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井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を購入して支援を頂けたら助かります。下記の他は別人や海賊版なので買わないでください。Googleが誤情報を混ぜているので信じないで下さい。アマゾンのコメント欄に嘘の書評が書いてあるのは過日倒産した出版社の宣伝です。この種の輩に対抗する意味でも何卒よろしくお願いいたします。品切れのさいはご容赦ください。


by ruhiginoue
 ドイツのメルケル首相が来日し、東京・築地の浜離宮朝日ホールで講演した。そして脱原発を説き、これを朝日新聞が強調して報じた。
 メルケル首相は、わざわざ朝日新聞社の施設を選び、日本の主要メディアが歴史修正主義者の安倍政権から公然と攻撃されていることについて意思表示をしたと解釈している人たちもいる。
 
 しかし保守派のメルケル首相が説くドイツの脱原発は欺瞞に満ちている。

 まず、メルケルはドイツが欧州で和解を進められたことについて「ドイツが過去ときちんと向き合ったからだ。隣国(フランス)の寛容さもあった」と述べたが、これは事実上、日本の歴史修正主義を牽制するよりも、歴史で日本を非難している中国や韓国への非難となっている。

 また、NATOがリビアを攻撃した時、最初ドイツは中国やロシアらと共に反対した。ところが後で同調した。攻撃の急先鋒だったフランスに「寛容」の見返りで同調し、また脱原発と言い出した代わりに、産油国に傀儡政権を作り石油資源を強奪する勢力の仲間入りする意図がミエミエであった。
 これを指摘したのは、日本のメディアの中では、あの商売右翼放送「チャンネル桜」で、クライン孝子というこれまた右曲りの欧州在住のジャーナリストだけであった。

 そしてドイツの諜報機関がカダフィの暗殺に一役噛んでいたと指摘されている。今リビアはカリスマを失い混乱状態である。
 しかし、この侵略戦争について、日本の大手メディアはすべて翼賛報道した。そこでは朝日新聞が最も悪質だった。過去の朝日新聞の報道と整合性もない、ひどいものだった。まったくNATO軍記者クラブの幹事という状態である。
 
 そんな中で異を唱えたのは、クライン孝子の他には堤未果という女性のジャーナリストくらいだった。この二人の立場は異なるが、どちらも普段は疑問を感じる言動が目立つ。
 しかし、そのおかげで逆に偽善から距離をとっていたのだろう。資源の強奪とそのための侵略戦争を、イスラム世界の民主化とか脱原発とか言って表面を飾り、ついでにイスラム絡みでテロが頻発したり、脱原発が進まないことへの不満についてガス抜きをする偽善である。

 これを積極的に推進または迎合することにより、民主主義とか歴史の反省とか脱原発で上辺だけ良識派を気取って見せた、ドイツと朝日新聞なのである。まさに偽善者の提携である。これに騙されてはいけない。


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# by ruhiginoue | 2015-03-10 12:56 | 国際
 朝日新聞社に東大出が入社しない年があったことを捉えて、一部の雑誌などは、朝日新聞が堕ちたとか東大生に見限られたとか言った。ここには、もちろん自分が朝日新聞に入りたかったけど学歴が原因で駄目だったから僻んでいる者もいるだろう。しかし、そもそも東大出が大勢入る新聞社というのが変だ。省庁に入って官僚になるかのようだ。
 
 そうした朝日新聞と学歴の話といえば、松本清張の話が有名だ。松本は中学まで成績優秀だったが、貧困のため進学できなかった。朝日新聞で働き始め、仕事ぶりはたいへん優秀だったが、大卒でないため正社員になれなかった。臨時雇いとして正社員から侮辱的な扱いをされたこともあった。そういうことがテレビ等でも紹介された。松本が小説家として有名になったからだ。それなのに、まだ大学とか東大とかに拘ってるのがおかしい。むしろ、朝日新聞に東大出が入らなかったら、東大が堕ちたか朝日新聞がマシになったかの、どっちかだろう。
 
 かつて斉藤貴男というフリーランスの記者が、朝日新聞は東大出ばかりなのが良くないんだと批判していた。これについて名物記者の一人である本田雅和氏に訊く機会があった。彼は、「入社した時、横浜国大卒の俺以外は東大卒ばかりだった。いまどき東大出なんて駄目だ」と言っていた。

 また、朝日新聞の大スター記者だった本多勝一氏も、自分の勉強したい分野と家業の都合とでそれぞれ別の学部に入ることになり、結局は千葉大と京都大と二箇所の大学に行ったけれど、どちらも理科系だった。そして、ジャーナリストになる以前に入社するため学歴が必要というのは不当である、という指摘を本多記者はしていたことがある。
 ある対談でのことだった。毎日新聞は高卒以上が条件ということで他の新聞よりはマシだけど、それだって必要ない。大学を出て企業に就職という感覚だから、入社試験で新聞社と銀行を一緒に受験する学生がいるのだ、とも言ってた。
 
 実際に、新聞社が大きくなり大企業なみに新卒採用で東大卒とか早大政経卒とか、そんなことばっかり言ってるから、悪名高い読売新聞の渡邉とか、この間の朝日新聞の木村みたいな記者上がり社長が権力志向になって政治家にすりより、新聞の報道をダメにしてしまったではないか。
 
 こうなると、朝日新聞に東大卒が入社しなかったことは、むしろ喜ばしいことだろう。それに、東京大学の方でも意欲ある人は学問を直接活かしたベンチャービジネスに傾倒していると言われている。実際に東大の構内には微生物学を応用した商品などの特設展示がされていたりする。こうなると、本田雅和記者の言うとおり、「いまどき東大出なんて駄目だ」ということになる。彼の指摘は当たっている。


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# by ruhiginoue | 2015-03-09 13:11 | 社会
 「一七、八歳の美少女だったら、熱狂の度はもっとあがるでしょうな。だいたい民衆は王子様とかお姫様とかが大好きですから」 

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「昔から童話では、王子や王女が正義で、大臣が悪と相場が決まっているからな。だが、童話と同じレベルで政治を判断されたらこまる」


 『銀河英雄伝説4策謀編』田中芳樹著 創元SF文庫133頁 
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  しかし、現実でも童話の相場と同じようになっている。



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# by ruhiginoue | 2015-03-08 08:49 | 文学
 もともと海保は、開けた海が逆に密室も同然となる沖で、密入国者や密漁船に対してすさまじい凶暴さを発揮しており、辺野古の比ではない。よく機動隊の暴力が言われるけれども、海保のほうが乱暴だ。
 また、外敵に対してだけでなく、海保の連中は仲間同士のイジメとかもすごい。こういうことは警察や自衛隊や消防にもあるけれど、海保ほどではない。それを前に直接見てから訴えてきたけれど、あまり関心持ってもらえなかった。それが辺野古のおかげで注目された。

 そして辺野古の今を描く映画『圧殺の海』が公開された。基地建設に抗議する市民を暴力的に排除しながら薄ら笑いを浮かべる海保の狂気。
 だから『海猿』という、映画化もされた漫画が非難されている。この漫画と映画には前からここでも指摘してきたが、最近になって非難が幅広くなっている。

 そこで、朝日新聞に難癖つけて訴訟を起こした者らがいるなら、『海猿』の作者らも訴えてやったらどうかと呼びかけたところ、費用の寄付ならするという申出があった。ありがたいが、集団訴訟にしないと意味が無いので、原告になってくれる人がもっと集まったら実行したいと考えている。

 その作者である漫画家の佐藤秀峰は、新聞社からコメントを求められたらしく、「『辺野古の件と海猿が無関係であることは明らかだが、それを理解できない報道機関って素晴らしいですね』とコメントすれば良かっただろうか?」とツイートしていた。

 海猿の実態があんたの漫画と全然違うんじゃないかって言う質問なのは明らかなのに、はぐらかして嫌みのつもり。そこにネトウヨどもがエール。スバラシイマンガ屋である。

 ここで佐藤が言う「無関係」とは「フィクション」ということだろう。あくまでもフィクションだから、現実とは無関係と言いたいようだ。例えばイスラム国を正義の味方としたマンガを描き、惨殺された人たちについて意見を求められたら、フィクションだから無関係というのと同じことになる。

 また『海猿』がフィクションでエンターテイメントと言うなら、サンダーバードのように架空の救助隊をSFではない形で設定し描くことも充分できたはずだ。ところが原案取材と言う人が他にいて、しかもその人は、あのビデオ流出の件でも不祥事を起こした海保を庇い立てしていた。辺野古より以前から海保の暴虐は批判されていたが、そこへぶつけてきたのが『海猿』だった。これはエンターテイメントではなくプロパガンダだ。

 この前にも佐藤秀峰は『ブラックジャックによろしく』という漫画を描いてテレビドラマにもなったが、医師など医療関係者たちに散々デタラメと指摘されていた。これも同じことだ。
 もちろん、フィクションだからとデタラメを描いていいわけじゃない。『ブラックジャックによろしく』をデタラメだと批判をする医師や看護師たちも、『ER』はフィクションだがデタラメではないと言っていた。当たり前のことだが、フィクションとデタラメは違う。

 前に野坂昭如が、テレビで自分の戦争体験の話をしたさい、『戦争論』という漫画に怒って「なんだあれは、何もわかってないなら黙ってろ」「もしも小林という奴に会ったらぶん殴ってやろうと思ってる」と言ってたけど、これと同じことを『海猿』の佐藤って奴に思っている人は、いっぱいいるだろう。

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# by ruhiginoue | 2015-03-07 12:27 | 社会
 もともと日本では、少年事件だと大騒ぎするが、もっと凶悪な暴力団の事件等は世間もマスコミも沈黙する。少年自身が社会的に非力であるし、非行に走る少年は家庭環境に問題があるから親の後ろ盾がない。
 また、暴力団のように報復されることもない。それで安心して攻撃し、正義の味方を気取ることができる。そういう人向けに週刊誌が煽る記事を書く。とにかく売りたいからだ。

 特に新潮社は、発行する複数の雑誌で、少年の実名と顔写真の掲載を何度もやって、そのたびに事件の重大性などと言うけれど、では実名と顔写真が事件とどう関係あるのかってことを、一度も説明したことがない。だから売りたいだけだ。そう昔から言われてきた。

 この新潮社と同様なのが文芸春秋社で、どちらも少年事件で実名報道したり少年法無用などと法律も知らずに煽ったり、この一方で政治家や大企業の不正を擁護し、これを追及する他のマスコミを批判する。つまり弱者を虐め強者に媚びる商売をしている。
 昔、週刊文春が売上のためにやった実名報道のため、少年は偏見を受け更生できずにまた犯罪者になってしまったことがあるけれど、文芸春秋社は何も責任取らなかった。新潮社も、少年が成人してから実名報道のため偏見を受けて就職できずヤクザになったら、そこから生じた被害者に対して責任を取るだろうか。もちろん取る気なんかないだろう。後先考えず売ることばかり考えてるのでなければ、あんな無責任なことやるばずがないる。

 そして、これに外国のマスコミ関係者が驚く。文芸春秋社も新潮社も、ゴシップ専門ではない。ゴシップマガジンとかイエローペーパーとかいわれる雑誌や新聞は外国にもあるが、その専門の発行元が商売しているものだ。ところが日本では主に文学を扱う出版社が、下品な雑誌で商売している。だからよく驚かれるのだ。

 しかし、既に日本の出版社は文学を諦めている。商業的に成り立たないというだけでなく、分野そのものが過去の遺物となっているからだ。
 そのあげく経営不振だから、取材に金がかからないうえ訴訟のリスクも少ないヘイト記事に手を出す。今は外国の悪口が流行だが、もっと前からは少年事件を利用していた。丹念に取材し詳しく報じたら匿名だけど誰だか判ってしまった、というなら事件の重大性から必要だと言うこともできるが、そうではなくテキトーな記事で話題作りして売りたいだけだから、実名などと売り物にするのだ。

 だから、そんなゲス雑誌は買わないようにすることだ。待合室に置いてある診療所や理容店にも行かないことだ。そんな雑誌を読むと思って待合室に置くのだから、患者や客は侮辱されている。侮辱されながら世話になったり金払ったりすることはない。そんな雑誌など置かないところはいくらでもある。普段から気位をもって生きるべきだ。そうすれば健康になれる。



# by ruhiginoue | 2015-03-06 12:30 | 社会