ち合わせない者がエラそうに天下国家を論じても片腹痛いだけだ。
 だからネトウヨ雑誌とかヘイト雑誌とか言われてコケにされるわけで、ところが、こんなのを読んで喜んでいたり受け売りしたりの議員が一部にいるのだ。
 つまり、社会全体の深刻な問題である。




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by ruhiginoue | 2019-05-28 05:46 | 政治 | Trackback | Comments(0)

アニメと芸能と政治

 「安倍総理がアイドルなど芸能人を使って宣伝していることを奇妙であるかのように言う人たちがいるけど、そんな人たちは政治の本ばかり読まないで、ちっとはSFアニメも見るべきだ。」
 これをtweetしたら皮肉の解らない人がいたから困ったものだが、それはともかく『宇宙戦艦ヤマト』の石黒昇が原作で85年に大ヒットした『メガゾーン23』がお奨めである。

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 ここでは、80年代の日本を模したバーチャルの世界で戦争が勃発すると、新宿のスタジオアルタにある大画面テレビに日の丸が映り、続いて人気アイドル(実はCG)が登場して参戦を呼びかけ、これに乗せられたノンポリ・ミーハーの若者たちが続々と志願する。これを見て年配の人がバカな若造たちと呆れる。
 そして、あの当時この映画を喜んでいた多くの若者はあくまで「SFメカと美少女キャラ」に喜んでいた。だから「最近の若い者は」みたいなことを言っている人たちを見かけると、昔からじゃないかと言いたくなる。

 それに、よく政治家に利用されたりする芸能人が話題になるけど、これは元はと言えば芸能界の健全化のためだった。
 かつて芸能界は暴力団との癒着が当たり前だったけれど、これを健全化しようとしたために、暴力団と決別して、それで暴力を振るわれたり業務妨害されたりしないように、権力にすり寄ったという経緯がある。
 その辺から、選挙に芸能人が動員されるようにもなった。

 だから、一昔前は暴力団の組長が死ぬと葬儀に芸能界から沢山の花輪が寄せられ、そこにはアイドルも含めた芸能人の名が並んでいたけれど、これが変わって総理大臣と共演したり一緒に花見したりになったということだ。

 



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by ruhiginoue | 2019-05-27 05:42 | 芸能 | Trackback | Comments(2)
 「津原氏の炎上商法ではないか」
 などと変な疑いを小説家の津原泰水さんにかけている花田紀凱Hanada誌編集長は、よそ様のことに変な口を出しているのだから、この方がよほど炎上商法だと非難されている。
 そもそも、ネットスラングとして「炎上」という言葉ができるよりはるか以前から『週刊文春』などで常套手段としてきた雑誌業界の連続放火魔が言うのは滑稽であり、まさに天に唾で、ネットスラングでは「ブーメラン」である。
 
 ただしブーメランとは戻って来て取ってまた投げるの反復で追い詰める武器だったのであり、「天に唾」の意味で言うのは不適切な喩えだ。こんな変な用語を使用するのはHanadaを読んでいるようなネトウヨが専らである。

 「本は『売れるもの』ではなく『売るもの』です」
 そう記者会見で豪語したのが角川春樹社長であった。この人の下にもともと幻冬舎の見城徹社長はいて、その発想を引き継いだ出版人のはずだ。流通での強引な商品押し込みは有名。
 そして、バーニングの周防社長、秋元康AKB仕掛け人、安倍総理大臣、などと親交を結び人脈作りに熱心で、各方面の長老たちに取り入るさいは情熱的なため「ジジイ殺し」とまで言われてきた。
 しかし利用価値がなくなったら付き合いが全く無くなったように見えて実にあっさりとしている。

 「子供の落書きも額に入れて画廊に飾れば芸術」
 という画商と同じ感覚で「売ってやる」と思っている出版人もいる。この典型が見城社長である。だから、津原さんより年長ベテランの作家であろうと、出版社を批判したら、それが他所の会社でも、モノカキ風情が生意気だぞという言動を実際にしてきたはずだ。
 そんな見城社長の場合、当然ながら本の売れゆきは著者や編集者ではなく経営者の責任である。なのに実売数を持ち出して売れゆきが芳しくないのを作家のせいにしたら矛盾が生じてしまう。
 そうではなく見城社長は、百田尚樹『日本国紀』のウィキペディア丸写し批判に対して、堂々と反論すべきだったのだ。ウィキのコピペでもベストセラーにしたのだから「子供の落書きでも額縁に入れて画廊に飾れば芸術」にした画商と同じだ。それに文句あるなら、うちからは出版しない。そう言うべきだったのだ。

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by ruhiginoue | 2019-05-26 09:43 | 文学 | Trackback | Comments(1)
 俳優の武田真治らが出演した資生堂のウェブCM。
 公開わずか1日で閲覧できなくなったことで、ちょっとした騒動のようだ。
 この突然の中止、共演している小林航太というタレント弁護士がツイッターで差別的な発言をし、起用した資生堂に抗議の声が寄せられていたから、これが原因ではないかという推測がされていた。

 この弁護士はボディビルが趣味で、これによりテレビ出演もしていたそうだ。
 ここで可笑しいのは、弁護士のくせに人権感覚が欠如していると言われたことではない。そんな弁護士はザラであるのだから。それより、そのマッチョ願望の古臭さである。88年生まれと言う彼は、筋肉を鍛えて裏切られることはないとし、受験勉強と同じだと説いていた。これが可笑しいのだ。
 こんなことは大昔から、彼が卒業している東京大学の学生が、東大の弱点として言ってきたことだ。得意になって言うことではない。

 昔から、東京大学では、野球などスポーツでは弱い傾向だがボディビルでは上位入賞者がいた。
 これは受験勉強と同じで、正しいやり方を正しくやれば確実だからだ。しかし他の競技だと駆け引きとか戦術とか戦略が必要である。だから受験秀才はボディビルは良くできても他が弱い傾向になる。
 
 それで、三島由紀夫も笑われていた。
 にわかにスポーツやっても急に上手にはならないもので、時間と根気が要る。それで手っ取り早くボディビルで、とりあえず見かけだけ。これは色々な人が指摘していたし、石原慎太郎も嘲笑していた。
 同様に、大学を二つ出た勉強家のアーノルド=シュワルツェネッガーが蹴られたのも、寄る年波ではない。映画を観れば動きの悪さが判る。
 
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 そしてボディビルは身体を内側から不健康にする。
 シュワルツェネッガーが心臓を悪くして手術を受けていたが、筋肉質になると心臓や血管に悪影響である。無理な減量のため急死したマッスル北村というボディビルダーもいた。彼も東京大学に入り中退すると東京医科歯科大学に入り直してまた中退という、受験勉強それ自体が目的となってしまった人だった。

 こういうことがあるから、東京大学の入学式で上野千鶴子名誉教授が、受験ではうまくいったけれど、この先は努力しても報われないことが待ち受けている、という訓示をしたのだ。
 しかし、わからない人がいるということだ。それで可笑しい。




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by ruhiginoue | 2019-05-25 05:42 | 体操 | Trackback | Comments(1)
 俳優の杉葉子さん死去。
 『青い山脈』ヒロイン役が特に知られている。長身で水着姿が話題になり貼っていたポスターがたくさん盗まれたそうだ。このため、映画が大ヒットのうえ当たり役だったから、後に成瀬巳喜男監督など名匠たちの作品に何度も出ているのに『青い山脈』が代表作のように言われてきた。

 原節子や京マチ子が95歳没など「美人薄命」とは限らないと言う話題を先日とりあげたが、90歳没の杉葉子は長身でかっこよかったけれど美人とは言えなかった。
 それで『青い山脈』の今井正監督は杉葉子に言ったそうだ。「キャサリン=ヘップバーンのような個性の強い女優になりなさい」と。

 また、今井正監督はよく女優たちからダンディなオジサンと言われていたけれど、キザという感じではなかった。これについて杉葉子は、表面的に穏やかだけれど左寄りの信念を秘めているので、そこも尊敬されていたと証言していた。

 今井正監督は研修中に原節子の『新しき土』で助監督をしたそうだが、そのあと監督した作品に何度も原節子が出ている。
 そのなかに『望楼の決死隊』があった。戦時中に戦意高揚の映画しか製作できなくなったからだ。戦争に協力してしまったから恥じていると監督は言っていたが、観た人たちは「これはプロパガンダではなく完全に娯楽の活劇だ」と一様に言う。

 それを言ったら『青い山脈』も、ここでは原節子が進歩的な教師の役で「戦後民主主義」を謳歌してはいてもあくまで学園ドラマ・青春ドラマである。
 そして戦後民主主義を謳う主題歌は大ヒットしたけれど、今井正監督は気に入らないと言い続けていた。演出はアメリカの『ミネソタの女』を手本にし、主題歌は『巴里祭』のような洒落たものにしたかった、と。

 また今井正監督最後の『戦争と青春』は、早乙女勝元原作の東京大空襲の話だが、高齢になったので艶っぽい絵が撮れなくなってきたと言って仕事に積極的でなかったのを、原作者がぜひ今井正監督にと希望した。
 そして自らの発案で一人二役を熱演した工藤夕貴は受賞したりであったが、その今どきの女子高生が、戦争で引き裂かれた男女の話を知ると、この悲劇を学校で同級生たちについロマンチックに語るし、樹木希林のふんする担任教師が「私たちは戦争を知らない世代」と言ったら生徒たちが「えーっ」と疑問の声をあげるので先生が年寄り扱いに反発したりで、こんな場面がむしろ面白いから、やはり『青い山脈』の監督だと観客は実感した。
 
 今井正監督は、東京大学も東宝映画も自ら辞めたと言ってた。
 よく、左翼運動に参加したため東大を辞めさせられたとか、レッドパージに遭って東宝を首になったとか、そのように言われるが誤解だそうだ。
 政治的な理由で検挙されたため東大を停学処分とはなったが、サラリーマンになるつもりがなかったので退学届を出したと言い、その受理の通知は保存していて公開もした。
 レッドパージでは一時干されただけで、『青い山脈』が大ヒットして前後編だからとギャラ二本分もらうなど良い待遇だったのに、東宝に辞表を出したそうだ。同じ敗戦国なのに、イタリアのネオリアリズモのような映画が日本は作れないからだった。

 そういうことも考えて『青い山脈』を観ると、また面白い。
 今、動画サイトにある。これだからTSUTAYAなどがどんどん撤退しているのだろう。そんな中で、往年のスターたちが次々と亡くなっている。

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by ruhiginoue | 2019-05-24 05:41 | 映画 | Trackback | Comments(0)
 先日、このブログの過去記事に荒唐無稽なコメントをした人がいた。
 それは、自殺した西部邁は非常識な発言ばかりしていたという事実の指摘に対してであった。
 
 この西部と保坂正康は、中学で一年先輩後輩関係から互いによく知った間らしいが、この保坂正康も右だったり左だったりである。そして保坂は時々だが医療問題について口を出していて、このひどさは拙書『防衛医大』でとりあげている。

 それはともかく、彼らを後から良識派であるかのように持ち上げている人たちの態度は、ちょうど小沢一郎の場合と酷似している。
 これは習性が共通しているからなのだろうが、それにしても、いくらなんでも、常識がなさすぎる。
 この種の人たちは、にわかにネットだけで政治を語るようになった人たちの特徴を備えているから、おそらく政治や経済の本など読んだこともなければ、新聞の記事すら読んだことがないのだろう。

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 例えば、よくツイッターなどで話題となるように、仏文学の堀茂樹という人は熱烈な小沢一郎の信奉者ではある。それでいて小沢一郎の著書の代表作『日本改造計画』を読んでいないようなのだ。この本のゴーストライターは霞が関の右翼官僚らで、そこに竹中平蔵も混ざっていると言われていたし、実際に内容がそうだ。
 ところが小沢一郎を崇拝する堀茂樹という人は、それでいて自民党や新自由主義および竹中を批判しているのだから、小沢一郎の著書など読んでいないとしか考えられない。

 やはり政治や経済の本も新聞も読んだことが無いらしいのが「映画作家」の相田和弘という人だ。
 この人は、政治や経済について、いったいどこからこんな変な認識が湧いて出るのかと呆れる発言ばかりである。ネットでにわかに政治や経済に「目覚め」たらしく、だから読んだばかりの本を鵜呑みにして受け売りしていたりする。
 今は山本太郎の奇妙な経済政策について、無知丸出しのデタラメな賛辞を贈っている。

 こんな彼らは、偽左翼の総会屋だった佐高信とは違い、商売のためにコロコロ言うことが変わる確信犯ではない。
 それが一定の影響をネットで世間に与えていることには危機感を持たざるを得ない。できれば無理しないで、大人になっても無関心を貫いてほしかった。




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by ruhiginoue | 2019-05-23 05:56 | 政治 | Trackback | Comments(1)